B  自家焙煎珈琲 しゃらん   ◆ホームページ  


1036号 2022年6月26日

(61)ブラジルコーヒーの特徴

 ブラジルのコーヒーは、年間、200万〜300万トンのコーヒーが生産されている。世界中のコーヒー豆生産量の30%がブラジル産と言われています。酸味やコクなどがバランスがとれた味わいが特徴です。サントス港から輸出されることから「ブラジル・サントス」というブランド名で呼ばれることも多いです。
 私が推奨する農園があります。それは、日系二世のトミオフクダ氏が経営するバウー農園です。銘柄は「ブラジル トミオフクダ ブルボンナチュラル」。ランクはスペシャルティコーヒーになります。フクダ氏は、日本で勤務していた経験もあることから従業員育成にも大変熱心に取り組んでいます。勤勉な者しか雇わず、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を取り入れ綺麗な農園つくりにも心がけています。そして、常に農園に足を運び、木の状態を把握し、メンテナンス、管理を徹底しています。ブラジルでも標高の高い場所に位置しており、雨季と乾季がはっきりとしており、最もコーヒー栽培に適した気候となっています。恵まれた気候、そして肥沃な土壌をもつこの農園でブルボン種を栽培しています。真っ赤に実ったチェリーは、丁寧に収穫され、パティオで天日乾燥されます。その後、果肉除去・脱穀・精選されナチュラル・サンドライが誕生します。ブラジルのコーヒー豆は、最もグレードが高いのが「2」です。「ブラジルNO2」が最上級の豆です。最高級質の「アラビカ種」ですが、繊細な品種のため天候によってすぐに枯れてしまします。ブラジルコーヒーは、高級ブランド志向ではなく、コーヒーの「ポピュラーさ」を重視しています。


1038号 2022年7月24日

(62)カフェ・バッハ

店主:田口 護(まもる)1938年、北海道・札幌市生まれ。
店舗所在地:東京都台東区日本堤1−23−9

 1978年以来、数度にわたって訪米コーヒー消費国を視察、コーヒー生産国の調査、取材は40か国にも及ぶ。そのうちの数か国では、コーヒー農園を指導する。バッハコーヒーを主宰し、数多くの後輩を指導。全国各地で卒業生が活躍している。             
 店舗のあたりは、山谷と呼ばれ、日雇い労働者の方たちが居住する場所で、昭和30年代半ばに勃発した「山谷騒動」の舞台にもなったところです。
 この地域には、大手チェーンの飲食店もなく、コンビニも数える程でした。システム化されたビジネスの視点には、日本一不利な立地に映るかもしれません。しかし、個人経営の店の成否は、システムではなく、人と人との豊かな関わり合いをいかに育むかにかかっていることを大切にしたいと思われたのです。人に驚きや感動を与えるには、相手の喜びを自分の喜びとし、相手の痛みを自分の痛みとできる人材の育成が欠かせません。そうした、人間にとって一番大切な感情を育んでくれる、この山谷という地域が田口氏にとっては、最適な場所だったのです。   
 1968年、一軒の喫茶店が誕生。「SHIMOFUSAYA(しもふさや)」夫人の実家の大衆食堂「下総屋」を引き継ぎ、喫茶店に変えて始めたものです。東京オリンピック(1964年)の4年後、まさに高度成長時代でした。この頃から、自由にコーヒー豆が輸入されるようになり、コーヒー市場は、質量ともに、大きな成長期に入っていったということです。
 1974年、店舗をリニュアールし、店名を「カフェ・バッハ」に変更しました。店舗は、12〜13坪、座席数もカウンター含め20席足らずですが、昭和のレトロ的な雰囲気で、毎朝、年齢の高い常連さんや、サラリーマンが通っているようなイメージです。私の一押しは、深いコクのあるコーヒーはもちろん、こんがりの分厚いトーストです。店内がコーヒーとパンの香りで満たされていて、顧客のハートをしっかり掴んでくれる癒された場所であることを確認して、店を後にしました。


1040号 2022年8月28日

(63)珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブル

 東京都中央区銀座8−10−5 新橋駅から徒歩4分のところに立地。1948年(昭和23年)関口 一郎氏開業(2018年3月17日、103歳で死去)
 現在、甥御さんの林さんが後継者として営業中。東京を焼け野原にした戦争が終わってからたった3年後の開業でした。日本中のコーヒー好きが尊敬してやまないコーヒー界のレジェンド。コーヒーの神様と言われ、日本国内の自家焙煎店はもとより、諸外国からも親しまれていました。
 生のコーヒー豆を10年以上熟成させてから焙煎する、オールドコーヒーを確立した人であると知られ、また、今日まで語られています。抽出方法は、ネルドリップです。コーヒーのまろやかさと奥深さを強調した味になります。今から、約12年前に夫婦で来店しました。入口からレトロ感たっぷりのお店で、関口さんは、お店の片隅で熱心に焙煎後の豆を点検しておられました。次から次へと外国人の方が入店し、店内はとてもグローバル感がありました。まるで、外国のカフェにいるみたいで、理解できない言葉があっちこっちで飛んでいました。店員と相談して、頼んだ一杯のコーヒーの味、名前はもう忘れましたけど、衝撃でした。さほど大きくない渋いコーヒーカップに、ものすごい深いコーヒーが注がれていました。胃にグイっとくる刺激、苦みがやや多めで、酸味はほんの香るくらいでした。オールドビーンズの珈琲は、独特の深みというか、熟成を感じさせる味わいで、他の店ではとても味わうことができない貴重な体験でした。帰り際に、関口氏から「長い期間寝かせたのだけど、全然おいしくならなかった豆があって、しゃくだから捨てもせず、放置していた。その豆を5年後に不意に発見、飲んでみるとこれが美味かった。珈琲豆は不思議なものである。豆の種類、期間によって全く味が変わってきます」という話が聞けた。最後に、店舗入り口のカフェ・ド・ランブルの看板を横にして3人で記念撮影をして、お店を後にしました。


