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地球SOS いのちの絆の源に 勝木信子
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89号 2001年10月21日
(1)いのちの絆の源に
ことの始まりは娘の誕生でした。
私は体が丈夫ではなく、しょっちゅう寝込んでいました。しかし、自分の体や命について考えるなんてことはほとんどなく、生活も自分中心の日々でした。
そんな中、不妊で悩んだ5年間を経て、7年前にようやく娘を授かったのです。
ところが、生まれて1週間後、娘の顔や体にブツブツの湿疹が出始め、体全体に広がっていきました。小児科では「手に負えない」と言われ、皮膚科にまわされました。
生後1ヶ月にも満たない我が子の顔は赤く腫れ、体で湿疹が無いのはお腹とお尻くらい・・・。痒さで毎晩夜泣きをする我が子に自分自身も疲れ、そして生まれて間もない我が子に、毎日強い薬を塗らなくてはならない日々がやるせなく、涙があふれてきました。
アトピー専門の病院に変わり、母乳から原因を取り除くため、私自身食事療法をしていくことになりました。娘もアトピー専用のミルクに変わり、症状は少しずつ軽減していったものの、やはり薬とは縁が切れず、娘の夜泣きも治まらず、つらい日々が続きました。
この頃より私は娘を取り巻く食事環境・事前環境・社会環境などの情報に過敏に反応するようになっていったのです。情報を集め、自分の中で整理するという毎日を過ごしていきました。
すると、次第に本質のようなものに触れる瞬間があり、そしてその本質は根っこでつながり、私の中に確信となって土台を築いていきました。
私の中にあった今までの薄っぺらな知識や、自分の考えが少しずつ塗り替えられていきました。人として生を受け、生きていくと言うこと、命の営みについて・・・。
これから、私を通して見えるものではありますが、ひとつの情報として、お伝えしていければと思っています。
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96号 2001年12月9日
(2)食べ物
その頃、私の頭に思い浮かぶことは食べ物のことでした。人は生まれる前は母親の胎内の血液から栄養をもらい成長していきますが、生まれた瞬間からは日々食べ物を外から口にしなければ生きていけません。生まれたての赤ん坊は食べ物で成長し、体を育み、そして生きていきます。当たり前のことですが、私たちの体は間違いなく、日々の食事から作られた一日を生きるに足りるエネルギーをもいただいている・・・。食べ物は命そのものである。こんな当たり前なことに我が子がアトピーになって初めて気付いたのでした。
卵・牛乳・大豆・小麦・油を食べられなかった娘は、芋や野菜とご飯の食事です。スーパーなどで売ってあるものは調味料も含め、食べ物のほとんどが、娘が口に出来ないものでした。
この頃は、野菜は無農薬のものを毎週阿蘇まで買出しに行き健康食品を扱うお店をあちこち渡り歩いていました。そんな日々の中、ある漢方の先生から『アトピーは水の毒だから体を温める食事を』と言う話を聞きました。恥ずかしながら、食べ物に体を温めるものと冷やすものがあるんだということも、このとき初めて知ったのです。例えば、サトウキビやバナナは暑いところで採れる、これらの食べ物は体を冷やしてくれるのだから、暑いところの人たちにはもってこいである・・・など。季節のものを食べることの本当の意味、ご馳走の意味を知ったのでした。
「自然はなんてうまく出来ているんだろう」とひどく感動したのでした。おかげで、食べ物を選ぶ基準に俊のものが私の頭にインプットされ、多少農薬があっても土地で取れたものでなるべく露地ものを選ぶようになりました。 |
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108号 2002年3月10日
(3)遺伝子組み換え食品
娘のアトピーのおかげで、食べ物は無農薬の出来れば有機栽培のもの、季節のもの、露地もの、出来るだけすんでいる土地で取れたものなどがいいんだと気付き始めました。
考えてみれば、これは40年ほど前までは自然に営まれていた私たちの暮らしそのものだったのです。昔は考えなくても自然にそうやって暮らしていました。ところが、もっと便利に快適に、いつでもどこでもすぐに欲しいものが手に入る生活を続けていく中で、こんな当たり前の感覚がいつの間にか薄れ、体自信に与えられている健康に生きていく本能のようなものが今の自分にはなくなっていたのだと気付いたのでした。
そして、こういったプロセスをたどりながら、私が更に気付いてしまった事は『どうやら自分が知っている目に見える知識や、栄養分やアレルゲンになる、ならないなどの食べ物に関する情報、自然界には・・・なんだかわからないけど、私が忘れているもっとも大切なことがたくさんあるのかもしれない。』という、理屈や頭で考えることからは得られない感覚と言うものだったように思います。
