神田みゆき

 


983号 2020年3月29日

(1)エスディージーズSDGsを知っていますか?

SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略称です。日本語では『持続可能な開発目標』といいます。2030年までに世界みんなで目指す目標です。17個の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。簡単に言うと、『子どもや孫の世代に安心して渡せる「経済」や「環境」、「社会」に地球レベルで変えていく』というもので、「誰一人取り残さない」というメッセージが込められています。
来月より、SDGsについての説明や事例紹介などを行っていきます。お楽しみに。


985号 2020年4月26日

(2)SDGsについて

 SDGs Association熊本の神田みゆきです。SDGsについて、皆様にお伝えしていきたいと思います。よろしくお願いします。
SDGsは、「エス・ディー・ジーズ」と読みます。Sustainable Development Goalsの略称で、日本語では「持続可能な開発目標」といいます。2015年9月の国連サミットで満場一致で採択された、「我々の世界を変革する(Transforming our world.)、持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で具体的に掲げられた目標がSDGsです。
SDGsは、2030年までに世界で達成を目指す目標で、17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットそして232の指標で構成されています。
 この17個の目標は、「5つのP」に分けて表現することができます。

 SDGsは、「子どもや孫の世代に安心して渡せる「経済」や「環境」、「社会」に、地球レベルで変えていく」というもので、その土台には環境があります。下の図は、通称SDGsウエディングケーキといいます。この図を見ると、環境が土台であるというイメージが掴みやすいと思います。

 このSDGsには、「誰一人取り残さない(No one wi|| be |eft behind.)」というメッセージが込められています。次回は、SDGsの考え方などについて、さらに詳しくお話していきたいと思います。


987号 2020年5月31日

(3)SDGsの目標 @

 SDGs Association 熊本の神田みゆきです。今回は、SDGsの目標について詳しくみていきたいと思います。
 SDGsには、17の目標があります。この目標を達成したら、どんないいことがあると思いますか?実は、この目標を全て達成すると、3億8000万人の雇用が生まれ、12兆ドルの経済価値が生まれるそうです。
 世界がどんな状況なのか、目標をひとつずつ見ながら確認していきたいと思います。


◇目標1 貧困をなくそう◇
 世界人口の10人に1人(7億8300万人)が、1 日1ドル90セント(仮に1ドル100円とすると190円)という国際貧困ライン未満で暮らしています。

◇目標2 飢餓をゼロに
 世界人口の9人に1人(8億1500万人)が栄養不良に陥っています。

◇目標3 すべての人に健康と福祉を◇
 毎年500万人を超える子どもが、病気などで5歳の誕生日を迎える前に命を落としています。

◇目標4 質の高い教育をみんなに◇
 学校に通えていない子どもは現在2億6500万人。そのうち22%は小学生です。

◇目標5 ジェンダーの平等◇
 性別によって権利が違う国が多くあります。性を理由に差別されず、すべての人が活躍できる世界が求められます。

◇目標6 安全な水とトイレを世界中に◇
世界人口の10人に3人は、安全に管理された水を使えません。10人に6人は、安全に管理された衛生施設(トイレなど)を利用できず、8億9200万人以上が、今でも屋外排泄を続けています。

◇目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに◇
世界人口の13%は現代的電力を利用できず、30億人が薪、石炭、木炭、または動物の排せつ物を、調理や暖房に用いています。


 いかがでしたか?世界の状況が少しだけ見えてきたでしょうか?次回は、この続きをもう少し見ていきたいと思います。


989号 2020年6月28日

(4)SDGsの目標 A

 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は、前回に引き続き、SDGsの目標について詳しくみていきたいと思います。

◇目標8 働きがいも経済成長も◇
 世界人口のおよそ半数は、1日当たり約2ドル相当の金額で生活しています。世界全体の失業率は5.7%で、仕事があっても貧困から逃れられない状況があらゆる場所で生じています。

◇目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう◇
 多くの開発途上国では、道路や情報通信技術、衛生施設、電力、水道といった基礎インフラが整備されておらず、 世界人口の16%は携帯ブロードバンド・ネットワークにアクセスできません。

◇目標10 人や国の不平等をなくそう◇
 20%の最貧層世帯の子どもは依然として、20%の最富裕層の子どもに比べ、5歳の誕生日を迎える前に死亡する確率が3倍も高くなっています。

◇目標11 住み続けられるまちづくりを◇
 2030年までに都市住民は50億人に達するものと予測されます。面積にして地球の陸地部分のわずか 3%を占める都市は、エネルギー消費の60〜80%、炭素排出量の75%を占めています。

◇目標12 つくる責任 つかう責任◇
 2050年までに世界人口が96億人に達した場合、現在の生活様式を持続させるためには、地球が3つ必要になりかねません。

今回は8〜12番に関連するお話をご紹介しました。世界の状況、知らないことがたくさんありますね。SDGs Association 熊本のホームページからも情報を発信していきますので、よろしければどうぞご覧ください。

HP ⇒⇒⇒ Association 熊本 http://sdgs-association.jp/


991号 2020年7月26日

(5)SDGsの目標 B
地球上の課題についてのまとめ

 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。地球上の課題についてのまとめ最終回です。

◇目標13 気候変動に具体的な対策を◇
 1880年から2012年にかけ、地球の平均気温は摂氏0.85度上昇しました。平均気温が1度上昇するごとに、穀物の収量は約5%ずつ低下します。平均海面上昇は2100年までに40〜63cmに達すると予測されます。全世界の二酸化炭素(CO2)排出量は1990年以来、50%近く増大しています。

◇目標14 海の豊かさを守ろう◇
 海洋は人間が作り出した二酸化炭素の約30%を吸収し、地球温暖化の影響を和らげています。産業革命の開始から現在までに、酸性化の水準は26%上昇しています。

◇目標15 陸の豊かさも守ろう◇
 2010年から2015年にかけ、世界では330万ヘクタールの森林が失われました。毎年、干ばつと砂漠化によって 1200万ヘクタール(1分間に23ヘクタール)の土地が失われています8300の動物種のうち、8%は絶滅し、22%が絶滅の危機にさらされています。

◇目標16 平和と公正を全ての人に◇
 5歳未満児の73%は出生届の対象となっていますが、サハラ以南アフリカでは出生届率が 46%です。紛争被災地域で小学校就学年齢で学校に通えていない子どもがおよそ2850万人います。

◇目標17 パートナーシップで目標を達成しよう◇
 世界の若者の30%は、オンライン歴5年以上の「デジタル・ネイティブ」です。しかし、40億人以上がインターネットを利用できておらず、しかもその90%は開発途上地域に暮らしています。

 SDGsの17の目標に沿って、世界の課題についてご紹介させていただきました。次回からは日本の課題についても見ていきたいと思います。


993号 2020年8月30日

(6)日本の課題

 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は日本の課題について考えていきます。
 今回はSDGsの17個の目標、すべてを対象にした世界ランキングの結果を紹介します。ランキングの対象になったのは166カ国です。毎年、世界のSDGs達成度ランキングが発表されていますが、最新のデータによると、166カ国中1〜5位を占めたのは北欧の国々で、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツでした。日本は今回17位でしたが、昨年と一昨年は15位。最初に出された2017年の11位という結果からは下降傾向にあります。