1042号 2022年9月25日

(64)コーヒーかすの利用方法

 乾燥させたコーヒーかすは、ビンに入れて下駄箱や室内の消臭に利用したり、お茶パックに入れてゴミ箱内や靴の中の消臭に使用したりできます。さらに、乾燥させたコーヒーかすを玄関先や庭に撒けば、虫よけやネコよけの効果があるとされています。

◇肥料にする
 コーヒーかすが肥料の材料として適している理由は、コーヒー豆の形状にあります。コーヒー豆は、一つ一つに多くの気功がある多孔質で水分や匂いを吸収する。そのため、植物の成長を助けるよりも、土壌を整えるための肥料として適しています。肥料を作るときにコーヒーかすと他の材料を混ぜ合わせると、他の材料が持つ水分や悪臭物質をコーヒーかすが吸収し、全体のバランスを良い状態に保つことができます。

◇靴の販売
1.一足当たり15杯分のコーヒーかすから生まれた「Panto全天候型防水ブーツ」がCAMPFIREにて先行販売開始。今までのレインブーツの通気性のないイメージを一変、2021年4月27日より販売。従来品より、3分の1の軽さであり、消臭、除湿、通気性などの機能が充実し、さらに洗濯機で100回丸洗いが可能という画期的な靴が誕生しました。
2.ccilu(チル)は、企業の社会的責任を考え、サステナビリティーな商品の研究・開発に取り組んでいます。コーヒーかすをリサイクルし、人にも地球にも優しく、耐久性にもこだわった“長く履ける靴”にアップサイクルしました。
 年間約2,500万トンものコーヒーかすが捨てられ、廃棄には、温室効果の高いメタンガスが生成することで環境に悪影響をもたらしている現状があります。皆さんもコーヒーかすを再利用して、環境保全に貢献しましょう。


1044号 2022年10月23日

(65)アジア最大のスペシャルティ
コーヒーイベントSCAJ2022

 東京ビッグサイトで、10/12〜10/14まで、展示会が開催されました。私たち夫婦で、13日〜14日まで、研修目的で参加してきました。構成は、235の出展者(国内外のコーヒー会社、すべて試飲可能、コーヒー器具全般等も販売)と58のコーヒービレッジ(日本各地の個性的なカフェロースターと出会える特設エリア)です。エスプレッソバーでの試飲提供、各種イベント、ワークショップと会場は大勢の人で熱気ムンムンでした。世界各国の様々なコーヒーの味と香りが楽しめて最高です。コーヒー好きにはたまらないイベントです。
 コロナ禍で、1年は中止、昨年は出展者が小規模で開催、今年度は、コーヒービレッジを増設。私たちも、今回で3回目の参加となりました。毎回、新しい発見ができて幸せです。そこで、ローストマスターズチームチャレンジと題して、ロースティングテクノロジーの構築を最大の目的としながら、結果として焙煎人同士の情報交換やつながりを生むユニークなエキシビジョンマッチです。チームごとに焙煎〜カッピングを繰り返し、課題豆(今回はケニア豆)のポテンシャルを最大限に引き出したコーヒーを作っていただきます。当日は各チーム(北海道〜九州まで9ブロック、1チーム5〜7人)が理想とする焙煎に仕上げられたコーヒーをイベント来場参加の皆様の試飲による評価で順位を競います。ブロックごとのコーヒーを行列に並んで小さいコップで合計9個もらいます。また、招待審査員4名によるプロの評価も併せて行われます。なんと、九州ブロックが特別審査員賞第二位に輝きました。思わず手をたたき感動しました。ケニアに求める豆の印象は、他の豆にはないジューシーな酸味があり、オレンジのフレーバーが印象的という九州ブロックの見解でした。私たちの試飲投票もバッチリでしたので、また驚きました。「さざコーヒー」という会社からケニア豆を記念に200g1500円で買って、帰りました。来年のコーヒーイベントSCAJ2023は、9月27日(水)〜29日(金)に開催決定です。コーヒーに興味のある方、または起業を考えている方、来年一緒に参加してみませんか。


1046号 2022年11月27日

(66)未来のエネルギー「水素水」の開発

 小池都知事が11月8日、エジプトで開催中のCOP27の会議で講演。再生エネルギーで作るため、製造過程で二酸化炭素を排出しない「グリーン水素」の供給網を都内に整備する構想を明らかにした。知事は、各国の首脳らを前に、水素エネルギーで電力を賄う取り組みが東京五輪・パラリンピックの選手村(中央区晴海)のマンションで始まることを説明。その上で、「(グリーン水素は)脱炭素社会の実現を支える重要な柱だ」と強調し、国内外から受け入れたグリーン水素を都民が幅広く利用できるよう、「基幹パイプラインを含む供給網を構築する」と述べた。また、ガソリンスタンドのように街頭で水素を供給できる「水素ステーション」の建設なども支援していく方針を示し、「乗用車やバスだけでなく、トラックや船舶などでも水素の活用を広げていきたい」と語った。都は今年3月に策定した「東京水素ビジョン」で、2050年までに家庭や工場、乗り物などあらゆる場面でグリーン水素が活用されると想定。10月には、製造装置を開発した山梨県と協定を結び、山梨で作った水素を都の施設で使うことなどで合意した。また、企業のINPEXは、11月15日、新潟県で天然ガスから水素を作ると発表。製造規模は年間700トンで、製造時に出る二酸化炭素(CO2)を地下に貯蓄して、実質排出ゼロとみなす「ブルー水素」の国内初製造を目指す。2025年8月から供給を始め、燃料アンモニア製造や水素発電への利用を見込む。23年夏ごろから本格的な工事を始める。まさに、水素時代が到来します。
 最後に水素水でコーヒーを抽出したら、どんな風味になるのでしょうか。とても興味津々です。燃料、エネルギーだけでなく、飲料水としても脚光を浴びることは、間違いない気がします。