自然の一部として、人の命を考えたときに沸き起こる自然、不自然の感覚を大切にしていく・・・。これがもっとも大切なのだと気付いたのでした。
そんなある日、盛況で遺伝子組み換え食品という言葉を耳にしたのです。始めてこの言葉を聞いたとき、なんだか踏み込んではいけない所に人は踏み込もうとしているのではないかという嫌な感覚が広がったのを覚えています。しかし、テレビなどで流されている情報は、野菜に農薬や除草剤をかけなくてすむ農家の人たちの手間が省けるなどといったものでした。そんなことを聞けば、自分が最初に抱いた思いは間違いだったのかと思ってしまうのです。本当のことを知りたくて、自分のアンテナを頼りに本当の情報を集め始めました。 |
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117号 2002年5月19日
(4)遺伝子組み換え作物@
遺伝子組み換え食品の表示が義務付けられてから1年が過ぎましたが、皆様は暮らしの中でこの食品のことをどの程度意識されていますでしょうか?表示が義務化される前はテレビなどでもよく取り上げられていましたが、ここ1年ほどはこの言葉を報道などで聴くことはほとんどなくなったように感じます。しかし、遺伝子組み換え食品はひそかに確実に私たちの食卓に定着浸透しているのです。
では、遺伝子組み換え食品とはなんなのでしょうか。
『遺伝子組み換え作物』とは、遺伝子の中に、人工的に他のDNAを組み込むことで新しい性質を持つように作り変えられた作物をいいます。現在、出回っている遺伝子組み換え作物には主に次の2種類があります。
@除草剤体制作物
ラウンドアップやバスタのように食物を根こそぎ枯らす除草剤に抵抗力を持たせたもの。したがって、除草剤体制の遺伝子を組み込んである作物に強い除草剤をかけると、草は枯れるがこの作物は枯れないので、除草剤がたっぷりかかった食べ物を私たちが口にする可能性があります。
A殺虫性作物
これは、作物自体が殺虫毒素を作るように遺伝子を組み込んだもの。したがって、作物についた害虫は農薬をまかなくても、この作物をかじるだけで死んでしまいます。農薬をまいていないので、無農薬に分類される可能性があるうえ、虫がかじると死ぬ作物を私たちは口にすることになります。
遺伝子組み換え作物で一番多いのが、@の除草剤体制作物で約7割、約3割弱がA殺虫性作物です。
遺伝子組み換え作物は、種の壁を越えて自然界では決してありえないことを人工的に操作する作物のことなのです。
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125号 2002年7月14日
(5)遺伝子組み換え作物A
『虫がかじると死んでしまう作物』を人が食べると言うこと、『生命力あふれる草さえ枯らしてしまう除草剤をかけても枯れなかった作物』を人が口にするということ・・・これはどういうことなのでしょうか。今まで地球上に存在しなかったものを人は作り始めた・・・。安全性はどうなのでしょうか?
1998年8月、遺伝子組み換え食品は安全でないという動物実験の結果がイギリスのテレビで発表され、世界中に波紋を投げかけました。それはプッシュタイ博士によるラットを使った次のような実験でした。
A ⇒ 殺虫性毒素を導入した【遺伝子組み換えジャガイモ】を食べさせる
B ⇒ ジャガイモに【殺虫性毒素そのものを注射針で注入したもの】を食べさせる
C ⇒ 普通のジャガイモを食べさせる
《期間は短期10日間と長期110日間の2種類》
さて、実験結果はどうなったと思われますか。想像してみてください。私がこれを初めて聞いたとき、きっとAとBが何かあったのではと思いました。ところが結果は、BとCの集団では、短期も長期でもラットにほとんど何の影響も無かったのに対し、【遺伝子組み換えジャガイモ】を食べさせたAの集団は、短期でも長期でも免疫細胞の増殖が見られ、免疫システムの異常が起きていたというものでした。このとき使われた殺虫性毒素は、マツユキソウのタンパク質のレクチンで、もともと植物の種子などに見られるものでした。
自然にあるものをBのようにそのまま使うのならば、何の問題も無い。ということは毒素そのものが悪いのではなく、人が遺伝子にまで手をかけて操作し自然界に無いものを作り出すことが、やはり重大な問題なのだと思ったのでした。そして、実験は長期といっても110日間。数年、数十年、また世代を超えて何が起こるかについては分からないままなのです。 |
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132号 2002年9月8日
(6)遺伝子組み換え作物B
遺伝子組み換えの安全性についての疑問が拭い去れないまま、遺伝子組み換え作物は食品となり、日本で消費され続けています。アトピーなどのアレルギーに悩む人が増ええたこと、健康食品や栄養補給食品がこれほどまでに売れ、健康に関する情報は毎日のように流されているにもかかわらず、医療費が増え続けていること、高齢化社会だけがその理由ではないような気がします。