画像参照:SUSTAINABLE DEVELOPEMENT REPORT 2020

 この図は、日本の達成度を評価したグラフです。これは信号機の色のように、赤は「最大の課題」、オレンジは「重要課題」、黄色は「課題が残っている」、緑は「達成できている」を意味しています。
 赤信号で最大の課題とされたのが、相対的貧困率です。また、ジェンダー平等の視点では、女性国会議員の数の少なさ、男女の賃金差、家事や育児などの無賃金労働を行う時間の男女格差などがあげられます。気候変動に関しては、エネルギー消費や輸入に伴う二酸化炭素(CO2)排出量の多さ、海や陸に関する部分では、水産資源の乱獲・崩壊、輸入による海洋生物多様性への脅威、絶滅の恐れのある野生生物のレッドリスト指数など。また、パートナーシップに関しては、国民総所得(GNI)に含まれる政府開発援助(ODA)の割合の低さと金融秘密度スコアの数字なのだそうです。
 へぇそうかぁ、そんな課題があるのかと、指摘されて改めて気付くこともありますね。 
【SDGsは世界を見る窓】だと思っています。例えば「部屋に赤いものが何個ありますか?」と聞かれたら、赤いものが目に入りやすくなりませんか?脳は、質問されたら答えを見つけようとし続ける性質があるんです。SDGsを17個の窓に例えると、1番の貧困をなくそうという窓から、「貧困の問題ってどこにあるかなぁ」と意識して世界を見てみると、色々な課題などに気づきやすくなる、といった感じです。
 次回はこの窓を通して、日本や熊本のいいところ探しをしていきたいと思います。


995号 2020年9月27日

(7)日本や熊本の素晴らしいところ

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。前回は、日本の抱える課題をSDGsを窓に例え、その窓を通して考えてきました。
 もう少し詳しくみてみましょう。例えば、SDGs1(貧困をなくそう)に関しては、日本は相対的貧困の割合が先進国の中でも多いと言われていて、6人に1人が貧困状態だと言われています。また、SDGs4(質の高い教育をみんなに)は、小学校に通う子供の割合が多いとのことで達成できているという評価でした。しかし、GDP(国内総生産)の中でから教育にかけるお金の割合が2.9%で、34か国中最下位とのデータも出てきました。すでに達成できているとされている項目についても、それで満足してしまうのではなく、立ち止まってよく見て考える必要もありそうです。
 こうやって課題ばかりを見てくると残念な気持ちになってくるかもしれません。しかし、日本や熊本には、素晴らしいところもたくさんあるのです。今度は視点を変えて、日本や熊本の素晴らしいところについて考えていきましょう。

 それでは皆さんに質問です。
 「日本のいいところ、素晴らしいところ、自慢できることは、どんなものがあるでしょうか?」
 まず日本は、世界で一番歴史の長い国と言われています。ギネスにも認定されていて、今年は2680年とのこと。神武天皇の時代から続く長い歴史なのですね。他にもインターネットなどで調べてみると、世界に良い影響を与える国・行ってみて良かったと思える都市・航空会社の定時到着率・長持ちする電池・生命保険加入率・携帯でのメール利用率などがあるという話題が出てきました。航空会社の定時到着率の高さという項目などは、几帳面な日本人ならでは!という感じがします。
  さて、次の問題です。「熊本の世界一はどんなものがあるでしょうか?」
 次回はこの話題からご紹介していきたいと思います。


997号 2020年10月25日

(8)熊本の世界一はどんなものがあるでしょうか?

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。前回は日本のいいところについて考えました。今回の質問はこちらです。「熊本の世界一はどんなものがあるでしょうか?」
 まずは…そうです!世界一の大きさの柑橘類、晩白柚があります!!他にもたくさん素晴らしいところがあります。世界有数のカルデラであるの阿蘇。大きさは世界三番目だそうですが、カルデラの中に人が住んでいるというのが世界でも稀とのこと。また、世界ジオパークや世界農業遺産にも認定されています。
 また、熊本市はアジア初のフェアトレードシティに認定されており、記念すべき世界1000番目です。来年は10周年を迎えるそうです。さらに熊本市は、2013年に国連の「水管理部門」で最優秀賞を受賞しています。実は、この受賞に菊陽町も大いに貢献していて、菊陽町と地下水には深い関係があるのです。
 大津・菊陽地域の田んぼは、火山灰質の土壌であることもあって、大変水が染み込みやすく、その水が豊かな地下水を育むのに大きく貢献しているのだそうです。大津・菊陽地域で5kgのお米を作れば約100トンの地下水が育まれるのだそう。これは熊本市民一人が使用する水の1.2年分に相当します。そこで、大津・菊陽地域で使っていない田んぼ、さらに冬にも水田に水を張るという事業や、ウォーターオフセットといって、水を育む地域の農作物を守ろうという動きが始まり、そんな活動も功を奏して、国連で最優秀賞を取るに至ったわけです。色々な物事は繋がっているのですね。そんな考え方をシステム思考といいます。
 ちなみに、皆さんは御船町の吉無田水源をご存知ですか。今は豊かな水が湧き出る水源ですが、実は、あの地域は約200年前水がなくて困っていたのです。でも、地域の方が後世のためにと、約30年で240万本もの木を植えました。それらが育ち、水を蓄え、豊かな水がたくさん溢れる水源になったのです。まさにシステム思考!すごいですね。
 直接自分たちに恩恵はないけれど、未来のためにと何かを行うことをぺーフォワード(恩送り)といいます。未来のためにと頑張ってきてくださった、たくさんの人々がいたから今の日本や熊本あるということをふまえ、今の自分たちは未来のために何ができるだろうと考えていくことも必要だなと改めて考えているところです。


999号 2020年11月22日

(9)森は海の恋人

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。前回、木を植えたおかげで豊かな水がわき出すようになった吉無田水源について書きましたが、山に木を植えることによって他にどんなことが起きるかということについて書いていきます。
 みなさんは「森は海の恋人」という言葉をご存知ですか。この写真は、気仙沼の牡蠣漁師さんである畠山重篤さんの本です。牡蠣漁師さんである畠山さんは、赤潮が起きて牡蠣が売れなくなってしまうという出来事に遭遇します。そこで海外の視察などをして、「森が豊かだと、海が豊かである。」ということに気付いていきます。そこで、それを周囲の人々にも伝え、気仙沼の豊かに育った森から流れ出る水が豊富な海の生物を育むようにと、気仙沼地方の漁民と、室根村の住民が手を携えて1989年から植樹活動を始めました。そしてその結果、豊かな海が戻ってきたのです。
 気仙沼は、東日本大震災で甚大な被害が起きましたが、畠山さんはこう言われました。「大津波の後、海辺から生き物の姿が消えました。海は死んだかのような様子でした。しかし、一ヶ月後、小魚が姿を現わすと、あっという間に豊穣の海がもどってきたのです。海に注ぐ川、そして流域の森が海をしっかり支えてくれていたからです。“森は海の恋人”という概念は、千年に一度という災禍を超えて、実証された思いです」
 実は、こんな植樹活動が熊本でも行われています。天明水の会と矢部営林署(山都町)、漁協の方々とも連携しての山で木を植える活動です。天明中学校の生徒さんも関わっているとお聞きしました。この話は中学校の道徳の教科書などにも紹介されています。