1048号 2022年12月25日

(67)コーヒーの植え付け 収穫について

 コーヒーの木は、苗床で種まきされてから大切に育てられ、成長の状態を見て土壌に植え返されていきます。ブラジルなどでは苗床で1年間、他の産地でも6ヵ月程度は苗床で成長したものを植え返しているのが一般的です。成育は植えつけた標高によって大きく差が生まれますが、一般的には植え付けて3年目でジャスミンのような香りがする白色の花が咲きます。この時点でアラビカは受粉しており、直ぐに小さな緑色の実を見ることができます。ここから約半年コーヒーの実は大きくなる成長期、緑から赤に変わる成熟期を迎え、やがて収穫の時期となります。生産国の収穫期は大きく分けると3つに分けられます。品質の高い豆は、一般的に収穫期の後半以降に収穫されます。
@北半球の農地(10月〜3月頃)
中米、カリブ海、エチオピア、ベトナムなどA南半球の農地(4月〜9月頃)
ブラジル、ペルーなど
B赤道直下(年に2回)
コロンビア、インドネシア、タンザニア、ケニアなど
 収穫には大きく2つの方法が存在します。1つは機械による収穫ですが、ブラジルの大型農園の平坦な土地のみで行われています。もう一方が手によって収穫するスタイルで、熟した実だけ手摘みする方法からしごきとる方法まで、さまざまですが、世界の大半のコーヒー農園ではこの方法です。コーヒー生豆の最終的な品質を決める、大きなポイントは収穫するチェリーの熟度です。コーヒーの実は、一度に均一に熟しません。熟したものも未熟なものも全部一度に収穫してしまえば、作業効率は良いですが、未熟な豆が混じります。熟した実だけを収穫すると、作業効率は悪いが、熟した実だけを集めることができます。


1050号 2023年1月29日

(68)コーヒー豆の生産処理方法

 生産処理方法は、大きく2つの方法があります。1つは水洗式、ウオッシュドと呼ばれるもの、もう一方が非水洗式、アンウオッシュドと呼ばれるものです。一番重要な点は、どのタイミングで乾燥させるのかということです。
 ウオッシュドはコーヒーの実をパルパーという機械にかけ、皮とパルプ質を取り除いたのち、半日〜1日程度水に漬ける。時間がたつと豆についたミューシレージが自然発酵します。ここで、豆を水で洗うと、ミューシレージを洗い落とすことができます。その後、天日乾燥、機械乾燥を経て、薄い殻に生豆が1粒入ったパーチメントコーヒーが出来上がります。この殻を剥がすと、日本で流通しているようなコーヒー生豆になります。手間はかかりますが、工程の中での未熟、過熱な実・豆をある程度取り除くことができます。世界のほとんどの国では、この生産処理が一般的で比較的くせのない酸味のあるのが特長です。
 アンウオッシュドは、収穫したコーヒーの実をそのまま乾燥させる方法です。ブラジルとエチオピア、イエメンでは一般的な方法と知られています。それ以外の国では、主に国内消費向けに作られていて、ウオッシュドに比べると簡単な方法ですが、乾燥日数が多くなります。ただし、独特な香りや甘みがあるコーヒーになるのが特長です。ウオッシュドコーヒーでも1〜2週間必要な乾燥時間を3日間に短縮した場合、乾燥前の生豆は非常に柔らかいので、乾燥中に変形したいびつな豆が多くなり、独特の深緑色になります。味も独特な香りと苦みがあります。同じチェリーを使っても、生産処理を変えるとコーヒーの味は大きく変わることを確認していただきたいです。


1052号 2023年2月26日

(69)グアテマラのコーヒーの品種

1、ブルボン
 アラビカの二大品種と呼ばれる味わいは甘みと酸味のバランスが良くまろやかでコクがある。

2、カトウーラ
 ブラジルで発見されたブルボンの突然変異種で、比較的収穫量が多い。渋味が強いからブルボンより風味が劣るという見方もあるようですが、豊かな酸味があり、品評会入賞歴もある品種です。

3、カトウアイ
 ムンド・ノーボとカトウーラの人工交配品種で、優れた味わいと収穫量の多さが一番。軽やかで甘みのある風味が特徴的で、過去にブラジルのCOE(カップ・オブ・エクセレンス)で、ゲイシャ種を抑えてT位を獲得した実績があります。この品種の独特のポテンシャルがうかがえます。

4、パカマラ
 1958年にエルサルバトルで開発されたバーカスとマラゴジッペの交配種。類まれなカップクオリティを示す可能性が高く、テロワールが合致すると素晴らしいフレーバーと品質を誇ります。 Excellenceでも出品が多く、エルサルバドルのCOEは、ほとんどがこの品種で 占められるほどです。グアテマラのエル・インヘルト農園のバカマラ種は特に有名です。アラビカ種の生産が95%を占めるグアテマラは、スペシャルティコーヒーシーンを一歩リードしている国の1つと言えると思います。
 グアテマラがいち早く「アンティグア認証」を制定して、トレーサビリティやテロワール向上に取り組んだことが、スペシャルティコーヒーの文化の進展に繋がっています。