人が健康であるためには地球そのものが健康でなくてはいけない。しかし、今は大切なことを後回しにしたまま、抱えている様々な問題を何とかしようとしている・・・。
本当にこのままでいいのでしょうか?遺伝子組み換えの問題をはじめ、本当にこの方法でいいのかと疑問に思っていることについて、もう一度「命」に視点を置いて考えてみる事が必要なのではないかと思えてきます。
人が高度な科学技術を手に入れ、全ての物が便利になり、ついに遺伝子に手を加え始めた・・・。今、明らかに地球は46億年の歴史の中で大きな転換期を迎えているのではないでしょうか。そして、これから地球が、生命がどのような方向に向かっていくのか大事な選択をひとつ私たち「人」一人一人にゆだねられているのです。
先日の新聞に「有機」表示の豆腐、納豆の3割が遺伝子組み換えであった(遺伝子組み換えの原材料を微量でも使用したら「有機大豆」と表示できない)とありました。農水省は結果がまとまり次第「有機」の表示を削除するよう指導、業者名を発表するということです。今まで隠し通せたことがもう隠せなくなってきているということ・・・。これは一人一人の意識の高まりがもたらしてきているような気がしています。消費者が安全なものを食べたいと言う意識を持ち、その視点で消費、行動していくことこそが大切で、それはこれから更に大きな力になっていくのではと思っています。 |
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142号 2002年11月17日
(7)遺伝子組み換え作物C
今回は遺伝子組み換え作物が環境にどのような影響を与えるのかについてお伝えしてみたいと思います。
殺虫性トウモロコシ(作物自体が殺虫性毒素を作るように遺伝子を組み換えられたもので、農薬をまかなくても害虫がこのトウモロコシの葉っぱを食べたら死ぬように出来ている)の花粉が、トウモロコシの害虫ではないチョウの幼虫も殺すことが分かりました。これは、アメリカのジョン・E・ロージー博士らによる実験で分かり、イギリスの科学雑誌『ネイチャー』で発表され、大きな影響を与えました。
この事がなぜ問題なのかというと、トウモロコシの花粉は60mにも飛び散るのです。このため、トウモロコシの害虫ではないほかの昆虫や益虫への深刻な影響が懸念されます。
また、このトウモロコシの毒素が根元から染み出して、土壌を汚染していることも、ニューヨーク大学のディーパック・サクセナ教授らの調べで分かり、同じ科学雑誌に発表しました。
発表によると、殺虫性トウモロコシの根から殺虫毒素が染み出し、根の近くの土壌に残留し、残留毒素は200日以上も殺虫力を維持したというのです。
それまでは殺虫性毒素は2〜3数館で分解するといわれていただけに、環境への新たな心配が生まれました。遺伝子組み換え作物の殺虫毒素が200日以上もの長期にわたり土壌に残留し殺虫力を維持すると、土の中の微生物や虫に大きな影響を与えます。これは他の植物、野生動物にも影響が及んで生態系が変化していくことに繋がっていき、作物の収穫や安全面にまで大きく影響が及んでいくのではないかと長期的影響が懸念されています。
生態系の頂点にいるのは『人』です。命を育む土壌を汚染するということは、回り回って『人』に戻ってくるのです。虫やチョウや微生物たちに起きることは、やがて人間にもおきることでしょう。いや、もしかしたらもうおき始めているのかもしれません。 |
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149号 2003年1月12日
(8)遺伝子組み換え作物D
安全性に大きな疑問を残したまま、現在も遺伝子組み換え作物は栽培され続けています。世界で栽培された遺伝子組み換え作物はどこへ流れているのでしょうか。栽培面積で最も多いのは、大豆で52%、次いでトウモロコシ30%、綿と菜種がそれぞれ9%、ジャガイモは1%以下です。このほとんどがアメリカ大陸で作付けされ、栽培された大豆とトウモロコシは約6割が家畜飼料となり、2割が輸出用となっています。輸出先はというと、ヨーロッパへはほとんどありませんから、自給率が低く食料を北米大陸に依存している日本という事になります。日本人が、世界で一番多く遺伝子組み換え食品を口にしていることになります。現在日本に輸入されている大豆の40%、トウモロコシの20%。綿の25%、菜種の40%が遺伝子組み換え作物なのです。
また、遺伝子組み換え作物の作付け面積は、96年170万ha、97年1100万haと増え続け、99年には4000万haまで拡大していきました。
ところが、99年には日本やヨーロッパなど多くの国々で遺伝子組み換え作物の価値が暴落、アメリカの個人経営の農家がモンサント社を訴えるという事態となりました。これにより、2000年には作付け面積は2割縮小。一時は世界を覆いつくすかに見えた遺伝子組み換え作物ですが、ここへ来て反対運動によってブレーキがかけられたのです。
また、6年間愛知県で行われていた「除草剤耐性イネ」(稲に除草剤の耐性を持たせ、除草剤をいくらかけても草は枯れるが稲は枯れないように遺伝子組み換えされた稲)の開発は、反対運動の積み重ねが実り、除草剤耐性イネは消費者に大きな不安感があるとして、開発・勝因かを断念することに決まりました。
