ワンネス 1096号   2024/11/24発行

でっかいお芋が掘れました
いもほり

 菊陽町社会福祉協議会のノーソン交流事業「芋掘り」が10月26日(土)、沖野区の有料老人ホーム陽かりの郷の北側畑で行われました。
 芋はボランティアグループきくよう虹の会やたゆやか、町社会福祉協議会職員の皆さんで今年5月に植えたもの。大きいお芋がたくさん実っていました。

 


防災を学ぶ
きくよう防災フェスタ

 これまでの防災訓練とは異なる、家族で楽しみながら防災について学ぶことができる体験型のイベントきくよう防災フェスタ2024が10月6日(日)、菊陽杉並木公園スポーツ広場、菊陽町総合体育館で開催されました。
 総合体育館では、AED救命講習、VRによる熊本地震体験など。スポーツ広場では、自衛隊の装備品展示や倒壊家屋からの救出、水消火器による消火、煙体験などがありました。また、炊き出し訓練やキッチンカーによる食事の提供もあり、盛りだくさんの一日でした。


楽しくウォーキング
健康ウォーク

 町内にお住まいで、日頃の外出の機会が少ない高齢者、障がい者、ボランティアの方が交流と親睦を図ることを目的とした、健康ウォークが10月12日(土)、菊陽杉並木公園ふれあい広場で行われました。
 開会式では、8つのチエックポイントの紹介のあと熊本菊陽学園の右田慎一さんが元気に選手宣誓。菊陽町社会福祉協議会会長のスタートの合図で健康ウォークがスタート。
 参加者は、じゃんけんをしたり、竹とんぼを飛ばしたり、歌をうたったりしてチエックポイントを通過するごとにお土産がもらえ、楽しみながら秋の一日を楽しみました。

 

 


月に一度の開放日
下原区公民館開放日

 下原区(鍋島区長)は毎月第3火曜日に区の公民館を開放して、意見交換会や移動販売、ボードゲーム、eスポーツなどを行っています。
 10月15日(火)、は地域で音楽活動をしている音楽ボランティアぐるぐるのハロウィンミニコンサートが開催され、音楽のひとときを過ごしました。
 この後、敬老会のスライド上映や移動販売もあり、楽しい一日となりました。

 

 


  かいご太郎

(17)ならまたね

 旧友が訪ねてくるようになって元気を取り戻した父は、余命半年と宣告を受けて1年になろうとしていた。定期的に訪ねて来るようになった母。父と二人で話し込み、笑い合い、少し経ったら二人して泣き始める、というのがパターン。そして『ならまたね』と言って母は帰っていく。玄関で母は『死ぬ前になって良か関係になったごたるて。アホなお父さん』と笑った。リビングに戻ると、父のベッドに寝転びスマホをいじる息子に『心残りはお前の成長ば見られんこつたい』と言いながら、父が私に笑いかけて来た。それから三日後、父は息を引き取った。
 噂ほど在宅看護は大変ではなかった。それどころか今でも父がリビングの見えるベッドに寝ている様で不思議な気持ちになってくる。言う事は全然聞かずにお酒は飲み続けるし悪態は付くけど、父はなんだか毎日幸せそうだった。入院していたら余命宣告以上に生き続ける事が出来ただろうか。旧友や母が訪ねてくることがどんな薬よりも父を元気にしていた。私や息子が常に近くに居て、父は本当にうれしそうだった。『迷惑かけてスマンね』と笑う父の顔を思い浮かべて、私は「そんなに迷惑じゃなかったよ」とつぶやいた。  続く


   碓井秀典(東京都大田区在住 原水出身)

(58)池田の猪買い

 桂米朝が主宰していた米朝事務所所属噺家の動画が、2022年頃にネットからほとんど削除されるということが起きました。現在では有料サイトかCDを購入してでしか一門の噺に接することができなくなっています。権利の重要性は言われるまでもなく認識しておりますが、落語ファンの裾野を広げるという点では、大きなマイナスであると残念に思っていました。ところが最近枝雀の物に限ってですが、16本もアップされていることに気がつきました。削除される可能性もゼロではないので、桂枝雀の「池田の猪買い」を大急ぎで。

 この噺は「1. 灸(やいと)の話を中心とした甚兵衛のアドバイス」「2. 池田までの道中」「3. 六大夫との狩」の3段に別れているのですが、この口演では灸の部分を大きくカットしています。冗長な部分がなくなって良いなと思います。前に同門の桂吉朝のをとりあげましたが、枝雀の魅力がよく出ている一席です。
※この動画はワンネス第1096号発行日現在削除されており、お聴きいただくことができません。お詫びいたします。