1054号 2023年3月26日

(70)コーヒーノキの品種

1 トロピックな印象のティピカ系品種
 起源はエチオピア南東地域。15〜16世紀のいずれかの時点でイエメンに運ばれ1700年代には、インド、その後にインドネシアのジャワ島に渡り、これがティピカ種として認知された。ティピカ種は収量が低く、病害虫にも弱いため現在ではほとんどが別の品種に植え替えられている。フローラルやトロピカルフルーツといったフレーバーがあり、華やかな印象が特徴的です。

2 マイルドな印象のブルボン系品種
 起源はティピカと同じく、イエメンからフランス領のブルボン島に運ばれ、名前がついた。18世紀後半になると、ブルボン島からブラジルを始めとする中南米に広がった。シトラスやストーンフルーツといったフレーバーを感じやすく、まろやかな印象のコーヒーです。

3 華やかな風味が特徴のゲイシャ種
 エチオピアのゲシャ村が起源とされている原生種と言われている。さび病には耐性があるものの、栽培自体が難しく、収穫量も少ない品種。ゲイシャ種が持つ類いまれなフレーバーはとっても人気で需要が高く、高値で取引されている。
 スペシャルティコーヒーとは、コーヒーノキの生育環境が特別な気象、地理的条件にあることで作られる。特徴的な風味を有するコーヒーではないかと考えます。


1056号 2023年4月23日

(71)コーヒーの精製方法

 精製方法の違いは、コーヒーの味わいに多大な影響を及ぼします。大きく分けて、ナチュラル、ウオッシュド、ハニーの3つに分けられます。
 最も初期の精製方法とされているナチュラル製法は、コーヒーチェリーの状態で乾燥を施す。チェリーの果実部分やミューシレージと呼ばれる種の周りの蜜の部分を一緒に乾燥させることが、出来上がりのコーヒーに果実味と甘みをもたらすことができる。
 その後生まれたウオッシュド製法は、コーヒーのチェリーから豆を取り出し、ミューシレージも取り除いた状態で乾燥させる。出来上がりの味わいに安定感がもたらされる。すっきりした味わいと酸味は毎日飲むのに適した味わいとなっている。
 そして、この2つの間を取った形の製法がハニーと呼ばれる。チェリーから取り出した豆をミューシレージのついた状態で乾燥させる。名前の通り、甘みのあるナチュラルとは違う果実味を感じることができるコーヒーが出来上がる。
 このように製法の違いは、同じ豆でも全く違う味わいを生み出すことができる。それぞれの農園では、豆のあった製法を取り入れ、質の高いコーヒー豆を作り上げている。そこに、近年革命的な違いをもたらしたのがファーメンテーション(発酵)である。 
 これまでの製法にファーメンテーションの工程を加えることでもたらされる味わいは、コーヒー業界にかなりの衝撃を与えました。今では、世界中の農園で日々新たな製法が生み出されています。いかに、コーヒーを美味しく味わうことできるか、その探求心にエールを送りたいと思います。


1058号 2023年5月28日

(72)自分好みの美味しいコーヒーの淹れ方

 朝の目覚めに欠かせない一杯のコーヒー。しかし、同じ豆でも淹れ方によって味が大きく変わってしまいます。そこで今回は美味しいコーヒーの淹れ方についてお話ししたいと思います。
 コーヒーメーカーや、フレンチプレス、エスプレッソマシンなどそれぞれの淹れ方に合わせた豆の挽き方や水の温度、濃さの調節方法がありますが、今回はペーパーフイルターでいきます。自宅で、自分なりのコーヒーを楽しんでいただきたい。それだけです。豆を挽いて、ドリッパーにセットしたペーパーフイルターに挿入し、お湯を注ぐだけでコーヒーが出来上がります。 
 ペーパーフイルターの選び方、ペーパーをセットするドリッパーも重要となってきます。サーバーは、容量が明記されているものを選んでください。抽出する豆の量とお湯の量が確認できます。豆の挽き方やドリッパーの形状によって、味わいが変わるため、自分好みの味わいを探すのも楽しいです。コーヒーミルも豆を挽くための大切な道具となります。手動式、自動式があり、自分に合った選択でかまいません。豆を挽いたばかりのほうが風味がよく、挽いた直後にコーヒーを淹れるのがおすすめです。また、挽く際に豆の量や細かさを調整することで、好みの味わいを作ることができます。いろいろと試していただき、コーヒーの奥深さをもっと知って頂けらばと思います。
 最後は、当然のことですが豆の種類によって味わいがことなります。代表的なものにブラジル産の甘味が強いものや、エチオピア産の酸味が強いものなどがあります。また、焙煎の度合いによっても、味わいが変わってきます。自分の好みに合った豆を選ぶことが、おいしいコーヒーを淹れるためには一番と言えます。