 森に木を植えることによって、豊かな水が湧き出て、海まで豊かになる。さらには二酸化炭素も吸収してくれる。これは、SDGs6(水)・13(気候変動)・14(海)・15(陸)が繋がっているのですね。【世界は繋がっている】ことをふまえ、今の自分にできることは何かということについて引き続き考えていきましょう。


1002号 2021年1月24日

(10)SDGs達成のために大切なこと

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は【世界は繋がっている】ことをふまえ、今の自分にできることは何かということについて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
 今の地球上の問題は、複雑に繋がりあっているため、部分的な解決ができません。つまり壮大にやるしか方法がないということになります。【2つの桶】というキーワードを使った例え話をしながら説明していきたいと思います。
 一つ目の桶は「風が吹けば桶屋が儲かる」というお話です。皆さんは、この言葉をご存知ですか。日本語のことわざで、何かの出来事が、一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶということの喩えです。こんな考え方を「システム思考」といいます。
  以前ご紹介した木を植えると山が豊かになり、海が豊かになるということで、山に植樹活動をしているという、「森は海の恋人」運動もそんな考え方から行っている好例です。
 それでは、「スナック菓子が地球温暖化」と言われたらどうでしょうか。まず、スナック菓子を作るのには、パーム油が必要です。そのパーム油を作るために、元あった森林を伐採したり焼き払ったりして、アブラヤシという木を植え、プランテーションという大規模な農園を作っています。安いお菓子にするために、大規模な農園を作ることによる自然破壊などが問題視されています。 
実は、このパーム油、日本人は一年間で平均5キロも使用していると言われ、シャンプーやドレッシング、アイスクリームなど、あらゆるものに使用されています。「植物性油脂」の記載があればほぼパーム油です。自分には関係ないと思っていても、私たちにも繋がっている。今では、ないと困るものでもあります。それでは、一体どうすればいいのでしょうか。
 実は、自然破壊をすることなく育てられたアブラヤシの実を使ってできたパーム油もあるのです。そんな商品には右のようなマークが付いています。このような認証マークのついたものを選んで買うというのも、環境を守る一歩となるのです。(つづく)


1004号 2021年2月28日

(11)認証マークを探してみませんか

SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。前回の続きで、認証マークについて、もう少し詳しくご紹介させていただきます。
 認証マークには色々なものがあります。RSPO認証は、パーム油に関しての認証マークです。アブラヤシを、持続可能な方法で生産しているという証でもあります。シャンプーや洗剤などについていることが多いです。

 
 緑色で、真ん中にカエルのマークが描かれているRainforest Allianceは、生物多様性の維持と人々の持続可能な生活の確保ができているという証です。コーヒーなどによくついています。
 

  魚のマークもあります。左が、海のエコラベルです。これは、海で取れるものに関しての認証マークで、Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)が認証しています。そして右は、責任ある養殖により生産されたものに関しての認証マークです。これは、Aquaculture Stewardship Council(水産養殖管理協議会)が認証しています。


 左の木のマークはForest Stewardship Council(森林管理協議会)が認証しています。責任ある森林管理をしているというマークです。コピー用紙が包まれている紙や、紙パックのジュース、ティッシュペーパーの箱などについています。
 

 人が手を挙げているようにも見えるマークが、フェアトレードのマークです。環境に配慮しつつ、公正な取引で生産された商品であるという証です。ちなみに、お隣の熊本市はアジア初のフェアトレードシティでもあり、今年が10周年なのだそうです。

 

 
 このように、認証マークは色々あります。皆さんも、お店で探してみませんか。また、何かを購入しようと思ったとき、認証マークがあるものを選んで買うというのも、自分にできる一歩だと思います。

 


1006号 2021年3月28日

(12)自然災害への備えはできていますか

 SDGs教育コーディネーター、防災士の神田みゆきです。今年は、東日本大震災から10年、熊本地震から5年の節目の年となります。最近また頻繁に地震が起きたりしていることもふまえ、ここで災害への備えも含めてお伝えしていきたいと思います。

 SDGs11「住み続けられるまちづくりを」というものがあります。この目標には、「安全で災害に強い町や人々の住む場所をつくる」「災害などがあっても、早く回復で きる持続可能なまちづくり」などの意味を含んでいます。皆さんは自然災害への備えをされていますか?改めて考えてみましょう。

@非常用持ち出し袋
 保険証コピー・貴重品、医薬品などをまとめたもので、飲料水や食料品などの一部もいれたものです。避難時にホッとできるお気に入りのお菓子やコーヒーなどを少しいれておくのもおススメです。
A飲料水
 1人1日3リットルを目安として、3L×3日分=9L、9L×家族の人員数分は備蓄しておきましょう。
B食料
 災害発生から3日間は公的支援が得られないと考え、3日分×家族の人数は準備しておくとよいといわれています。ペットも大事な家族ですのでペットの分も準備しましょう。食料には賞味期限がありますので、ローリングストックをお勧めします。常に一定の数は確保しつつ、買い足したら、そのぶん古いものを食べていくというものです。
C避難場所の確認
 災害発生時に家族がバラバラの場所にいる可能性もあります。どの避難所を目指すのか、家族で確認しておきましょう。
D便利な道具
防災用ラジオや懐中電灯、携帯電話の充電器などは、ソーラー充電や手回し充電などができるものも販売されています。また、養生テープや筆記用具、軍手や工具、ヘルメット、ホイッスルなども可能であれば準備しておくと便利です。ガラスなどが割れることも考えると、枕元にスリッパを置いておくとよいそうです。また、地域のハザードマップも確認しておきましょう。
 いかがでしたか。地震に風水害など、いつどのような災害が起きるかわかりません。命を守るためにも、改めて一度家族で話し合う時間を持ってみてくださいね。


1008号 2021年4月25日

(13)持続可能な社会の創り手を育てる教育

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。
 4月になり、環境が変わった方も多いのではないでしょうか。今回は学校で新しくスタートしている、「新学習指導要領」について書いていきたいと思います。
 2020年度からは小学校、2021年度からは中学校、2022年度からは高等学校でも、新しい学習指導要領がスタートします。「学習指導要領」とは、全国どこの学校でも一定の教育水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。およそ10年に一度、改訂しています。子どもたちの教科書や時間割は、これを基に作られています。
 文部科学省のホームページには、「これまでの教育でも大切にされてきた、子どもたちに『生きる力』を育む、という目標は、これからも変わることはありません。一方で、社会の変化を見据え、新たな学びへと進化を目指していまするという記載が、文部科学省のホームページに書かれていました。
学習指導要領には、前文があります。前文には教育理念が示されており、全体で最も重要な部分といえるかもしれません。とくに注目したいのはこの部分です。
 「自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる」
 学習指導要領の解説書にも、持続可能な社会という記載がたくさん出てきます。

