A  自家焙煎珈琲 しゃらん   ◆ホームページ  


967号 2019年10月20日

(31)コーヒーを目的別に飲む時間選ぶ

 体のさびつきを防ぐ抗酸化作用を発揮するポリフェノール。その効果を生かすなら日中にコーヒーをこまめに飲むと良いです。夜間は睡眠中に分泌するメラトニンなどが活性酸素対策になります。紫外線によるダメージを受ける日中は、コーヒーポリフェノールなどの抗酸化物質で対策をとるといいでしょう。
 また、カフェインには体熱産生作用があります。薬膳カウンセラーの阪口珠未さんは、「低血圧や低体温の人は、温かいコーヒーを朝に飲んで体にスイッチを入れる方法も有効」であると話されます。さらに活用したいのが日中の眠気対策です。
 疲れると脳では疲労物質がたまります。このときコーヒーを飲むとカフェインが疲労物質の働きを抑制して、眠気を防ぐ効果があるといわれています。 また、昼寝の直前に飲めば、20〜30分後にしゃきっと目覚められるという話もあります。コーヒーの効果を毎日の元気にうまく役立ててはいかがでしょうか。ただし、妊婦の方は、カフェインのとりすぎは出生児が低体重となり将来の健康リスクが高くなる可能性があると言われています。妊娠中の人は、ノンカフェインコーヒーにするか、1日1杯に控えることをお勧めします。
 コーヒーの美味しい季節になりました。今日も一日、至福のコーヒータイムをお過ごしください。


970号 2019年11月17日

(32)家でおいしいコーヒーを

 コーヒーの木になる赤い実の種を乾燥させたのがコーヒー豆。生産地から出荷されたときはグリーンですが、高温で焼く焙煎によって見慣れた茶色になります。その成分を抽出した液体がコーヒーです。
 コーヒーの代名詞ともいえるモカとはイエメンの港名。17世紀半ばまではエチオピアとイエメンだけで栽培され、この港から出荷されていたという伝えがあります。
  苗木がオランダ人によって外に持ち出されると、欧州の植民地のうち、栽培に適した赤道を中心とする南北回帰線に挟まれた地域に広まりました。国内では、沖縄や小笠原諸島の一部で栽培されているようですが、まだ、見たことはありません。

 ペーパーフイルターによるハンドドリップのコーヒーの淹れ方についてです。1人分に対し、12gの粉を入れ、ドリッパーの中を平らに整えます。ここからが大事なポイントです。最初注ぐお湯で「蒸らし」の作業をします。焙煎後の豆は炭酸ガスを含むので、それを除いて香りやうまみを上手に取り出せるようにするためです。
 次に83℃前後のお湯を少しずつ中央に注ぎます。その際“コーヒー粉の上にお湯をのせる感覚”で2ミリの太さで粉に真上から落とすのがコツです。粉にお湯がしみわたったら約20秒待ちます。
 ガスによってコーヒー粉がみるみると膨らんできます。後は、中央に「の」の字を描くようにゆっくりとお湯を注いで1杯分130mlのコーヒーを抽出します。2回に分けて注いでもいいし、同じペースであれば、1回でも構わないと思います。大事なのは、この後で、サーバーの中のお湯が全部落ちきらないうちに、サーバーを外してください。そのままだと、出がらしが含まれて雑味が出てしまいます。ドリッパーに結構均一な層が残ればOKです。

 コーヒーのおいしい季節です。自分好みの味を追及してみてください!!


974号 2019年12月15日

(33)コーヒーを愛した作家たち

 森鴎外が指導者となって、1909年に創刊された文芸雑誌「スバル」のメンバーを
中心とした「パンの会」。そこには、北原白秋、石川啄木、高村光太郎、永井荷風などが参加し毎月、カフェ「メイゾン鴻の巣」で会合を開いていました。
 お酒も出すフランス料理の店ですが、コーヒーも本格派で、ここから多くのコーヒー愛好家が生まれたということです。ほかにも、「カフェー・ブランタン」や「カフェ・バリスタ」などでも、文士たちがコーヒーをこよなく愛飲していたという話があります。海外では、1830年から40年代に活躍した文豪バルザックが1日に80杯ものコーヒーを飲んでいたという逸話も残っているそうです。
 コーヒーは、文学には最適な飲み物なんでしょうか? 愛読書を読みながら、コーヒーとたばこ、なんか絵になるような気がしますね!!