1060号 2023年6月25日

(73)おいしいコーヒーの条件

1.多くの人は知らない、コーヒー豆の鮮度  
 コーヒーがおいしく飲める期間というのは、あまり知られていません。豆を焼いてから約1ヶ月しかありません。コーヒーの鮮度というのは「決定的」ともいえるほどに、コーヒーの味に影響をおよぼします。どんなに素晴らしい品質、焙煎技術で焼かれたコーヒー豆でも、何か月も経過すると酸化してしまうからです。
2.本当の意味で品質の高いコーヒーを選ぶ
 農園主、生産者の方たちが「おいしいコーヒーを作るために生産されるコーヒー」がスペシャルティコーヒーと言えます。コーヒー豆というのは農産物です。そのため生産の中には、虫食い豆や、死に豆、カビ豆といった「欠点豆」が混入していることもあります。これを取り除いてあげる作業を「ハンドピック」といいます。
ハンドピックという作業は、手間やコストが掛かりすぎるので、あまり行っているコーヒー屋はありません。しかし、この作業をはずしたら上質なコーヒーを提供することはできません。
3.素材の味を最大限に引き出す「焙煎」
 その日の温度、湿度、天気はもちろん、火力、排気、湿度、タイミングを記録しています。焙煎という技術は、たった1度の温度の違いでも味が変わってしまうデリケートなものだからです。
4.職人の技術が集約された焙煎機
 優れた焙煎とは「過不足なく、生豆に対して最適の熱量(カロリー)を与え、豆を化学変化させることによって、味や香りの成分を生成する」ということです。ですが、「効率よく豆にカロリーを与える」ということが最も難しいです。なぜかというと、今まで「熱量」というのは、目に見えるものではなかったからです。パソコンと連動させることにより、測定された熱量がパソコンのモニター上にグラフ化されて、データとして管理ができるようになりました。


1062号 2023年7月23日

(74)コーヒー豆知識

 1966/67年、日本はジャマイカ産コーヒーの最大顧客になりました1967年1月9日にコーヒー豆が日本に向けて出港されたというニュースは、翌日のThe Daily Gleaner新聞のトップ記事になりました。この日を記念して制定されたのが「ジャマイカブルーマウンテンコーヒーの日」です。 
 ジャマイカという国名は、「木と水」を意味する原住民族Xaymacaに由来します。公用語は英語ですが、ルーツであるアフリカ系移民の言葉と英語が混ざった Patois(パトワ)も広く使われます。
 日本滞在時にはホテルオークラを常宿にしていたジョンレノンとオノヨーコ夫妻。彼らはそこから六本木の老舗洋菓子屋の「Clover」へとよく足を運んでティータイムを楽しんでいましたが、そこで供されたのが、ブルーマウンテン・コーヒーであったとされています。
 イギリスの作家、フレミングはブルーマウンテンをこよなく愛するあまり、自分の作品中の登場人物にも、ブルマンしか飲ませませんでした。代表作である「007」シリーズの中のひとつ「死ぬのは奴らだ」では、ジェームズ・ボンドも「ブルマンは世界一だぜ」との名ゼリフを残しています。
 ジャマイカは、1494年、あの有名なクリストファー・コロンブスによって発見されました。コロンブスは、後にブルーマウンテン山脈と呼ばれるようになる山々を見た当初、その天にも届くかのような雄大なたたずまいに深く感嘆の声をもらした、とされています。


1064号 2023年8月27日

(75)コーヒーかすの効果

 家庭菜園の肥料として活用、雑草予防に除草剤としての利用もできます。

<再利用して肥料を作る方法>
準備するもの
コーヒーかす500g、厚めの段ボール、新聞紙、腐葉土1.2リットル、スコップ、不要なタオルなどの布。
@コーヒーかすを十分に乾燥させておく、
A段ボールに新聞紙を敷き詰めて土が漏れないようにする。
B腐葉土と乾燥しているコーヒーかすをダンボールの中で混ぜる。
C雨や虫が入らないように布でダンボールふたをする。
D毎日空気を含ませるように混ぜる。
E1ヶ月ほど熟成し、熱を持つようになったら完成。

失敗せずに肥料を作るポイント2つ。
@コーヒーかすを完全に乾燥させ、湿気にも雨などで濡れないようにすること。水分があるとカビが発生して、うまく発酵しない。
A通気性が良い場所で保管、発酵を促進するためには、新鮮な空気が必要なため雨から守るためにビニール袋など通気性のない素材でダンボールを覆わないように注意が必要です。

<その他利用方法>
楽しく作るハンドメイドアイデア
針のサビが防げる針山、リラックスタイムに入浴剤としても利用可 食器用洗剤、靴や家具のつや出し効果もあります。

コーヒーかすの乾燥方法
天日干しする、電子レンジでチン、フライパンや鍋で煎る。


1066号 2023年9月24日

(76)コスタコーヒー

 世界45カ国で展開するヨーロッパNO.1カフェブランド「コスタコーヒー」 のカフェチェーン日本第1号店が8月4日渋谷にオープン。1971年にイタリア出身のセルジオとブルーノのコスタ兄弟がロンドンで創業したコーヒーブランド。現在、イギリスアイルランドで2,800店舗以上 その他世界で1,100店舗以上を45カ国で展開する。双日とロイヤルホールディングスが設立した合弁事業会社「双日ロイヤルカフェ」が運営で、9月1日に2号店(テクアウト型)を大手町に出店。10月6日には、フラッグシップ店(イートイン型)を銀座に出店します。 
 コスタコーヒーは、2019年コカ・コーラグループに買収された後、カフェやエクスプレスマシーン消費財製品を通じて、グローバルに販売網を拡大してきました。
 日本でも、コンビニや自動販売機でペットボトルの商品が販売されています。店舗展開では、2021年7月にコカ・コーラシステムが原宿にテイクアウト専門店をオープンしていました。2023年3月に閉店。入れ替わるように同月、「双日ロイヤルカフェ」が設立され、コスタコーヒー店舗開発、運営の独占的フランチャイズ権を取得し、日本全国でのチェーン展開に向けて動き出しました。
 コカ・コーラと今後展開するカフェチェーンの関係について、双日広報は、「ブランドとしては、1つのコスタコーヒーブランドだが、ペットボトル製品や飲食店で使われる業務用マシーンについては、コカ・コーラ。双日ロイヤルカフェはカフェというタッチポイントでコスタコーヒーを紹介していくという位置づけ」であると、方向性の違いを明確に説明しています。皆様、一度は飲んでみたらいかがでしょうか。どんな風味・味がするでしょうか。