 また、SDGsは新しい教科書にも登場していますし、最近の高校入試の問題などにも出題されています。次号は、学校教育とSDGsについてもう少し詳しく話していきます。


1010号 2021年5月30日

(14)ESD(持続可能な開発のための教育)

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は、学校教育とSDGsについて、もう少し詳しくご紹介させていただきたいと思います。
 SDGsが出されるよりももっと前から、教育業界にはESDという言葉がありました。正式名称は、Education for Sustainable Development。日本語では、「持続可能な開発のための教育」といいます。文部科学省が2015年までの10年間、推進してきたキーワードです。文部科学省のホームページには以下のような説明が書かれています。「今、世界には環境、貧困、人権、平和、開発といった様々な問題があります。ESDとは、これらの現代社会の課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組む(think globally, act locally)ことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動です」

 ただ、これを何も知らない人に説明するのはちょっと難しい感じがします。そこで役に立つのがSDGsです。「ESDは、SDGs達成のための教育」とも言えるかもしれません。ちなみに、岡山市はESDに熱心に取り組んでいますが、次のように語呂合わせで宣伝されているそうです。
E:え〜ものを S:子孫の D:代まで
 なるほど、その通りだなと思いました。地球環境を守り続けていくために、自分たちにできることを考えるのは大切なことだなと改めて感じます。引き続き、ESDとSDGsについてのご紹介していきたいと思います。


1012号 2021年6月27日

(15) SDGsとESDについて考える

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は、SDGs(持続可能な開発目標)とESD(持続可能な開発のための教育)について、考えていきたいと思います。
 前回、ESDについてご紹介させていただきましたが、SDGsとはどのように繋がっているのでしょうか。さて、SDGsは17の大きな目標ですが、そこからさらに細分化された169のターゲットがあるのをご存知でしょうか。しかも、その169のターゲットにもひとつひとつマークがあります。

 SDGsの17の目標の中で教育に一番関係があるのがSDGs4「質の高い教育をみんなに」という目標です。「すへ゛ての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」のテーマのもと、10個のターゲットから構成されています。そして、SDGs4の7番目の項目【SDGs 4.7】には、次のように記載されています。
「2030 年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴 力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化が持続可能な開発にもたらす貢献の理解などの教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために、必要な知識とスキルを習得できるようにする。」
まさにこの部分がESDのことを表しています。これまで、開発教育、平和教育、環境教育、国際理解教育など、様々な呼び方をしていた教育の意味がここに含まれています。
 学校教育においてESDを推進するということは、SDGsの達成に向けて大きな意味を持ちます。次回は、学校教育の現場でどのような取組をしているのか紹介していきます。


1014号 2021年7月25日

(16)学校現場での取組について

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は、学校現場での取組についてご紹介させていただきたいと思います。
 学校では様々な教科の授業があっています。中学校を例にすると、国語、数学、社会、理科、外国語(英語)、保健体育、技術・家庭科、美術、音楽、道徳、特別活動、そして、総合的な学習の時間です。今回は、「総合的な学習の時間」にスポットを当てていきます。
 学習指導要領という文部科学省の出した文章の中には、次のように記載されています。「総合的な学習の時間は、学校が地域や学校、児童生徒の実態等に応じて、教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習とすることと同時に、探究的な学習や協働的な学習とすることが重要。特に、探究的な学習を実現するため「@課題の設定→A情報の収集→B整理・分析→Cまとめ・表現」の探究のプロセスを明示し、学習活動を発展的に繰り返していくことを重視。」
つまり、各教科で学んだ知識を土台としながら、地域や世界に目を向け、課題を見つけ、その課題についての情報を集め、分析し、具体的な行動に移していく力をつけていくのが、「総合的な学習の時間」となります。まさに、社会に出てから必要となる力なのではないでしょうか。
 この総合的な学習の時間に、SDGsをテーマに掲げて学習を行う学校が増えてきました。例えば、中学生に地球の課題を聞くと、以下のようなキーワードが出てきました。

 ここに出てきたキーワードはSDGsの各目標に繋がっています。みんなが課題だと思っていることを分類して整理するのに便利なのがSDGsなのです。次回も引き続き、学校での取組について紹介していきます。


1016号 2021年8月22日

(17)総合的な学習の時間における取組

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。
 前回、中学生の書いた地球上の課題をご紹介しましたが、今度は熊本の課題です。

 学校やアンケートを取った時期によって内容は変化していきますが、上の結果に加え、少子高齢化などを挙げる生徒も少なくありません。これらもSDGsで分類できます。そして、視点を変えていいところ探しアンケートを取った結果がこちらです。

 日本や熊本のいいところ探しをしてもらい、その結果を見ると、これまた、SDGs紐づけて整理することができます。
 何校かでこのアンケートをとってみんなで見る時間を設けました。そして、「素晴らしいものはこれからも守り続ける、そして課題は解決していくために自分たちにできることは何か、みんなで考えてみよう!」と子どもたちには伝えています。
 様々な課題、そして、いいところもしっかり気付いている子どもたち。この気づきをどう生かしていくのでしょうか。次回は、この気づきをもとに学校でどう取り組んでいっているかを紹介していきます。


1018号 2021年9月26日

(18)SDGs11とSDGs13についての学び

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は、学校でどのようにSDGs(持続可能な開発目標)について学んでいるのかについてご紹介していきたいと思います。
 まずは、小学校5年生の取組です。国語「環境問題について報告しよう」という授業と、総合的な学習の時間の授業とをつないで、講師の先生や地球温暖化防止活動推進員から、SDGsや地球温暖化について学ぶ時間がありました。授業では、「環境問題についてもっと知りたい」「自分にできることをやっていきたい」という子どもたちの声がありました。授業後は、自分から進んでSDGsや環境問題について調べ学習をしたり、会話をしたりする姿も見られたそうです。
 次に、中学校2年生の取組です。毎年職場体験を行うのですが、コロナ禍のため中止。そこで、SDGsに紐づけて学びを深めている学校もあります。まず初めに、「SDGsとは何か」について学びました。そして、「地球にはどんな問題や課題がありますか」というアンケートの中で一番関心の高かった地球温暖化について学びを深めました。地球温暖化がきっかけとなって起こる異常気象などについて、気象予報士や防災士の方から話を聞き、「クロスロード」というゲームを体験しました。また、気象情報の見方やハザードマップなどについて学び、具体的にどんな行動をとっていくとよいかを考え、「家族や周りの人に学んだことを伝える」、「天気予報などをしっかり見る」、「ハザードマップを確認する」、「防災グッズを用意する」などの意見を出していました。
 今後は、ハザードマップを持って地域を歩いてみたり、大雨や台風などに備えてマイタイムラインを作成したりしてさらに学びを深めていく予定だそうです。皆様もマイタイムライン作ってみませんか?