このように、小さな消費行動の一つ一つ、一人一人の意識の有り方は多きなうねりとなり変化をつくっていきます。私たち一人一人の力は私たちが思っている以上に大きな力を持っているのかもしれません。
ある方が言われていた「地球が与えたそのままの自然を1000年先まで残すのが私たちの役割だ」という言葉は、私たちの意識の在り方への大きなヒントを教えてくれるような気がします。
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157号 2003年3月9日
(9)遺伝子組み換え作物E
前回、日本人が世界中で最も遺伝子組み換え作物を口にしているということをお伝えしました。それでは、遺伝子組み換え作物を避けたい場合はどうしたらよいのでしょうか。
日本では2年前の2001年4月から遺伝子組み換えの表示が義務化されています。
◆ 表示の種類は
「遺伝子組み換え」・「遺伝子組み換え不分別」・「遺伝子組み換えでない」の3種類
※但し「遺伝子組み換え」と「遺伝子組み換え不分別」の食品が表示義務で、「遺伝子組み換えでない」ものは任意表示になっています。
◆ 表示義務の対称になっている作物は、大豆・トウモロコシ・ジャガイモ・菜種・綿(実)の5つ
※但し、醤油、サラダ油類(大豆油、コーン油、綿実油、菜種油)やビールなどの酒類など表示義務が免除されているものがあります。
◆ 遺伝子組み換え食品を避ける為の4原則
@「遺伝子組み換えではありません」と書いてある食品を選ぶ
最近は表示がとても小さくなっていますから、原材料の所もよく見て探してみましょう。
A「国産」表示の食品を選ぶ
日本では遺伝子組み換え策もつの商業栽培は行われていないので、国産原料だけの食品なら安全です。
B「有機」と言う表示の食品をえらぶ
有機農産物は国際・国内ルールでも、遺伝子組み換え作物は認められていません。
C遺伝子組み換えされている5つの作物の入っていない食品を選ぶ
サラダ油などは、他の原料のものに変えることで遺伝子組み換え食品を避けることができます。
以上の4原則の情報をもとにして、食品を選んでいけば遺伝子組み換え食品の摂取量を9割以上避けることができます。特に注意したいのは表示義務が免除されているサラダ油や醤油です。油は大豆油、ナタネ油、コーン油を避け、紅花油、オリーブ油、などに変えるとよいでしょう。醤油は国産大豆のものや有機の表示のものを選べば遺伝子組み換えを避けることができます。
日本に輸入されて知らないうちに口にしていると思われる遺伝子組み換え食品も、買い物をするとき表示をよく見、ほんの少し気をつけて選ぶだけで食卓から大半を取り除くことができるのです。 |
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165号 2003年5月11日
(10)オゾン層破壊 〜紫外線について@〜
前回まで遺伝子組み換え作物についてお伝えしていましたが、季節は夏を迎えようとしていますので、しばらく紫外線のことについてお伝えしていこうと思います。
以前に比べ、最近は紫外線の危険性について見聞きすることが多くなってきました。今なぜ紫外線のことが取り上げられるようになったのでしょうか。
皆様はオゾン層という言葉を聴いた事があると思います。地球を有害な紫外線から守ってくれている地球のバリアのことです。オゾン層のことをよく知ってもらうために、ここで簡単に地球の歴史を辿ってみましょう。
地球は46億年前に誕生したと言われています。生まれたばかりの地球は非常に熱く、炭酸ガスがいっぱいで酸素はほとんどありませんでした。もちろんオゾン層もまだありませんので、命を死滅させる有害な紫外線が降り注いでいます。そのため、動物はおろか植物さえ生きることはできませんでした。こんな中、地球は命を育てる準備を始めます。
まず、10億年かけて海ができました。次に海の奥底に紫外線が届かなかったので、この海の中で地球上に始めて命の源である単細胞生物が誕生しました。この単細胞生物がそれから約32億年と言う気の遠くなるような時間、炭酸ガスを酸素に変える光合成を繰り返してくれて、やっと地球は十分な酸素で満たされ始めました。
そして、この酸素のごく一部が変化してようやく『オゾン層』ができました。
その後オゾン層が地球上に降り注いでいた有害な紫外線(命を死滅させる紫外線)をカットし防いでくれるようになったおかげで、地球上の生物は陸上で生きることができるようになりました。
ここまで、地球が誕生して約42億年。大変な時間をかけて地球が作ってくれた全ての命を守り育ててくれる貴重なバリア『オゾン層』。もし、オゾン層が無くなったら地球上の生物は死滅してしまうのです。
このオゾン層が、人間が作り便利に利用してきたフロンのために、地球が歩んできた歴史の中で最も薄くなってきています。場所によっては完全に穴が開いた状態(オゾンホール)となり、再び地球上に有害な紫外線が届くようになり始め、刻問題となってきています。