将軍が飲んだコーヒーのお味

 徳川家最後の将軍である慶喜公は、1967年、列強諸外国から神戸港の開港を迫られていました。この外交交渉にあたり、一流のフランス料理でもてなしたといいます。その折、コーヒーも出され、これが初めての日本の公式行事におけるコーヒーの登場だったと言われています。また、慶喜の弟の昭武をヨーロッパに派遣した際にも船上でコーヒーが出されました。
 このように徳川家はコーヒーとの関わりが強かったことが推察されます。この時期に、慶喜公が飲んだコーヒーを再現しようと試みたのが、ひ孫の徳川慶朝氏だったと言われています。
 「徳川将軍珈琲」はサザコーヒーで販売されています。これを飲んで幕末に思いを馳せてみるのもいかがなものでしょうか。


976号 2020年1月19日

(34)コーヒーの香りにはリラックス効果がある!!

 コーヒーをドリップしているときの香りを嗅いで、何かホッとした気分になります。コーヒー好きにとって、粉にお湯を注いだ瞬間の香りはとても心地よいものです。そんなコーヒーの香りですが、実は人間の脳に良い影響を与えていて、リラックス効果があることが科学的根拠で証明されています。
 杏林大学医学部精神神経科の古賀教授によると、コーヒーが脳や身体に与えるリラックス効果を測定するために、(注)α波(アルファ波)というリラックスしている際に、後頭部から出る脳波についてコーヒー粉末、レモン油、蒸留水を用いて、比較実験を行いました。  
 対象者は若い20代の女性10人で、ブラジルサントス、グアテマラ、ブルマウンテン、モカマタリ、マンデリン、ハワイコナの6種類のコーヒー豆を用いて実験しました。
 グアテマラとブルマウンテンは、α波が多く出てリラックス効果が大きいのに対して、マンデリンやハワイコナは、少なく出て、効果が小さいという結果が出るなど、コーヒー豆での違いが実証されました。また、焙煎具合では、深煎りのコーヒー豆がリラックス効果が大きいということも確認されました。  
 おいしいコーヒーを飲んで、リラックスして、ストレスを解消することは、健康のためにも大切なことと思います。
(注)α波:脳波の波形の一つで、覚醒安静時に表れる8〜13ヘルツの波。


980号 2020年2月23日

(35)コーヒー豆は生きています

賞味期限
コーヒー豆は、焙煎直後から徐々に酸化し、味も劣化します。そこで、豆なら約1ヵ月、粉なら1〜2週間の内に飲んでいただくことをお勧めします。

保存方法
コーヒー豆は、湿気と高温を嫌います。購入されたら、密封袋かビン等に入れ、冷暗所で保存してください。深い焙煎豆の場合は、豆から発生するガスでかなり膨れる場合があります。新鮮さの証拠ですので、安心して飲んでください。

コーヒーの淹れ方

 お湯は、必ず沸騰させてください。グラグラと沸騰したお湯は、少し冷ましてください。適度の温度は80度から85度がベストです。魔法瓶のお湯や湯沸かし直しのお湯の使用は厳禁です。ドリップコーヒーでは、粉にお湯を注ぎ始めたら約3分(2カップの場合)で抽出してください。あまり時間をかけ過ぎますと、苦みや渋みの原因となります。
<注>お湯を注いで膨らむ粉は、新鮮でおいしいコーヒーの証拠です。古くなったコーヒーは膨らまず、香りもなくなってきます。


983号 2020年3月29日

(36)名曲喫茶に行ったことがありますか?

 昔、懐かしい名曲喫茶店のお話を今月はしたいと思います。名曲喫茶は、クラシックなどの音楽をハイクオリティな音響設備で聴かせてくれて、コーヒーや紅茶等が飲めるお店のことです。
 かつて、レコードが高価だった1950〜60年代に一躍ブームとなりました。以前は熊本市内にもありましたが、今はほとんど見られなくなったようです。オールドファンにとっては、とても残念でならないと思います。一杯のコーヒーを傾けながら、ゆっくりと音楽に聴き入って過ごしていた時代が遠い昔になったようで寂しい限りです。 
 当時は、音楽を楽しむ店なので、私語厳禁のお店もあったようです。かけてほしい音楽のリクエストは、紙に書くルールのお店もあるし、中には、店に電話をかけることを禁じてある店もありました。「マスター、モーツアルトのピアノ協奏曲第20番をかけてよ」「ちょっと待って、第3曲目になるからね、よかね。」こういうやりとりがありました。店によってまちまちでしたが、それなりのマナーでみんな楽しんでいました。現代に目を向けてみますと、なかなか昔懐かし名曲喫茶が見つかりません。
 何かいい情報がありましたら、皆様、情報提供して下さい!