1020号 2021年10月24日

(19)フェアトレードについて

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は、フェアトレードについてご紹介します。
 フェアトレードは、生産者が美味しいもの・品質の良いものを作り続けていくために、生産者と労働環境と生活水準の向上、自然環境の保護をサポートする、持続可能な生産と取引のしくみです。国際フェアトレード基準の原則というものがあり、フェアトレードのマークの付いた商品は、以下の基準を満たしている証となります。
【経済的基準】
・フェアトレードの最低価格の保証    ・価値に応じてプラスしてお金を払う
・長期的な取引をすると約束する    ・必要に応じて、お金を前払いをする
【社会的基準】
・安全に働ける環境にする   ・みんなの意見を聞いて運営する
・差別をしない           ・児童労働や強制労働をさせない
【環境的基準】
・農薬や薬品の使用を減らす   ・有機栽培をすすめる
・土や水、生き物を守る      ・遺伝子組み換えをしたものを禁止する

 国際フェアトレード憲章の基準を満たしていると、SDGsの様々な目標を達成するのに貢献することができます。消費者である私たちが、フェアトレードの商品を買うということも世界を守ることにつながります。例えば、バレンタインデーのチョコレートをフェアトレードの商品にするとどうでしょうか。もらった人も、作った人も、贈った人もみんなが笑顔になりますね。
 熊本市は今年、フェアトレードシティになって10周年とのことで、11月に国際フォーラムが開催されるそうです。みなさんも、まずは、お店で認証マークを探すところから始めてみませんか。


1022号 2021年11月28日

(20)フェアトレードについて その2

   

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。前回に引き続き、フェアトレードについての話題をお届けします。
11月13日の土曜日に、フェアトレード国際フォーラムが熊本市の国際交流会館で開催されました。私も午後の第二分科会のコメンテーターとして登壇させていただきました。
第二分科会は、若者たちの発表でした。小学生、中学生、高校生、大学生が登壇し、フェアトレードについて調べたこと学んだことを堂々と発表し、さらには、具体的にどのような活動をして行動に移しているかということについて発表してくれました。
小学生はフェアトレードを江戸時代の身分制度に例えて話していて、安いお金で働かせて、モノをつくらせている大名と同じなのではないか、と言ったりしていて、びっくりしました。子どもたちの柔軟なもののとらえ方と、他の教科とつなげたその視点に驚かされ、感動も覚えた次第です。学生さんの発表はすべて素晴らしく、こんな若者たちが活躍できる社会をつくっていきたいと改めて強く思いました。

 また、当日は学びの成果を展示するスペースを設けました。その中に、菊陽西小学校4年生の中本明衣さんの作品も展示されました。中本さんは、夏休みの自由研究でSDGs(持続可能な開発目標)に着目し、その上でSDGsの12番「つくる責任、つかう責任」に着目して丁寧に調べ、実際に行動に移した成果についてまとめてくれています。とても素晴らしいまとめと実践で感動しました。次号では、中本さんの研究内容を詳しく紹介していきたいと思います。


1024号 2021年12月26日

(21)つくる責任 使う責任

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。今回は、菊陽西小学校4年生の中本明衣さんの、素晴らしい学びを紹介します。
 「服をリメイクする」ということで、SDGsの調べ学習と共に、実際に自分の小さくなった服とお母さんの服を使ってリメイクをした様子が丁寧にまとめられています。その中の文章を一部引用させていただきます。
 まずはじめに「ニュースなどでよく聞くSDGsって何だろうと思って調べてみようと思いました。」とスタートした調べ学習。「私たちが息切れせずに取り組み続けられることをしよう!という意見があるということが分かりました。そこで私は毎日着る服に注目してみました。」ということで、ファッションとSDGsの結びつきについても調べ、「@環境問題 A労働問題 B大量生産・大量消費」といった問題にもつながっていると気付いていきます。この中で「私にも取り組めそうだなぁと思ったのがB大量生産・大量消費・大量廃棄から見えてきた『つくる責任・使う責任』の目標です。」と書いた明衣さんは「服のリメイク」にチャレンジ。
 分かったことには「ものを消費するということは、それを作り出す資源を消費しなくてはいけないのです。このまま物を作り続ければ、資源がいつかなくなってしまう可能性が高まります。」と書き、感想にはSDGsに関する学びと共に、「作っただけでなく、妹に喜んでもらえて私まで嬉しくなりました。SDGsを学んで心まで豊かになった気がしました。」と書いてありました。
 調べるだけでなく行動に移すということ、さらに、SDGs達成のために行動することは、心の豊かさにもつながるという気づきの素晴らしさに感動しました。
 大人の私たちには何ができるでしょうか。みんなで改めて考えてみませんか。


1026号 2022年1月30日

(22)災害への備えできていますか?@

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーター、防災士の神田みゆきです。今回は、災害への備えについて改めて考えていきたいと思います。
 先日、夜中に日向灘を震源とした大きな地震がありましたね。緊急地震速報の音で目覚めた方も多かったのではないでしょうか。私も、熊本地震の時を思い出し、その後しばらくは、なかなか眠れませんでした。そして、改めて災害への備えを確認しておかなければと思った出来事でもありました。
 また、先日は下水処理場のポンプが壊れ、菊陽町の一部に下水の排出を控えるようにというアナウンスがありました。関係者の方々は昼夜問わず汲み上げ作業や対応に奔走されていました。我が家でも色々な努力をしましたが、ここで、熊本地震の時の経験が役に立ちました。例えば、食器にサランラップを巻いて使用し、洗う水の量を減らすようにする、などです。下水の排出制限は災害で排水管などが損傷したとき時にも必要となることがあります。
 改めて災害に対する備えを確認することなどの大切さを踏まえ、首相官邸のホームページを参考に、チェック表を作成しました。今回と次回は皆さんご一緒に、災害への備えのチェックをしていきましょう!

  

  災害に対するご家庭での備え
      これだけは準備しておこう!


@家具の置き方を工夫しましょう!
□家具は壁に固定。
□寝室や子ども部屋には、できるだけ家具を置かない。
□なるべく背の低い家具にするとともに、倒れた時出入口をふさいだりしないよう、家具の向きや配置を工夫する。
□手の届くところに、懐中電灯やスリッパ、ホイッスルを備えておく。

A食料・飲料などの備蓄、十分ですか?
大規模災害発生時には「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。
【 備蓄をチェック! 】
□飲料水3日分【1人1日3リットル目安】
□非常食3日分【ご飯(アルファ米など)・ビスケット・板チョコ・乾パンなど】
□トイレットペーパー、ティッシュペーパー、マッチ、ろうそく、カセットコンロ など
(サランラップも便利です!)
次回も引き続き、災害への備えについて考えていきましょう!