オゾン層の破壊はこれから20年をかけて更に進んでいきます。残念ながら、これらはもう止めることができないのです。
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174号 2003年7月13日
(11)オゾン層破壊 〜紫外線についてA〜
地球所にオゾン層がなくなってしまったら、生命は死滅してしまう・・・。
オゾン層は、20〜30キロ上空に広がった薄い空気の層です。ふわっと広がっているこの層を集めると、厚さはわずか3ミリしかありません。このオゾン層が生命に有害な紫外線(紫外線B波)を吸収し、地球上には届かないようにしてくれ、生命生活に必要なものだけ(紫外線A波)を地上へ通してくれるという絶妙なコントロールを行ってくれています。 それほど大切な命のバリア『オゾン層』。このオゾン層が今、陸上に生命がたっ上子弟ら危機的状況になっているのです。
このオゾン層を崩壊し続けているのは、フロンガスです。フロンガスは私たちの身近なところで使われてきました。それは主に冷蔵庫にエアコン、自動販売機などの冷媒や断熱素材の発泡剤などです。これらが廃棄されるとき、大気中にフロンガスが放出されます。放出されるフロンガスは空気と混ざってゆっくりと上空へ上がっていき、15〜20年かけてオゾン層へたどり着き、それから数年にわたってオゾン層を破壊し続けます。ですから、今オゾン層を危機的状況にしているフロンガスは15年以上前のフロンガスということになります。
フロンの生産は、先進国では1995年末で停止になりました。しかし、中国などの途上国ではまだ生産し続けられています。それがあだ需要のある先進国へ密輸され、残念ながらフロンの放出は今もなお続いているのです。しかも、現在オゾン層を破壊しているフロンは今まで放出されたフロンの半分に過ぎないのです。
2010年〜2020年に破壊のピークを迎える時、オゾン層は最大で2/3が破壊されるとNASAは報告しています。
オゾン層破壊で紫外線B波は急速に増えています。紫外線B波は、DNAを傷つけ、皮膚癌、白内障、免疫力の低下を引き起こします。 2002年7月2日、世界保健機構(WHO)は日光浴の自粛を呼びかける警告を発表しました。
@10時〜16時までは直射日光を浴びないように!
A新聞で報道されている紫外線情報を毎日チェック!
B日陰に入るようにしよう!
C外に出るときは帽子・長袖・サングラスを忘れないようにして、日焼け止めクリームを塗りましょう!(SPF15+以上)
お日様と仲良く付き合うための紫外線に関する情報発信とネットワークつくりをしています。特に小さな子供さんほど早くから紫外線対策が必要です。 |
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182号 2003年9月14日
(12)オゾン層破壊 〜紫外線についてB〜
今年は長雨で日照時間が少なく農作物への被害が心配されています。生産者が日々自然を相手にご苦労されていることが、実感としてなかなか消費者には分からないものですが、私はスーパーで野菜の値段の高騰や、作物の質を目の当たりにする時、ようやく自然が自分の中で身近に実感することができる気がします。今の自分が自然の絶妙なバランスの中で生かされていることをほんの少し感じる瞬間でもあります。
さて、お盆が過ぎてからは天候も回復し、日差しの強い日々が続いています。ジリジリと刺すような日差しです。私が小さい頃感じていた日差しとは明らかに違う感覚があります。オゾン層破壊による有害紫外線は10月くらいまで強く、11月になると弱くなり3月くらいから又強くなっていきます。ですから、10月までは紫外線対策が必要になります。
紫外線の害は子供のときから蓄積されていきます。人は、18歳までに一生涯で浴びる1/2の太陽光線を受けると言われています。また、幼少時から強い紫外線にさらされた人は癌になる確率が層でない人の3〜5倍と報告されています。ですから、小さいときからの紫外線対策はとても大切なのです。
よくお母さんと小さいお子さんが散歩している姿を目にしますが、お母さんは長袖に日傘なのに、お子さんは帽子もかぶっていなかったり、せっかくのベビーカーの日よけが閉じてあったりすることがよくありす。まずは、ぜひお子さんの日よけを一番に考えてあげてください。できれば日差しの強い季節は、10時〜15時までの紫外線の強い時間を避けることもよいと思います。
まずは『今世紀の紫外線は昔の安全な紫外線とは違う』と言う認識を一人一人の大人がまず持つこと。きちんと対策して、のびのびと安全に子供たちが外遊び・野外活動できる環境をつくってあげることが必要になってきているのです。オゾン層が回復する少なくともあと20年間は・・・。
先日、環境省は人体に有害な紫外線を吸収するはたら利のあるオゾン層について「成層圏全体のデータを解析した結果、回復の兆しは見られない。オゾン層全体で考えれば依然として破壊が進み深刻な状態は改善されていない。」と分析結果を発表しました。 今の現実を直視し、どうしたらよいのかをよく考え、気負わずできることを一つでもいいからやるという事・・・。それは、人としての自分のあり方ではないかとこのごろ考え始めています。