1068号 2023年10月22日

(77)環境社会への取り組み

 フェアトレードとは、開発途上国の生産者や労働者と適正な価格で公平な取引を行うことにより、彼らの生活改善と自立を目指す貿易のしくみです。
 生産国では小規模であるがゆえに、資金不足や技術不足など様々な問題を抱えている農家が少なくありません。フェアトレードは、こうした個々の小規模農家がまとまり協議し、良質なコーヒーを生産することで、正当な対価を得て自立した生活を送ることを応援する取り組みです。認証を受けた生産者と輸入業者は、「経済的基準」「社会的基準」「環境的基準」3つの”国際フェアトレード基準”に適用される基準を守り、生産や取引を行うことが定められています。最大の特徴は、生産コストをまかない、かつ経済的・社会的・環境的に持続可能な生産と生活を支える「フェアトレード最低価格」と,生産地域の社会発展のための資金「フェアトレード・プレミアム」を,生産者に保証している点です。生産者はフェアトレードコーヒーの取り組みを通じ生産技術を学び生産性をあげ、品質を向上させるよう努めています。フェアトレードで得た利益は、設備投資、農具の貸与、オーガニックプログラムの実践や土壌保全への投資、生産者の家の改修、などに役立てられています。その他、学校や診療所など公共施設の建設をはじめとする地域の発展のためにも有効に使用されています。 
 2003年当時小さかった農家の子供たちも、成人し、コーヒー農家を継いで、より美味しいコーヒーを届けてくれています。小さな農家を応援する気持ちが、生産国の地域社会や環境を守り、サステイナブルな生活の実現に大きく貢献しているのではないでしょうか。


1070号 2023年11月26日

(78)珈琲豆の精選方法

精選とは?
  収穫した珈琲チェリーの中に、果肉や外果皮、種子が入っています。この種子を取り出す工程が「精選」と言われ、取り出された種子がコーヒーの生豆です。

ナチュラル(非水冷方式)
  字が表すように水を使わずに行う精選方法です。主にコーヒー大国であるブラジルを始め、エチオピアやイエメンなどで用いられています。(乾季がはっきりしている地域)珈琲の木から収穫した珈琲チェリーをコンクリートの床などに広げて天日干し乾燥を行います。そのあと脱穀作業へ移行し、そこで生豆を取り出します。まず吸引機やふるいによって不純物(破片、砂利、鉄くず、埃など)を取り除きます。その後、脱穀機に通して、殻(果肉や外皮の乾燥したもの)の部分を取り除き、コーヒー生豆を取り出します。そして、人の手や機械によって選別作業が行われ、欠点豆や異物を取り除き、スクリーンサイズなどの規格に分けられます。生豆は黄色味がかった色をしていて、複雑でボディ感のある味わいが特徴です。

ウオッシュド(水冷式)
  珈琲チェリーの果肉などを水洗いで除去してから乾燥工程を行い脱穀します。コロンビア、グアテマラ、タンザニアなど水源が豊富な産地で行われる精選方法です。収穫した珈琲チェリーを水槽に入れ浮かんだ未熟豆や不純物を除去します。その後、発酵槽の中に一晩漬けて発酵させ、ミューシレージといわれる粘着物を取り除きます。そしてパーチメント(内果皮)がついた状態で天日乾燥を行い、脱穀機を使ってパーチメントを取り除き生豆となります。ナチュラルに比べると味がクリアでスッキリとした味わいに感じられます。みなさん、精選方法の違いを選んでいただき、生豆選びの参考にしてみてください。


1072号 2023年12月24日

(79)ブルーマウンテンコーヒーとは

 エチオピアやアラビア半島からヨーロッパへ持ち込まれたコーヒーは、フランス人によってフランス領マルチニークを経て、1728年にジャマイカへと到達します。今でも継続的にコーヒーが調達できる国としては、ジャマイカはカリブ中南米地域の中で初期の生産国です。
 ジャマイカのコーヒー生産の初期は、入植したイギリス人貴族がブルーマウンテンの山間部に邸宅をつくり、そこを中心にプランテーションを開墾し、黒人奴隷を使って栽培していました。ブルマンの生産地では、今でもそのまま残っている邸宅がいくつか見られます。現在につながるブルーマウンテンコーヒーの礎は、1943年に、イギリス人農業技師でのA.J.ウェイクフィールド氏がジャマィカを訪れ、コーヒー産業の復興計画を作成したところから始まります。
 どんなに街中が晴れていても、ブルーマウンテンには常に、霧や雲が立ち込めています。これが俗にいうブルーマウンテンミストです。このミストこそが自然のシェードの役割を果たし、ブルーマウンテンをブルーマウンテン足らしめるのです。生産地域が明確に指定されているという限定性と、何年かに一度必ず大きなハリケーンがやってくることにより、生産・供給が一層希少化するという地域特性が「高品質かつ、なかなか口にすることが出来ないコーヒー」というブルーマウンテンのイメージを作り上げました。収穫されたブルーマウンテンコーヒーは、その希少性ゆえに、真っ先に、イギリスの王室に献上されたと言われます。これがまさに、「英国王室ご用達」という有名なフレーズにつながっていったと言われています。選ばれた人のみが口にできるものとなっていきました。これが今も多くの人に持たれるブルマンの「特別感」につながっています。