1028号 2022年2月27日

(23)災害への備えできていますか?A

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーター、防災士の神田みゆきです。
 3月11日、東日本大震災が起きました。あの日は勤務していた中学校の卒業式でした。卒業式後の職員室で騒ぎとなってニュースをつけ、津波が押し寄せる様子を見ながら息をのんだのを今でもはっきりと覚えています。あれから11年。そして、熊本地震からもうすぐ6年です。節目の時。お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りすると同時に、改めて、生かされている命を大切にしていかなければと思います。
 前回に引き続き、災害への備えについて確認していきたいと思います。チェックできるように□や( )の欄を設けておりますので是非チェックしてみてください。
 

B非常用持ち出しバッグ、準備できていますか?
【内容の例】(人数分用意しましょう)
□飲料水  □食料品(カップめん、缶詰、ビスケット、チョコレートなど)
□貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
□救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
□ヘルメット □防災ずきん □マスク □軍手 □懐中電灯 □携帯ラジオ
□予備電池 □携帯電話の充電器 □衣類 □下着 □毛布 □タオル
□洗面用具 □使い捨てカイロ □ウェットティッシュ □携帯トイレ
□マスク □消毒用アルコール など
※乳児のいるご家庭
□ミルク □紙おむつ □ほ乳びん など

C安否確認方法、決まっていますか?
別々の場所にいるときに災害が発生した場合でもお互いの安否を確認できるよう、日頃から安否確認の方法や集合場所などを、事前に話し合っておきましょう。
□安否確認の方法(          )
□災害時の避難場所(         )

D避難場所や避難経路、確認していますか?
防災マップやハザードマップを入手し、避難場所、避難経路を事前に確認しておきましょう!
□ハザードマップを入手
●熊本県 ハザードマップ で検索!
□避難場所の確認(          )
□避難経路(どの道を通って避難するか?)

いかがだったでしょうか。備えあれば憂いなし。是非各ご家庭でご確認ください!!


1030号 2022年3月27日

(24)SDGs×教育

 NPO法人SDGs Association 熊本代表理事、SDGs教育コーディネーター協会 代表の神田みゆきです。3月17日発行の熊本日日新聞「くまにちSDGsアクションプロジェクト」のページに、先日開催された座談会の記事を掲載していただきました。
 「SDGs×取り組み推進のためのキーワード」をテーマに実施された座談会で、私は主にSDGs4の「教育」の視点でお話をさせていただきました。

  

 「教育の中で、どのように取り扱い、どのように学んでいくか」ということを中心にお話しさせていただきました。学習指導要領の改訂に伴い、SDGsは教科書にも掲載される時代になりました。子どもたちが学校の授業で学ぶことになります。大人も「SDGsなんて知らない」というわけにはいきませんよね。
 「教育」とは、家庭・学校・社会などあらゆるところで行われる活動のことを言います。それぞれの立場でSDGsについて学び、自分にできることを考える必要があります。大人も子どももみんなで共に学び続けていくことも大切なのだと、私自身も改めて思っているところです。
座談会の様子の記事と動画は下のQRコードより熊本日日新聞の特設ページをご覧いただけましたら幸いです。
 今後も「SDGsをキーワードとした出会いの場づくり」をしていきたいと思います。4月以降、様々なSDGsの勉強会を開催していく予定です。詳細につきましては、またお知らせいたします。

熊本日日新聞新聞 特集記事はこちら↓


1032号 2022年4月24日

(25)SDGsとの出会いと今後の展開


菊池郡市内の保護司が一堂に会しての研修会の様子

  NPO法人SDGs Association熊本代表理事、SDGs教育コーディネーター協会 代表、Universe Quest代表の 神田みゆきです。
 熊本地震から6年が過ぎました。まだ6年、もう6年。それぞれに、色々な感じ方があるのではないかと思います。
 私は熊本地震をきっかけにSDGsを知りました。震度7を観測した益城町は私の祖母の住む町でもありましたし、ちょうど子どもの育児休暇期間中に起きた地震だったため、私は子どもをおんぶして様々な支援活動の場に参加しました。そこで、あらゆる分野の素敵な方々と出会い、そんな方々を繋ぎたいと思うと同時に、何というキーワードで繋いだらいいかと考えていた時に教えてもらったのがSDGsでした。
 これまで延べ2万人以上の方々にSDGsを直接お伝えしてくることができました。今でこそ、SDGsを知る人も増え、教科書にも載るような時代となりましたが、5年前はまだ知る人が大変少なかったのを昨日のことのように思い出します。
 SDGsを考える入り口として、以前記事でもご紹介させていただきましたが、「地球や日本、熊本で起きている課題」について考えるというワークと、「日本や熊本のいいところ」を書くワークを毎回のようにやっているのですが、ここで課題を感じています。それは思った以上に「いいところ」を書ける人が少ないというところです。
 そこで、私はまず、熊本の世界一や日本一、熊本自慢をSDGsと紐づけて語れる人を増やすというプロジェクトを実行していきたいと考えています。例えば皆さんは、「熊本の自慢は?」と聞かれたら、いくつ答えることができるでしょうか?また、「それはSDGs何番に繋がるものでしょうか?」と聞かれて、番号をイメージできますか?
 今後は熊本を誇りに思い、熊本の魅力を語れる子どもたちを増やし、世界に発信できるような人材を育てていくと同時に、熊本の教材で授業ができる仕組みづくりを目指し、色々と取り組んでいく予定です。
 取組の詳細につきましては、今後ご紹介させていただきますのでご期待ください。


1034号 2022年5月29日

(26)特定外来生物って何だろう?

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事、SDGs教育コーディネーター協会 代表、Universe Quest代表の 神田みゆきです。

←【環境省のホームページより】
 みなさんは、オオキンケイギクをご存じですか?オオキンケイギク(大金鶏菊、学名:Coreopsis lanceolata)は、キク科の植物の一種で、黄色い花を咲かせます。北アメリカ原産の宿根草で、日本ではドライフラワーに利用されていたそうですが、外来種として野外に定着して問題となり、現在は栽培が禁止されているんです。つまり、「綺麗だから家の庭に植えよう!」という行為は、してはいけないということなんです。
 もう少しオレンジっぽい花を咲かせる、キバナコスモスによく似ていますが、高さは0.3〜0.7m程度。花期は5〜7月頃です。
 今まさに、線路沿いなどで黄色い花を咲かせているのがオオキンケイギクであることが多いです。
 日本には1880年代に鑑賞目的で導入されたそうです。しかし、カワラナデシコなどの在来種に悪影響を与える恐れが指摘され、2006年に外来生物法に基づき特定外来生物として栽培・譲渡・販売・輸出入などが原則禁止されました。
 日本古来の種類の植物に影響を及ぼすことがあるので、緑化などの目的で野外に外来種を植えることは自然環境保全上あまり好ましいことではないとのこと。
 そこで、オオキンケイギクは種子ができる前に花を刈り取るか、根元から引き抜く必要があるそうです。
 人間の都合で連れてこられ、根付いたら迷惑と言われてかわいそうにも感じてしまう植物ですが、日本古来の種類の植物を守るという点からも、皆様にも知っていただけたらと思っています。