  保護司会菊陽支部長 熊谷和信

(34)保護司による検察庁と
地方裁判所の視察研修報告

 令和6年10月29日(火)私たち保護司は、大津町、西原村の保護司の皆さんと熊本地方検察庁と熊本地方裁判所の視察研修を行いました。
 初めは検察庁での研修でした。検察庁と言えば、検察官や検事が事件の捜査を行う所という位の知識しか持たない私です。説明によると、事件が発生すると先ず警察が捜査し、犯人(被疑者)を検挙。その後、警察が捜査した書類や証拠物を検察庁に送り、それを受けた検察庁は更に被疑者の取り調べを行う。中でも、証拠不十分な点が見つかれば再度捜査を行い事件内容を検討し、被疑者を起訴するか不起訴処分にするかを決定する機関である。ということでした。また、犯罪に遭った被害者やその親族には、適切なサポート支援を行い、刑事裁判の結果や、犯人の受刑中の状況をも提供している、ということでした。
 次に、裁判所へ移動しました。裁判には民事裁判と刑事裁判とがありますが、今回は刑事裁判について、実際に裁判が行われる第一法廷内で研修を受けました。刑事裁判では、罪を犯した疑いで起訴された人が有罪か無罪かの判決を受け、有罪であればどんな刑罰を受けるかを決定されます。裁判では、公平な裁判が行われてこそ、社会の秩序も守られている事が認識できました。
 今回の視察研修で、検察庁と裁判所が事案に対し法令の適切な適用で、私たちの生活が守られている、ということがよく分かりました。


  神田みゆき  (20)

 NPO法人SDGs Association熊本代表理事、Universe Quest代表の神田みゆきです。
 皆さんに質問です。SDGsは「持続可能な開発目標」といいますが、「目標」と「目的」の違いが何かわかりますか?今日はここを掘り下げていきたいと思います。

 「目的」とは、「成し遂げようと目指す事柄」のことで、「目標」は「目的を達成するために設けためあて」のことなのです。つまり、SDGsは、「ある目的」を達成するための通過点でもあるわけです。

 それでは、その「目的」とは何なのでしょうか?2030アジェンダには「持続可能な開発を実現すること」と書かれています。つまり、「世界中の人々が幸福で豊かな生活を送ることができる社会の実現」を目指す、ということなんですね。そのためにSDGsがあるということになるわけです。

 SDGs達成の一番わかりやすい指標は「笑顔」なのではないかと思っています。「みんなの笑顔が輝く世界」にするためにできることを考え、行動に移してみませんか。


  馬場口 一利 熊本市

(4)正義と勇気の人 湯徳章

 私が台湾へ訪問する最大の理由は日本統治時代に台湾各地で活躍された日本人の偉功を訪ねることです。そのきっかけとなったのは、単行本「汝(なんじ)、ふたつの故国に殉ず」(門田隆将著、角川文庫)を読んだことです。
 主人公の湯徳章(とうとくしょう)は、父親は日本人の坂井コ蔵(宇土市出身)、母親は台湾人の湯玉。徳章は長男として明治40年(1907年)1月に台南で誕生しました。
 日清戦争後、日本は清国から台湾の正式な割譲を受けましたが、実際には清国が糸を引く日本統治反対の武装蜂起が台湾全土で相次いでいました。父親は徳章が八歳の時、暴徒による警察署官舎の襲撃により命を落としました。命がけで家族を守り亡くなった父親を追うように、徳章も成人すると警察官になりました。さらに台湾人差別などの人権問題に接し、最難関の高等文官試験に合格し台南で弁護士事務所を開きます。
 終戦後、日本軍の撤退と同時に台湾に入ってきたのは蒋介石が率いる国民党。国民党の圧政により、日本の統治下で育まれてきた政治は失われ、賄賂や収奪が頻発しました。このような状況で国民党と台湾市民の間で二二八事件(1947年)が発生しました。事件処理委員会のメンバーになった湯徳章は、血気に逸る学生たちを制し、混乱の収拾にあたりましたが、公平な裁きを受けないまま死刑判決となり、銃殺されました。40歳でした。
のちに徳章に功績が認められ、台南市では命日にあたる3
月13日を「正義と勇気の日」に制定し、亡くなった場所は「湯徳章紀念公園」と名付けられ、徳章の胸像が建てられています。


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