1075号 2024年1月28日

(80)精製方法について 〜スマトラ式〜

 スマトラ式という精製方法は、マンデリンで有名なインドネシアのスマトラ島で生まれた精製方法です。
 収穫期に雨の多い地域ならではの精製方法であり、こういった気候的観点から乾燥工程が2度に分ける必要がありますが、それによってそれぞれの乾燥工程が短くて済むことが出来ます。そしてその方法がマンデリンならではの独特な風味を作ると言われています。
 農園で収穫した珈琲チェリーの果肉を果肉除去機を使い、取り除きます。そして、ミューシレージ(パーチメントの外側についている粘着物)のついた状態で1次乾燥します。その1次乾燥した珈琲豆を”アサラン”と言い、それを仲買人が集荷します。1次乾燥された生豆を半乾き状態で脱穀し、ここでパーチメントは除去します。
 コーヒー豆は、コーヒーの実の「種」の部分です。パーチメントとは、この種の外側に付いている殻のことです。脱穀後の生豆を再び乾燥し、こういった工程を経て最終的に選別・グレーディングを経て出荷されます。グレーディングとは、評価やランク付けを意味する英語の単語です。
 マンデリンの特徴とは、苦味のある、独特な味わい、クセのあるコーヒーを好む方が多いとされています。また、香りには集中力を高める効果があると言われています。集中して、勉強や仕事、テスト、スポーツの試合に臨みたいときは、マンデリンのホットコーヒーの香りを嗅いでからにすると、良い結果が出るかもしれません。


1078号 2024年2月25日

(81)珈琲の収穫時期について

 珈琲の収穫は、亜熱帯地域で主に年に1回、熱帯地域では年に2回行われます。収穫時期は国や気候によって異なり、代表的な生産国を北半球のブラジル、ペルー タンザニア。南半球は、グアテマラ、メキシコ、エチオピア。赤道付近のコロンビア、ケニア、インドネシアの3地域に分類します。
 それぞれの地域で収穫時期が異なります。産地での生産処理、乾燥、熟成、袋詰め、港までの運搬から船積み、そして日本へ。入港後も、コンテナの積み下ろし、税関検査、一部では農薬検査が行われ、この長旅を経て取引業者へ入荷されます。

クロップとは・・・・・農産物としての生豆を意味します。珈琲は収穫後の時間経過によって呼び方が変わります。
ニュークロップ・・・・・収穫されたばかりの豆
カーレントクロップ・・・・・収穫された年の豆
パーストクロップ・・・・・収穫されて1〜2年以内の豆
オールドクロップ・・・・収穫されてから2年以上経った豆
 ニュークロップは水分量が10%〜11あり、濃い緑色をしていますが、経年とともに黄色くなり、水分が抜けてマイルドになります。それぞれの年数に応じた珈琲の香り、味があります。自分の好みに合った珈琲を選択して、飲み比べてみるのも楽しいと思います。


1080号 2024年3月24日

(82)Together With・・・

 という言葉は、元々は、2014年珈琲展示会のコンセプトとして揚げた珈琲商社 「ワタル」のテーマです。
 それ以来、このテーマは、「ワタル」の珈琲への思いを象徴する重要な合言葉となっています。コーヒーの生産者や輸出業者、自家焙煎ロースターの皆様、そしてコーヒーを日々飲んでくださっている人々、生産国の自然環境や社会、コミュニティー、文化、様々なものをTogether With・・・の先に思い浮かべます。1杯のコーヒーには本当に多くの人が関わり、コーヒー産業が成り立っています。わたしたちは、この「・・・・・・」に込められた人々や場所、環境、そして想いを大切にすることをTogether Withという言葉に込めています。
 近年、コーヒーを取り巻く環境はめまぐるしく変化していますが、この「・・・・・・」はいつの時代も変わることなく、世界中の多くの人たちがコーヒーという飲み物に魅了され、コーヒーの文化を支えています。そんな人々を繋げる懸け橋になれるように、多くの人と手を取り合って、コーヒーを育む社会や自然環境とも共生をしながら、コーヒーを提供したいと考えます。まさしく、コーヒーを通じて、人々とのつながりを大切に、一緒に歩んで行きましょうという願いが込められたワンフレーズの表現と思います。


1082号 2024年4月28日

(83)産地紹介 「ブラジル編」

 ブラジルに珈琲がやってきたのは、1727年頃と言われており、本格的な栽培は、1761年頃に始まったようです。それから生産量をどんどん伸ばし、1850年には、それまで世界一のインドネシアを追い越し、ブラジルが生産量世界一となりました。その後150年以上、世界一の生産量を誇っており、今では世界総生産量の3分の1の珈琲栽培国となっています。ブラジルの珈琲生産に問題が起きると、世界の珈琲価格に多大な影響が出てしまう状況下にあります。北部が熱帯気候、中部が亜熱帯気候、南部は温帯気候に属しています。
 他の産地より低い場所で、栽培されることが多く、酸味より、ボディ感のある珈琲が特徴とされています。ブラジルでは、生豆をふるいにかけて、大きさ別に分けた後に、欠点豆の数で規格(グレード)を決めます。ある程度豆の粒が揃っているので、焙煎ムラが出来にくく、初めて焙煎する方にもおススメだと思います。気温も上昇!!珈琲熱もますます上昇!まずは、ブラジル珈琲からスタートしてみませんか。