985号 2020年4月26日

(37)アレンジ珈琲のヒント

 アレンジ珈琲の基本は、ベースとなる珈琲の味を、よく理解することです。酸味が強いものなのか、苦みが強いものなのか。酸味が強ければ、酸味のあるフルーツ系と合わせるアレンジがおすすめですし、苦みが強ければ、苦みのあるチョコレート系がよろしいかと思います。
 つまり、その珈琲の個性を生かすということになってきます。珈琲の味をよく味わってみて、その味に何を合わせたらおいしいだろうかと想像します。アレンジ珈琲は、料理と同じように「センス」が問われます。さらに、飾りつけや演出の方法も、味を決める要素の一つですので、それもセンスと言えます。 
 アレンジ珈琲といえばエスプレッソを思い浮かべますが、日本の喫茶店では、従来から深煎り豆を使ってつくっていました。ベースにする珈琲は、香味の印象の強い珈琲をおすすめします。さらに、難しいですけど 珈琲の味の特徴を自分なりによく理解して、珈琲に加えていくものを考えてみてください。珈琲には、豆本来の持つフルーツのような香味もかくれています。そのことを理解いただいて、その味に合わせた工夫をしてみてください。

アレンジ珈琲をつくるポイント

・珈琲豆の香味を知る                       
・珈琲豆の特徴に合わせて、加えるものを決める           
・加えるもの、ハーブ、チョコレート、フルーツなど       
・深煎り豆やエスプレッソなどをベースにつかう         
・いろいろ試して遊んでみる


987号 2020年5月31日

(38)コーヒーにも“旬”がある

 緊急事態宣言が解除されましたが、まだ自宅で過ごす時間が多い中で、家でコーヒーを淹れる機会が増えてきているのではないでしょうか。農作物であるコーヒー豆にも、他の食材と同じように“旬”の時季があります。
 コーヒー豆は海外で栽培・加工されて日本に送られてきますので、私たちにとってのコーヒーの“旬”は収穫から数か月後になります。日本の港に陸揚げされて間もない生豆が焙煎されて、店頭に並ぶ時季といえるでしょう。もちろん、生産国によってその時季は異なります。一般的に、北半球の生産国では冬が収穫期で夏から秋にかけて日本に入り、逆に南半球では、日本の夏が収穫期で冬から夏にかけて入ってくるそうです。収穫と入港の時季が大きく隔たっているのは、生産国でコーヒーチェリーが生豆に加工され、船旅を経て日本に到着するまでに多くの日数がかかるからです。すんなりいって3ヵ月、半年以上かかることもざらにあります。輸入量1位のブラジルでみると、収穫期が5〜9月で日本での旬は12〜3月となります。2位はベトナムですが、主産品はロブスタ種と呼ばれてインスタントコーヒーや缶コーヒーの材料とされ、自家焙煎専門店のお店で販売されることはほとんどありません。
 “いまが旬”はインドネシア(マンデリン)とエチオピア(モカ)ではないでしょうか。5月中はマンデリン、6月にはいるとモカが味わうにはとくにいい時季ではないでしょうか。コロンビアは、だいたい一年中入荷され、旬とすれば、4月〜6月頃となります。グアテマラは、中米で生産されており、7月〜10月にかけてが旬と言えます。
 旬らしい香りを感じるためには、暑い時季でもホットのブラックが最適だと思います。ミルクを入れてしまいますと、コーヒー本来の香りが隠れてしまいます。皆さん“旬”のコーヒーを飲んで今の生活を楽しんでみませんか。


989号 2020年6月28日

(39)究極の一杯、自分の好みを知る

 コーヒーは嗜好品ですから、万人にとって最高においしく感じる味は存在しません。究極の一杯の追求は、自分の好みを知ることから始まります。
 酸味、苦味、甘味、コク、キレなど、コーヒーが持つ味わいや香りの中で、自分が一番こだわりたいポイントを押さえて、コーヒーを選ぶことが重要だと思います。まずは自分がふだんおいしいと思うコーヒーがどんな豆、焙煎、挽き方なのかを知ることが大切ではないでしょうか。好きな味は、意外と表現しにくいものです。自分の好みの基本となる味がわかれば、例えば「ハワイコナの酸味が好きなのだが、もう少しやわらかい口当たりのものを」というような注文もでき、より理想に近づくことができます。
 そうやって少しずつ探って得た知識や経験を手がかりに、豆の個性や焙煎度合いなどを探っていくといいんじゃないでしょうか。参考として、豆の収穫期間の味の特徴を説明したいと思います。
*ニュークロップ・・その年に採れたいわゆる”新豆”。味も香りも濃厚で、豆の個性が良くも悪くもストレートに現れやすい。水分が多いので、強火で焙煎します。
*パーストクロップ・・前年度に収穫された豆。焙煎すると香りも酸味もほど良いバランスの取れた味わいとなります。
*オールドクロップ・・収穫から3〜4年以上経過した豆。水分が少ないため、焙煎時のバラツキが少なく均一に仕上がります。軽やかで丸みのある味が特徴です。