1036号 2022年6月26日

(27)SDGs13 気候変動について

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事・SDGs教育コーディネーター協会 代表・ Universe Quest代表の 神田みゆきです。
 本年度から、NPO法人SDGs Associtaion 熊本は、熊本県地球温暖化活動推進センターの委託を受けています。ゼロカーボンに向けた、県民や事業者の方々への普及・啓発や、熊本県におよそ70名ほどいらっしゃる、地球温暖化防止活動推進員等の活動支援を行っていく予定です。
 さて今回は、脱炭素に関する情報についてお伝えしたいと思います。
 2020年10月の2050年カーボンニュートラル宣言を受けて設置された「国・地方脱炭素実現会議」において、2021年6月に「地域脱炭素ロードマップ」が取りまとめられました。
「地域脱炭素ロードマップ」では、衣食住・移動・買い物など日常生活における脱炭素行動と暮らしにおけるメリットを「ゼロカーボンアクション」として環境省が整理したものを今回は紹介させていただきます。具体的な脱炭素行動につなげることができるよう、是非、皆さんもできるアクションから取り組んでみませんか?


環境省HPより


1038号 2022年7月24日

(28)SDGs13 気候変動についてA

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事 熊本県地球温暖化活動推進センター 代表
Universe Quest代表の 神田みゆきです。
 今回は熊本県が作成した「くまもとゼロカーボンアクション」の冊子と動画のご紹介です。こちらは、「2050年県内CO2排出実質ゼロ(ゼロカーボン)」に向けて、ガチャピン、ムック、くまモンが、36の行動とCO2削減効果、経済的なメリットを「HOP」「STEP」「JUMP」の3段階でとてもわかりやすく紹介しています。
 ぜひご活用ください!

『くまもとゼロカーボン行動ブック』
https://www.kankyo-kumamoto.jp/kiji003713/index.html


1040号 2022年8月28日

(29)SDGs 3  全ての人に健康と福祉を@

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事 熊本県地球温暖化活動推進センター 代表
 Universe Quest代表の神田みゆきです。
 今回はSDGs3について皆様と一緒に考えていきたいとと思います。
 みなさんは、生まれた子どもたちの中で、5歳の誕生日を迎えることができない子どもは何人いると思いますか?正解は…

 この数字をどのようにご覧になりますか?このような事実も踏まえ、SDGs3には、「あらゆる年齢の全ての人が健康で安心して満足に暮らせるようにする。」という目標が掲げられたわけです。
 さてここで、「健康」とはどのような状態のことをいうのでしょうか?
 WHO(世界保健機関)では以下のように定義づけられています。

 肉体的?精神的?社会的?健康の前に言葉が付いています。それぞれは以下のような意味になるそうです。

  肉体的健康…身体が元気
  精神的健康…心も安定して穏やか
  社会的健康…みんなの持っている力を社会や学校や家庭生活で、十分に発揮できること
 

 つまり、身体が元気というだけではなく、心も元気で、しかも社会とのつながりを持ちながら自分らしく生きていくことも含まれるようです。調べてみると、健康の語源はギリシャ語のようで、何やら、「総合的なもの」という意味があるようです。

 それでは、健康を維持するにはどうしたらいいのでしょうか。次回も引き続き、「健康」というテーマでお届けしていきます。


1042号 2022年9月25日

(30)SDGs 3  全ての人に健康と福祉をA

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事 Universe Quest代表の神田みゆきです。
 前回に引き続き、SDGs3について皆様と一緒に考えていきたいとと思います。
 さてここで質問です。皆さんは平均寿命と健康寿命をご存知ですか?

   

 健康寿命が長いというのは、いわゆる「ピンピンコロリ」という感じですね。その逆は「ねんねんコロリ」と言ったりするようです。健康寿命を延ばすためには何を大事にしていくとよいのでしょうか?
 今回は、東京都健康長寿医療センター研究所が2017年6月に発表したガイドラインをご紹介します。

◆健康長寿のための12か条 (大切な12の課題とその処方箋)
@【食生活】いろいろ食べて、やせと栄養不足を防ごう!
A【お口の健康】口の健康を守り、かむ力を維持しよう!
B【体力・身体活動】筋力+歩行力で、生活体力をキープしよう!
C【社会参加】外出・交流・活動で人やまちとつながろう!
D【こころ(心理)】めざそうウェル・ビーイング。百寿者の心に学ぼう!
E【事故防止】年を重ねるほど増える、家庭内事故を防ごう!
F【健康食品やサプリメント】正しい利用の目安を知ろう!
G【地域力】広げよう地域の輪。地域力でみんな元気に!
H【フレイル】「栄養・体力・社会参加」3本の矢で、フレイルを防ごう!
I【認知症】よく食べ、よく歩き、よくしゃべり、認知症を防ごう!
J【生活習慣病】高齢期の持病を適切にコントロールする知識を持とう!
K【介護・終末期】事前の備えで、最期まで自分らしく暮らそう!

 人生100年時代と言われていますが、せっかく長生きするのであれば、健康で長生きしたいものですね。SDGs3は「全ての人に健康と福祉を」と謳っています。世代の枠を超え、今一度みんなの健康について考えてみてはいかがでしょうか。


1044号 2022年10月23日

(31)SDGs16 平和と公正を全ての人に

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事 Universe Quest代表の神田みゆきです。
 今回は、SDGs16「平和」について考えていきたいと思います。
 現在ウクライナでは大変な状況となっていますね…。一日も早い終息を祈るばかりです。ここで、平和に関する記載のある、ユネスコ憲章を紹介します。

〜ユネスコ憲章前文〜

 この憲章の当事国政府は、この国民に代わって次のとおり宣言する。
 戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に、平和のとりでを築かなければならない。

 ここで「心の中に平和のとりでを築く」ということについて、私なりに考えてみました。ひとつ、例え話をします。
 お出かけしたとき、目の前を走っている車の速度がゆっくりだったら、どんな気持ちになりますか。
景色を楽しむための休日のドライブであれば、そんなに気にならないかもしれません。しかし、もし約束の時間に遅れそうな状態だったらどうでしょうか。「もっと速く!」と思ったり、イライラしたりしてしまうかもしれません。
 つまり、目の前の事実は、いつもと何も変わらないけれど、見る人の気分によって見え方は変わるということです。このように、「今の自分の心が目の前の現実を作っている」と言われたら皆さんはどのように感じますか。
 次回も引き続き、「心の平和」について考えていきたいと思います。


1046号 2022年11月27日

(32)SDGs16 平和と公正を全ての人にA

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事 Universe Quest代表の神田みゆきです。
 前回に続きSDGs16「平和」について考えていきたいと思います。

 私は、「自分の心に平和のとりでを作る」ために大切なのは、まずは自分が笑顔で日々を過ごすということなのではないかと思っています。そのためにまず大切になってくるのは、まずは自分で自分を大切にすること。しっかり食べて、寝て、健康で元気であることはその土台です。その土台があってこそ、「よしがんばろう!」とやる気もわいてくるのではないでしょうか。健康については以前の記事もご参照いただけたらと思います。