1084号 2024年5月28日

(84)女性生産者の支援プロジェクト

 コーヒー産業に携わる女性たちの生活に、変化をもたらそうという強い意志のもと、長年ブラジルのスペシャルティコーヒー市場をけん引してきた、SMC社と大手農協が「Donas do Cafe」プロジェクトを立ち上げました。両社の組合員やパートナーに、市場の情報提供や技術的トレーニング、カッピングを通した品質評価、そして農園の管理方法などのノウハウを提供し、時には農技師を派遣し、フォローアップしながら女性生産者に対して、プロフェッショナルとしての成長を促すとともに、スペシャルティコーヒー市場についての知識を、深めてもらおうという取組です。SMCのマネージャー達らが、ブラジルのコーヒー産業を支えてきた女性リーダーたちと先頭に立ち、自身の経験を伝え、コーヒー産業に関わる多くの女性がキャリアを形成できるように、懸命に活動を行っています。ここ数年、コーヒー業界における女性の活躍は目覚ましく、彼女たちが生産するコーヒーへの需要も国内外で同じように高まっています。
 「Donas do Cafe」プロジェクトは、彼女たちのスペシャルティコーヒー市場への参入を後押しし、強いパートナーシップを構築しながら、女性生産者の成長と活動を支えていこうとしています。Donas do Cafeのブランドを通して、強い意志を以って未来を見据える女性生産者を紹介し、活躍できる市場を作り出そうとしています。まさに、コーヒー生産者の現場にも、女性の活躍の場が期待されてきています。男性とは、また違った視点で生産できる過程を見れることが楽しみ、ワクワク感がでてきます。全世界の女性にアッパレ!!


1086号 2024年6月23日

(85)HOME ROASTER

 今回は、家庭で生豆を簡単に焙煎できる卓上焙煎機を紹介します。味を決める要素は、大きく分けて原産国・品種・生産処理です。そして、もうひとつの判断要素は、生豆のグレードになります。赤道を挟んで北緯25度〜南緯25度にある地域を、コーヒー産地が多いことから「コーヒーベルト」と呼びます。
・原産国分類で、南米ブラジル等は、コーヒー感のあるバランスのとれたクセがない定番の味わい。中米グアテマラ等は、軽やかな酸味、華やかでフルーティ。アフリカエチオピア等は、ジューシーな果実感のある香りとキレのある酸味。アジアインドネシア等は、強いボディと苦味、重厚な味わい。
・品種では、一般的なアラビカ種(香り高く酸味が強い)と、ロブスタ種(苦味が強くカフェインが多い、インスタントコーヒーに使用)に分類されます。
・生産処理では、収穫してから生豆にするまでの工程は、代表的な処理方法として、ナチュラル(乾燥式/豆独自のクセや個性が出やすい)と、ウオッシュド(水洗式/すっきりしたクセのないクリーンな味わい) があります。
 グレード基準の例として、生豆のサイズ、欠点豆の混入率、栽培地の標高があります。
 生豆が大きくて、欠点豆の少ない、標高が高いほうが、グレードは、高くなります。
ここで、weroast社の家庭で使用できる卓上焙煎機の紹介です。操作は簡単です。焙煎する生豆の量を決めて、ガラスの容器に投入。自分好みの焙煎度合いに応じた焙煎時間をセット、自動焙煎し、冷却までして完了です。焙煎後の豆はガス(二酸化炭素)を多く含むので、2〜3日程度寝かせると、味が安定して飲みやすくなります。焙煎度合いに応じたコーヒーが飲めて、コーヒー通の方に、ホットな情報を提供させていただきました。


1088号 2024年7月28日

END (86)自家焙煎店閉店します

 2012年6月9日オープン以来、今月末で閉店します。12年間ありがとうございました。熊日販売店さんとご縁があり、ワンネスに投稿させていただき、7年間もお付き合いいただき、心より感謝申し上げます。
  毎回、何を投稿していくか、楽しみであり、珈琲について大変学習もできました。最初に焙煎の技術を取得したのは、横浜でした。指導を受けたのは、元UCCの部長で、焙煎の指導、開店に向けてのコンサルタントを事業としている個人事業主でした。自宅兼倉庫で、早朝から日暮れまで、1日中、8月の猛暑のなか、汗びっしょりで焙煎しました。夫婦で交代しながら、浅煎り、中煎り、深煎りと焼き方を変えての指導でした。
  ブレンド豆も試行錯誤で追求していきました。大量な豆を焙煎、すべて後日、送ってもらいました。その後、東京都内、福岡の自家焙煎店を数店舗見学し、良いところを吸収していきました。熊本市内では、自家焙煎店経営では名のある方に、細かい指導を受けました。開店最初のころは、真っ黒焦げに焼けた珈琲豆が時々発生し、てんやわんやでした。店内外の温度、湿度、焙煎機内の温度、時間の計測、あらゆる要素を把握して焙煎します。今でも、全く均一な味の豆は難しいです。常連のお客様から、「この前買ったグアテマラは、豆が浅かったばいた」という指摘を頂きました。「同じ豆でも味が違うけん良かばいた」という励ましの言葉もいただきました(笑)ドリップ珈琲のみで、抽出しています。お湯の温度は88度、ペーパーは凹凸のペーパーを使用、ペーパーについては、業界ではペーパー一筋の有名な企業の商品です。皆様にも、自己流でかまいません、自分だけの美味しいコーヒーを飲んで、楽しい生活を送ってください。今後、私は、自宅で毎日卓上焙煎機で焙煎し、2〜3日後に美味しいコーヒーを飲みたいと思います。
  長い間、お付き合いいただきありがとうございました。

 
ひげマスターと珈琲 1〜30   31〜60