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191号 2003年11月16日
(13)遺伝子組み換え作物F
再び、遺伝子組み換え作物の話しに戻ってみたいと思います。
以前、遺伝子組み換えのことをお伝えしていた時、組み換え作物の作付面積の拡大が鈍化の方向へ向かっていると書きました。その後、どうなっているか・・・。
実は、2000年度は少し拡大が鈍化していたのですが、2001年以降再び拡大が勢いを増しています。
作付けしている国は、アメリカがトップで全体の66%、次いでアルゼンチン23%、カナダ6%、中国4%。その他、インド、ブラジルなどで認可の動きがあり、国の数が少しずつ広がっています。遺伝子組み換え作物の種類は大豆62%、トウモロコシ21%、綿12%、菜種5%。そしてまもなく、稲と小麦が世界の市場に登場しようとしています。 遺伝子組み換えの面積が広がるにしたがって、今、環境・生態系への影響が深刻化しています。除草剤耐性大豆(除草剤をまくと、草は枯れるが作物は枯れない)では、農薬の使用量が2〜3倍に増えた。理由は除草剤をまいても枯れないスーパー雑草が出現したため。そのため、栽培コストが14%増になり収量は5.3%減った。
風や虫の媒介で受粉が行われる、トウモロコシや菜種では、遺伝子組み換えの花粉が飛んできて受粉するために、有機農作物が作れない畑が広がっている。
殺虫性トウモロコシ(作物そのものに殺虫毒素を遺伝子に組み込んだもの)では、遺伝子が作り出す殺虫毒素が根から土中に分泌され土を汚染、土壌微生物・昆虫を殺したり、数を減らしている。チョウやテントウ虫の短寿命化が報告されている。
そんな中、食糧を輸入に頼っている日本は世界で遺伝子組み換え作物をもっとも沢山輸入し、口にしています。日本の食卓にどれくらい登場しているかといいますと、大豆は48%、トウモロコシ22%、菜種49%、綿40%。実に、二食に一度は遺伝子組み換えを口にしていることになるのです。
食品中の遺伝子組み換えのDNAが、それを一度だけ食べた人の腸内細菌からも見つかったという研究結果があります。それでは毎日食べ続けている日本人にどんな影響があるのか?子どもには・・・?
人間は自然の一部。だけれど、人間は生きる中でたくさんの不自然を生み出してきました。まるで、とことん不自然を経験することで、人が本来学ぶべき大切なことを思い出すためのように・・・。人は、自分はいったいどう在りたいのでしょうか?ここ数年が最終決断をする極めて大事な時期のような気がします。
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202号 2004年2月8日
(14)水からの伝言@
数年前のことでした。何気なくテレビのスイッチを入れると、北野たけしさんの番組で、しきりに何かの写真を見せていました。雪の結晶かなと思いつつよくよく見ていると、それは水を凍らせたものを顕微鏡で観察したものだったのです。それも、水に音楽を聴かせたり、文字を見せたりしたもので、音楽や文字によって結晶がいろんな表情を変えて見せるというものでした。私はすごいものを見てしまったと思い非常に感動し、いつかあの写真と出会いたいと思ったのでした。
次の日別の用事で立ち寄ったお店に、ナント昨日テレビで見た水の結晶の写真集が開いて置いてあったのです!私はこの偶然にびっくりし、「これはきっと私に買いなさいということだわ」と思い込み、早速買い求めました。これが、私と『水からの伝言』の写真集との衝撃的な出会いでした。
以前から言葉には言霊があるとか、胎教にはモーツァルトを聴かせるとよいとか、野菜にクラシックを聴かせて育てると元気がよく病気が少ないとか、花に言葉をかけてあげると長持ちするとか・・・聞いてはいました。でも、それは自分で体験したり、実感したことがあるわけではないので、情報としてただ聞いたことがあるという程度のものでした。
今までただ聞き流しバラバラであったこれらの情報が,この時出会った『水からの伝言』という結晶写真によって、自分の中で見事にカチカチと組み合わさって、本当に大切なこととして私の中に組み込まれていく感覚は、嬉しくて嬉しくて、とても興奮したのを今でも覚えています。
娘がアトピーで生まれてきてくれて以来、食べ物のこと、環境のことを色々と自分なりに勉強してきたことは、実はより大切な情報を深く学ぶためのプロセスであり、全ては根っこで繋がっているのではないかと直感したのです。 私が思いだそうとしても思い出せない、本当に大切なことを『水』は目に見える結晶の姿で、やさしく語りかけてくれるのでした。
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211号 2004年4月11日
(15)水からの伝言A
