 矢原正治
(214)ハナスゲ ユリ科
温かなネパールのカトマンズ盆地の南、Patanから17日に帰り、気温差10℃以上、風邪を引いて咳&鼻水で、親父とお袋の法事に行けるかどうかでしたが、五苓散+五虎湯+麻黄湯を頓服で飲み、鼻水をどうにか止め、咳も随分と治ったので、実家に帰り法事に無事に参加でき帰ってきました。ネパールでも現地の人の、涙目に五苓散が、肩こり頭痛に葛根湯を一包飲んでいただき効果がありました。寝ている時「ふくらはぎの筋肉が攣る」とき、一包の芍薬甘草湯で納め安眠ができました。漢方薬は頓服で良い効果を得ることが出来る薬です。
今月は、桂枝芍薬知母湯、酸棗仁湯、白虎加人参湯、消風散、滋陰至宝湯、滋陰降火湯、辛夷清肺湯などに処方する「知母(ちも)」の原植物の『ハナスゲ』にします。
ハナスゲは、植物全体を観るとユリ科には見えませんが、小さな花を良く見るとテッポウユリの花を小さくしたような形態で、ユリ科だなと感じます。ハナスゲの花は夕方咲きますので、見過ごすことが多く、夕方5〜6時ごろに観察してみてください(鉄砲小路の借りている畑にあります)。
薬用部位は根茎を用い「知母」といい、成分はステロイド配糖体のチモサポニン類、フェノール類のキサントン配糖体のマンギフェリン等が含まれ、血糖降下、抗菌などが報告されています。この効果は西洋医学的な考えで、漢方での清熱瀉火(熱を下げる、炎症を鎮める)、滋陰潤燥(水(津液)を滋し、燥(乾)を潤す)効能とは随分と異なります。西洋医学的なことを主に学ぶ医学部、薬学部の人々にとっては理解しにくいといころですが、食(薬膳)を学ぶ人々には意外と分かりやすいのではないかと感じています。食を学ぶ方々は如何でしょうか?
知母の名前の由来は「身寄りの無い薬草取りの老婆が、自分を母のように慕ってくれる夫婦に、母の心を知る息子に巡り会えた」と、ハマスゲの根を薬草であると教えたのに由来すると言われています。
インフルエンザの感染の初期に麻黄湯を一包で酷くならないように、風邪に罹ったかなと感じたら葛根湯を一包で酷くならないように。もしまだ風邪が治っていないと感じたら2時間後に再度一包を飲んで下さい。一日3回食後服用では良くなりません。2時間おきに、風邪かなと感じたら直ぐ一包、2時間おきで1日分も飲めば十分効果があります。風邪に罹ってしまって葛根湯、麻黄湯を飲んでも効果は薄いです。漢方薬は効かないと言われる理由なのでしょうね。
昨今、病院で良く処方される「葛根湯」はマイルドで良いという方も。エキス濃度が薄くなっているような、30年前の状態に戻らなければ良いのですが。 |