991号 2020年7月26日

(40)コーヒーを濃く淹れる方法について

@深煎りの豆を選ぶ
 最初に、どのくらい焙煎したコーヒー豆の味がわかれば、次回コーヒー豆を買うときに適切なものが買えます。一般的には、浅煎りは酸味がより強く、コーヒーの味も豆自体の味がより反映されています。深煎りはオイルが強く、豆自体よりも焙煎の風味の方が、特徴がでています。いわゆる”濃い”コーヒーが飲みたい場合は、強い風味が生まれる深煎りの豆を選びましょう。

A抽出時間を長くする
 抽出時間を延ばす一番簡単な方法は、豆を細かく挽くことです。細かく挽くと、コーヒーがお湯に触れる表面積が増え、お湯の流れが遅くなり、接触時間が長くなります。フレンチプレスで淹れる場合は、こまかく挽いた方がより多くの豆がフイルターを通り抜けるので、コーヒーが濃くなります。

Bコーヒーの豆の量を増やす
 浅煎りや中煎りの豆を、より濃く淹れる方法としては、使う豆の量を増やすということです。繰り返しになりますが、お湯と接する豆の表面積を増やすことにつながります。標準的なコーヒーのお湯の割合と濃いコーヒーを淹れる場合は、多少差がでますので、抽出方法を試してみてください。

C抽出方法を変える
 豆の挽き方やコーヒーとお湯の割合で、かなり”濃さ”が違ってくることを確認してください。コーヒーの好みは非常に個人的なもので、自分に合った抽出方法を試行錯誤して見つけてください。今日はおいしかった、苦味が強かった、酸味があった、色々とあります。それも楽しみの一つととらえてみてはいかがでしょうか?


993号 2020年8月30日

(41)コーヒーと病気の疫学

 コロナウィルスで、皆さん不要不急の外出を控えていらっしゃる方が多いと思います。皆さん一人一人が感染しない日常のルールを厳守するしかありません。毎日、厳しい暑さが続く中で、熱中症対策も併せて必要です。無理、がまんをしないことです。本日は、コーヒーの効能について、お話をさせていただきます。
 コーヒーが体に良いなんて、一体だれがそんなことを思って疫学研究を始めたのでしょうか? 実はそうではありません。「真っ黒焦げのコーヒーなど飲んでいるとがんになるに違いない」と予測した研究者たちが、恐る恐る始めた研究だったのです。しかしはじめてみると、事態はまったく想定外のものでした。コーヒーを飲んでいるとがんになりにくいだけでなく、肝臓病や糖尿病などの生活習慣病にもなりにくいということです。今世紀になるまで、そんなデータは誰も信じてくれませんでした。ようやく疑いが晴れたのは、世界中に出てきたデータを全部まとめて見直したメタ解析の結論が出てきたからです。
 病院によってはコーヒーを飲むことを推奨するところもあり、薬とコーヒー両方で治療したら効果が上がる。論文によれば、コーヒーを飲んでいる人はウィルスを除去する薬が倍ぐらい効くらしい。血液中の糖分を調節するのは膵臓で作られるインスリンホルモンです。膵臓の働きが悪ければ当然インスリンも正常に働かない。正常ならば食後の血糖値は、時間の経過で下がります。糖尿病にならずにすむ。健康診断で血糖値が高いと言われたら、ブラックコーヒーを飲む。コーヒーを1日に4杯〜5杯飲む人は、2
型糖尿病(中高年、太り気味の人に多い。食べ過ぎが原因で発症)になるリスクが最大58%まで下がる研究結果が出ています。アイスもおいしいですが、ホットコーヒーの方が体にはやさしいかなと感じます。ご自分の体調を維持管理していくためにも、コーヒーは大切な飲み物ではないでしょうか。