 

 また、このマズローの欲求5段階説を、熊本地震の経験と重ねて考えるとわかりやすいと思います。例えば、食べるものもなく、水も出なくて飲み物もない状況で、「よーし。人を助けるために頑張るぞ!!」とはならないのではないでしょうか。自分の安全を確保してこそ、頑張れる部分もあると思います。
 まずは自分が笑顔であること。これはとっても大切なことだと思います。鏡の中の自分を笑わせるためには、まずはこちらがわの自分が笑わなければ、鏡の中の自分は笑いません。それと同じで、自分の笑顔が周りの人の笑顔、そして世界の人の笑顔に繋がっていくのだと思います。
 また、自分に対する声掛けも大切です。何か失敗をしてしまったとき、自分で自分を責めていませんか。「自分はダメだ。」など。でも、そんな自分に「ドンマイ。」と声をかけてあげる存在に、まずは自分自身がなってあげたらどうでしょうか。大切な友達に声をかけるように自分自信に声をかける。実はこれ、大切なことなんです。
 また、たまには自然の豊かなところに足を運んだり、温泉に入ったり、美味しいものを食べたりと、自分を癒やす時間も心がけて取ってみませんか。えぇ。私も心がけていきたいと思います。(笑)


1048号 2022年12月25日

(33)「誰ひとり取り残さない」とは?

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事 Universe Quest代表の神田みゆきです。
 今回は、SDGsの大切なメッセージである「誰ひとり取り残さない」という言葉について考えていきたいと思います。
 「誰ひとり」とは誰のことなのでしょうか?私は「地球上のあらゆる命」という意味があると同時に、そこに「自分自身」も含むとお伝えしています。
 人のために、家族のためにと、本当は疲れていても、余裕がなくても頑張りすぎてしまっていませんか。
 お話しの機会のたびに、お伝えしているメッセージがあります。それは「自分となかよくしてください」ということです。
 自分となかよくするということについては、「わたしとなかよし」(瑞雲舎)という絵本があるのですが、こちらがとってもわかりやすいのでご紹介します。

 「私には素敵な友達がいるの。それはね、私」から始まる絵本。「私は私となかよくするの。だから、ご飯ももりもり食べるよ。歯もみがくよ」「失敗したら、へっちゃらへっちゃらって声をかけてあげよう」といった感じでお話は進みます。
 いかがですか。皆さんは、わたしとなかよくできているでしょうか。
 絵本の最後にはこう書かれています。「世界中どこにいたって、何をしていたって、わたしはいつも私と一緒。ね、すてきでしょ」
 そう、この肉体は生まれて死ぬまでずっと一緒。まずは、ちゃんとご飯食べて、寝て、健康であること。そして、自分自身が笑顔でいることって大事です。

 前回もお伝えしましたが、笑顔になれないときは、そんな自分を責めるのではなくて「そんなときもあるよね」って自分で自分をゆるす。それも、自分を大事にする ということだと思います。

 そして、大丈夫大丈夫と声をかけ、自分自身の可能性を信じる。それが「自信」となっていくのだなと思います。「自分を大事にするためにできることはなんですか?」年末は、少しゆっくり時間も確保し、笑顔で良い新年をお迎えください。


1050号 2023年1月29日

(34)SDGs13気候変動に具体的な対策を

熊本県地球温暖化防止活動推進センター
NPO法人SDGs Association熊本代表理事
Universe Quest代表の神田みゆきです。
今回は、SDGs13について考えることのできるイベントをいくつかご紹介させていただきたいと思います。

@Kumamoto Education Week


毎年、熊本市教育委員会主催で開催されているオンラインイベントです。今回動画作成にご協力させていただきました。動画は開催期間以降であればいつでも見られます。SDGs13以外にも様々なテーマでの動画もたくさん公開されています。
 

特設サイトをご覧下さい。

Kumamoto Education Week

 
A熊本県地球温暖化防止
活動推進センター主催イベント
オンラインでの企業向けのイベント、そして、脱炭素×SDGsをテーマとしたシンポジウムを2月23日に開催します。詳細は熊本県地球温暖化防止活動推進センターのホームページをご覧ください。
 

熊本県地球温暖化
防止活動推進センター


1052号 2023年2月26日

(35)SDGs・ESD情報サイト開設!!

 熊本県地球温暖化防止活動推進センター NPO法人SDGs Association熊本代表理事
Universe Quest代表の神田みゆきです。
 このたび、様々な情報をまとめたSDGs・ESD情報サイトを開設いたしました。
 SDGsと言われてもよく分からない、熊本の良さをもっと知りたいが、どこにどんな情報があるのか分からない…。そんなときにお役立ていただきたいと思い作成しました。情報は随時更新中です。
 二部構成となっており、前段は、全国共通でお使いいただける情報、後段は熊本オリジナルの情報が掲載されています。よろしければ、是非覗いてみてください。

 3月1日は事業者向けセミナーをオンラインで開催します。SDGs経営のメリットや脱炭素に関する最新情報をお届けします。
 イベント情報の詳細は、熊本県地球温暖化防止活動推進センターホームページよりご覧いただけます。
よろしければどうぞご参加下さい。


1054号 2023年3月26日

(36)SDGs Quest みらい甲子園

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事 Universe Quest代表の神田みゆきです。
 2023年3月18日はSDGs Quest未来甲子園のファイナルセレモニーでした。「SDGs Quest みらい甲子園」とは、SDGsの目標達成に向けた高校生たちのアイデアコンテスト。新学習指導要領に記載されている“持続可能な社会の担い手”を育てるためにSDGsを起点とした社会課題解決に向けた行動を促す機会をつくるために開催されています。高校生自身の主体的な学びと行動を創発し、社会課題を探究する学習環境の整備し、世代間の繋がりによる実践的行動が起こすチャンスを作ります。
 今回が熊本初開催でした。各賞については熊本日日新聞の紙面とサイトをご覧いただけたらと思いますが、今回は、私がワークショップを担当させていただいたときに高校生から出た意見を紹介します。

   

 ワークショップでは初めにお互いの動画を見た感想を発表しました。審査員などの大人からは出てこなかった視点もたくさん出て素晴らしい発表でした。その後「一歩前進させるために何が必要だと思いますか?」という質問をしました。はじめに個人で考え、3人組で話し合い、出てきたキーワードがこちらです。

   

   

 どのキーワードも普段から考えてきていて、今回ファイナリストに残ったチームの皆さんならでは深みのある回答。これらは高校生のみならず大人にとっても一歩前進するために必要な視点だと思いませんか。
 高校生の皆さんの発表や態度も素晴らしく、また皆さんとても真剣で私の方が元気をもらえる時間となりました。今回の大会の詳細は、・・・くまにちSDGsアクションプロジェクトのページをご覧ください。


【9月薬物乱用防止キャンペーンを光の森ショッピングセンターにて実施】

 

SDGsは世界を見る窓 1〜

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