(85) ひばりヶ丘区 矢原正治
ヒマワリ キク科
冬にヒマワリが咲いています。場所は味噌天神近くの「熊本大学薬学部の薬用植物園」の中です。「冬のヒマワリ」も可憐です。向日葵(ヒマワリ)は、アンデスの「太陽の神」と結び付く花で、南米ペルーの国花にもなっています。
薬用植物、食用植物として用いられ、主に食用の「ヒマワリ油」の原料としてロシア南部、ウクライナ、アルゼンチン、フランスなどで栽培されています。また、中国等ではヒマワリの種子をお菓子として食べる習慣が有ります。薬用としてはほとんどの部位を薬用とし、
◆花
目をよく見えるようにする、目のくらみ、顔の腫れ、健胃に。
◆果穀
耳鳴りなど。
◆花托(種子が付いていた花床)
頭痛、目のくらみ、止痛など。
◆茎髄
尿路結石、小便不利など。
◆根
止痛、打撲など。
◆種子
膿みを除く。出血性の下痢を治す。
◆葉
苦味健胃などに用いる。
と、中国の本等に書いてあります。また、日本の民間薬として、種子を出血性の下痢に、1日量15g位に水400ccを加えて煎じ、約半量まで煮つめた煎液を3回に分けて服用。 また、熟した種子の花托を、刻んで日干し、高血圧、めまいなどに1日量60g位を煎じて3回に分け服用などがあります。
色んな植物、動物、鉱物、菌類の部位が薬用として用いられます。本に薬用として用いる植物、その部位、一日の利用量等が書かれています。守って利用して下さい。効くからと言って飲み過ぎは、肝臓を痛める元です。薬・健康食品は、良くなってきたら量を減し、最後は飲まないようにして下さい。
今年に入り「嘔吐下痢症」が全国で流行しています。もし、嘔吐、下痢をしたときは、漢方薬の「五苓散(ごれいさん)」をお勧めします。抗菌性はほとんど無いようですが、嘔吐・下痢を緩和してくれ、乳児〜高齢者まで利用できます。我が家の子ども達、孫も嘔吐下痢のときは「五苓散」で軽減してひどい目にほとんど合わなくてすんでいます。予防には使えませんので、症状が出たら飲んで下さい。ただし症状は無くなったら「飲むのを止め」て下さい。
人は本来、体内に不要なものを外に出そうとします。その超特急の状態が「嘔吐、下痢」です。ですから、無理やり止めますと、不要のものが体内に残り、それで中毒を起こすことが有ります。五苓散は体内の水をコントロールする目的で処方される漢方薬です。水が不足している所に足す、多い所から少ない所に移動させ、余ればオシッコに出すわけです。身体・心(心身)は不思議ですね。心身をご自愛下さい。 |