995号 2020年9月27日

(42)コーヒーと緑茶で老化防止

 老化の一因、酸化から体を守る「ポリフェノール」と元気エンジンをかける「カフェイン」両方たっぷり含むのがコーヒーと緑茶です。
 朝の手軽なアンチエイジング習慣は、朝食後にこれらをまず1杯とること。美肌を維持し太りにくい体つくりに役立つことが大いに期待できます。アンチエイジングとは、心身の老化を少しでも抑え、できるだけ若さを保つこと、及びそのために取り組むこと。コーヒーと緑茶がアンチエイジングに良いのは、ポリフェノールとカフェインの2つの働きによります。
 ポリフェノールは、活性酸素の害を抑え込み、カフェインは体の炎症を抑えます。コーヒーの代表的なポリフェノールはクロゲン酸類、緑茶はカテキン類に分類されます。コーヒー豆が病害虫から身を守るために蓄えたポリフェノールがクロロゲン酸類。一方、カテキンは茶の渋みが成分となります。緑茶は、紅茶などの発酵茶よりもカテキン類が多いと言われています。クロロゲン酸類もカテキン類も抗酸化力が強く、コーヒーと緑茶を飲む習慣がある人は、紫外線シミが抑えられていたという研究成果が出ています。
 夏場は水や麦茶に押されて、ポリフェノール摂取量が減りますが紫外線量が増えるのでコーヒーや緑茶を積極的に飲んでいただきたいと思います。また、それぞれのポリフェノールは、抗酸化力の働く範囲が異なりますので両方飲んで下さい。カフェインには、覚醒作用のほか、脂肪燃焼効果を高める働きもあります。これからゆっくりとさわやかな季節になっていきます。朝の1杯で、元気と美肌、スリムな体を手に入れて下さい。


997号 2020年10月25日

(43)生産国によって違う珈琲の香味

 珈琲は農作物ですから、香味は、地域、気象条件、土壌、品種、精製方法などにより、大きく変化します。また、毎年、微妙に香味は異なります。大まかには、高地の寒暖の差で実がしまり、明るい酸味としっかりしたコクがあるものが良質とされます。また、香味は、各生産国により大きく異なりますが、現在は、10年前のように各生産国の香味をひとくくりに論じることは難しくなっています。それぞれの国には香味の多様性があることがわかってきましたが、各生産国の代表的香味を比較してみましょう。

 アフリカの珈琲
●タンザニア
柑橘系のきれいな酸味があり、コクとのバランスがよい珈琲がとれます。大部分は小農家です。
●ケニア
優れた香味の珈琲を生み出します。熟した果実のしっかりしたコクがあり、珈琲の王様と言っても過言ではないと言えます。
●ルワンダ
近年良質の珈琲を生み出しています。新しい生産地ですが、柔らかな酸味とコクがあり、世界中にファンを増やしつつあります。
●エチオピア
アラビカ種の原産地で栽培環境がよく、個性的な香味の珈琲を生み出します。

 南アメリカの珈琲
●コロンビア
品種が混在し、生産地域により香味がかなり異なります。
●ブラジル
世界最大の生産国で、その収穫量が世界の珈琲の価格に影響します。生産地域、品種、精製方法で香味は大きく異なります。
●パナマ
ここ数年、良質の珈琲生産国として認知されつつあります。華やかな酸味とコクがあり、バランスのよい香味です。   
 それぞれ生産地を想像しながら、今年の秋は音楽を聴きながら、読書も楽しんで下さい。


999号 2020年11月22日

(44)ドリップで淹れる珈琲の基本

 ドリップとは、高温の湯で珈琲の成分を溶解し、浸出させ、ろ過することをいいます。具体的には、珈琲の粉に少量の湯を注ぎ、粉に湯を充分に浸透させ(蒸らす)粉に含まれた炭酸ガスや成分を溶解する作業を連続して行います。
 この過程が充分な場合は、抽出の初めの数滴の中に、溶解された珈琲エキスが含まれます。この初めの数滴、つまりエキスを抽出することをイメージしながら抽出します。10回抽出して10回同じような香味にできること、1人分と4人分を抽出したときに同じ香味にできることが基本的なスキルとなります。感覚的に身につけていただいて、毎日抽出する中で、「今日はすごくよかった」という日が出てくるはずです。そのような感覚を覚え、積み重ね、自在に香味をつくれるようになって下さい。
 粉の量と抽出時間は、あくまで目安です。湯の温度90〜96度、温度が高すぎると苦味が出過ぎて味が重くなります。90度以下の場合は、よく時間をかけ抽出する。長すぎると味がしつこくなり、短すぎると味がしっかり出ないことになります。 
 粉の量は、1人分10〜12gが目安で、大人数のときは少なめで調整してください。フレンチローストの場合は、同じ抽出量でも、粉の量を多めに、抽出時間を長めにしたほうが、香味のバランスがよくなります。例えば、2人分は粉30グラムを使用し、4〜5分で抽出すると、しっかりした濃度のある珈琲ができます。抽出時間、お湯の温度、粉の量等を毎回、記録していくと、美味しい珈琲にたどり着く近道になると思います。皆様試してみてください。

 
ひげマスターと珈琲 1〜30