江本 勝さん著「水からの伝言」は、様々な水の結晶写真が載っている写真集です。水を凍らせその氷が解けるまでの1〜2分間に水が自分の姿を見せてくれるのです。言葉を語らない水が、そのほんの数分間だけ結晶として自分を伝えてくれます。まさに、それは一瞬の出会いです。例えば、山から湧き出ている水は一様に宝石のように美しく、昔見た美しい雪の結晶に似ています。それに比べ、湧水がたどり着く川の下流では結晶が崩れていきます。川によっては、苦しいほどの崩れ方をするのです。水の苦しそうな結晶写真は、人間の心の中を写し出しているように思えます。
さて、この結晶写真のおもしろいところはここからです。基本水として精製水を用意して、小さいボトルにそれを入れます。そのあとそのボトルに文字を見せるのです。文字を見せて一晩おいたものを凍らせその文字によって結晶がどうなるかを写したものです。
水は見事に言葉を結晶という姿で表現してくれます。他にどんな言葉がどんな結晶だったか・・・一様に整った美しい結晶だったのは『きれいだよ・好き・幸せ・よくできたね・しようね・平和etc』、そうでなかったものは『むかつく・きたない・嫌い・だめだよ・しなさい・戦争etc』
人間の70%は≪水≫で出来ています。この結晶を見ていると、毎日どんな言葉を言い、聞いて過ごしているのか、人に対して、我が子に対してどんな言葉を使っているのかが大問題になってきます。体の水が美しい結晶の水であるならば、きっと湧水のごとく生命力にあふれ前向きに生きていく力が自然に湧き出てくるに違いないのです。そうでない自分がいるのならば・・・と、ここに来て無意識に使っている自分の言葉の力を思い知った私でした。
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219号 2004年6月13日
(16)水からの伝言B
水に文字を見せて凍らせたものを顕微鏡で観察したものです。ひとつひとつの水の結晶は何を語りかけようとしてくれているのでしょうか?
水を飲むとき、食事を摂るとき、どんな気持ちでいるといいのでしょう?誰かと話す言葉、自分が落ち込んだとき自分にかけてあげる言葉は?花や植物、野菜を育てるとき、どんな言葉をかけ、どんな気持ちで育ててあげたらいいのでしょう?子育ては?それより何より、自分の中でいつもつぶやいている言葉は?ありがとう?ムカツク?人も動物も植物も食べ物も『水』でできています。
水は大切なことを結晶という形で確かに人に何かを伝えようとしてくれています。『水からの伝言』の写真集には数百にも及ぶ言葉の結晶が写し出されています。その中で、一番美しくひときわ輝いている結晶は『愛・感謝』でした。
結晶写真 江本 勝著
「水からの伝言」Vol.1,2,3
(株)アイ・エイチ・エム発行 |
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227号 2004年8月8日
(17)水からの伝言C 〜ごはんの実験〜
水は言葉の持つ力がいかに大きいのか結晶の形で私たちに伝えてくれます。
ここにおもしろい実験があります。水が言葉によって形を変えるのならば、水で出来ている食べ物に言葉を伝えるとどのように変化するのかを試した親子がいらっしゃいました。
小学生の子どもが学校から帰ると、炊き立てのご飯をさまして瓶につめたものを2つ用意し、一方には『ありがとう』もう一方には『ばかやろう』と、毎日声をかけたというものでした。そうすると、どうでしょう『ばかやろう』と声をかけたご飯の瓶は真っ黒に変色してカビがはえひどい臭いになったのに対し、『ありがとう』と声をかけたご飯の瓶は発酵したようになり、腐らなかったというのです。
声かけした水はどんな言葉であっても水は水。見た目は変わりません。顕微鏡で観察し結晶の形でしか見ることができず今一歩ピンとこない世界ですが、ご飯はそれをずばり見せてくれたのです。
早速、我が家でも実験開始です。我が家では新しい同じ形の瓶を3つ購入し、それをまずしっかり洗い熱湯消毒しました。それから、炊き立てのご飯を同じ分量いれました。そして、ワープロで打った文字『ありがとう』『ばかやろう』を用意しそれぞれの瓶にはりつけました。3つ目の瓶には何も書かず『無視』する瓶です。これで準備は完成。あとは毎日言葉をかけて観察するだけです。
3つのうち1つ目の瓶には毎『ありがとう』と心を込めて言います。2つ目の瓶には毎日『ばかやろう』と心を鬼にして言います。(ありがとうは言いやすいのですが、ばかやろうは何だか言うのがつらくなるのです。でも、実験ですから心を鬼にして言わなくてはなりません)最後の3つ目の瓶は『何もしない無視する瓶』です。すると本当にびっくりする結果が出ます。
ちょうど今夏休み。夏休みの自由研究にいかがでしょうか?ご飯の実験の他、いろいろとおもしろい実験があります。例えば、娘が小学3年生の時、担任の先生のアイディアで、クラスでかいわれ大根を育てるとき、言葉かけの実験をされたことがありました。すると一目瞭然、成長の違いがはっきりと現れたというものでした。
もし、実験をされておもしろい結果などありましたら、よろしければご一報いただけると嬉しく存じます。
言葉は、私たち人間に大きく深く影響を与えているのだと考えさせられます。いや、それは私たちが考えている以上に私たちの命にまで深く関わっているのではないかと、私は強く確信したのでした。
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235号 2004年10月10日
(18)水からの伝言D
ご飯に『ありがとう』『ばかやろう』と声をかけると『ばかやろう』と声をかけたご飯には黒いカビが生えてひどい臭いになったのに、『ありがとう』と声をかけたご飯は白く発酵したようになったという事実を目の当たりにした私は何だか大切なことをご飯から教わったような気がした。
水の結晶写真で『しなさい』の結晶は崩れていたのに、『しようね』は美しかった。これら沢山の結晶写真と言葉を見ながら心に響いてくることがあった。水は<言葉には「命を生かす言葉」と「命を殺す言葉があるのだ」ということを伝えようとしてくれているのではないかと・・・。
ご飯が言葉に反応してご飯そのものが変化したということは、言葉は発したときその瞬間消えるものではなく、その言葉を言った本人とそれを聞いた相手の細胞の水に残っていくということなのである。言葉には言霊があると昔からよく言われていた。それは言葉はそれほど自分や関わる人たちに影響を与えていくということなのであろう。それを昔の人たちは分かっていたのだ。
水の結晶写真で美しい結晶だった言葉たち「ありがとう・愛・平和・しようね・希望・きれいだねetc」これは、ご飯が腐らない言葉、命を生かす言葉。命を生かすとは、肉体も精神も生命力にあふれた状態であり、命を宿している者たちにとって極めて自然な状態なのだと思う。一方結晶写真で残念ながら美しい結晶を作れなかった言葉たち「ばかやろう・戦争・しなさい・ムカツク・殺すetc」これは、ご飯が腐ってしまった言葉(我が家の実験では早くも実験開始2日目から腐敗が始まった)、命を殺す言葉。命を殺すとは、肉体も精神も生命力が奪われている状態であり、これはとても不自然な状態なのだと思う。
人は地球の生命の一員であり、自然の一部であるから、もし、不自然な言葉が日常を飛び交い、心の中で発する(この言葉は自分にしか聞こえない)日々であったのなら、もともと自然である命は自然に戻ろう・戻りたいという意志を肉体レベル・精神レベルでシグナルを出すに違いない。様々な形で・・・。 今まで、自然という言葉をなにげなく使っていた。しかし、自然とは命を生かす方向を示すのではないかと感じる。その方がとてもぴったりくるのだ。これは自然な水、自然な野菜・食べ物、自然な言葉・・・全てに繋がっていくから。自然はきっと地球が命ある者たちへ贈ってくれた最大の贈り物であり、本当によく出来たシステムだと改めて感動した。
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256号 2005年3月13日
(19)ヌチヌグスージ
ここまで、地球SOSというテーマで、紫外線、遺伝子組み換え、言葉などを通して命との関わりを考えてきました。
人は一人では生きてはゆけない。生きるということは食べるということ。食べるということは他の命をいただいているということ。他の命は地球の大地やお日様や水から育まれたもの。自然とは命そのもの。人はその自然の一部なのです。この自然との命のつながりを横の糸とすると、人が地球上に誕生してからこれまで命をつないできたという縦の糸があります。 ここに縦の糸をそのまんま伝えてくれる「いのちのまつり《ヌチヌグスージ》」という絵本があります。《ヌチヌグスージ》とは、沖縄の方言で“いのちのお祝い、いのちのお祭り”という意味だそうです。その一節から・・・
「ぼうやにいのちをくれた人は誰ね〜?」
「それは・・・お父さんとお母さん」
「そうだねえ。いのちをくれた人をご先祖さまと言うんだよ」
《中略》
「ねえ、おばあさん、ぼくのご先祖さまって何人いるの?」
コウちゃんは、指をおって数えてみることにしました。すると・・・
この先は絵本を是非ご覧下さい。すごいことになっています。今の自分の命の奇跡に驚くこと間違いなし。絵本だから感じることができる迫力です。
縦の糸と横の糸の絶妙なバランスの中に命は在ります。だから、自分を大切にしなくてはならない。自分を大切にするとは、自分を甘やかすとか自分勝手とは違う、全てのバランスの中に奇跡的に今自分は生かされているのだと意識することではないかと思うのです。
自分を大切にするということが出来て、初めて誰かを大切にすることが出来る。自然を大切にする気持ちが自ずと湧いてくる。環境問題も毎日のように起こる殺人事件や自殺や子どもたちの悲劇も戦争も・・・つきつめると問題の根源は人の心の中に全てあると思うのです。皆様はどのように思われますか? 約3年にわたって連載を続けてまいりました。来春まで約1年間しばらくお休みをいただくことになりました。電磁波問題や地球温暖化問題など情報を整理してまたこのワンネスに掲載できたらと思っています。ありがとうございました。
引用 いのちのまつり「ヌチヌグスージ」
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