ワンネス 997号  2020/10/25発行

自分の足を知ろう
足うらアート教室

 「自分の体を支える足のことを知ろう」と菊陽町生涯学習課主催の「足うらアート教室」が9月22日(火)、菊陽町中央公民館で行われ、小学3年から中学生までの12人が参加しました。
 「爪と足と歩行の専門店フットサロン シンシア」の代表竹永志保さんが講師を務め、参加した子どもたちにスライドを使って足について説明しながら「自分の足のサイズを知って自分に合う靴を選べるようになりましょう」と話されました。この後、足の裏に絵の具を付けて画用紙にスタンプ。それに、自分の好きな絵を描きました。
 参加した向玖くん(小4)は「足のことが勉強できて良かったし、スタンプした足を使ってこいのぼりを描きました。楽しかったです」と話してくれました。

 

 


  矢津田 源一

ボールペン画

 私の趣味の一つに、ボールペン画(以下ペン画)が有ります。
  ペン画を始めたのは、中学時代の少年雑誌に載っていた樺島勝一のペン画「ベートベンの散歩」や「白樺林」を見て、模写をしたのが始まりでした。
  その後も自己流で色々な表現方法で画いてみました。なにしろ黒のボールペン1本で画かなければならないので、樹木の木肌や葉の形や大きさ、花、家、川、山など対象物の表情・明暗・遠近感をそれらしく表現するのに一番苦労しました。しかし、上手に表現したときは嬉しい限りでした。

 

 

 


  自家焙煎珈琲しゃらん  舩元 優二

(43)生産国によって違う珈琲の香味

 珈琲は農作物ですから、香味は、地域、気象条件、土壌、品種、精製方法などにより、大きく変化します。また、毎年、微妙に香味は異なります。大まかには、高地の寒暖の差で実がしまり、明るい酸味としっかりしたコクがあるものが良質とされます。また、香味は、各生産国により大きく異なりますが、現在は、10年前のように各生産国の香味をひとくくりに論じることは難しくなっています。それぞれの国には香味の多様性があることがわかってきましたが、各生産国の代表的香味を比較してみましょう。

 アフリカの珈琲
●タンザニア
柑橘系のきれいな酸味があり、コクとのバランスがよい珈琲がとれます。大部分は小農家です。
●ケニア
優れた香味の珈琲を生み出します。熟した果実のしっかりしたコクがあり、珈琲の王様と言っても過言ではないと言えます。
●ルワンダ
近年良質の珈琲を生み出しています。新しい生産地ですが、柔らかな酸味とコクがあり、世界中にファンを増やしつつあります。
●エチオピア
アラビカ種の原産地で栽培環境がよく、個性的な香味の珈琲を生み出します。

 南アメリカの珈琲
●コロンビア
品種が混在し、生産地域により香味がかなり異なります。
●ブラジル
世界最大の生産国で、その収穫量が世界の珈琲の価格に影響します。生産地域、品種、精製方法で香味は大きく異なります。
●パナマ
ここ数年、良質の珈琲生産国として認知されつつあります。華やかな酸味とコクがあり、バランスのよい香味です。   
 それぞれ生産地を想像しながら、今年の秋は音楽を聴きながら、読書も楽しんで下さい。

自家焙煎珈琲 しゃらん
菊陽町 光の森 7丁目17−5 п@096−202−6793


力作が並びました
茄子の会作品展

 今年最後の「茄子の会作品展」が9月15日(火)〜26日(土)までの12日間開催され、期間中300名様を超える皆様にご来場いただきました。
 会員29名26種類の作品約100点を展示し、ご鑑賞いただいた方々には「これだけの種類の作品展は初めてです」や「毎回楽しみにしています。みなさんの技術が毎回向上していますね」などのご感想をいただきました。
 次回は、来年2月5日(金)〜14日(日)まで、お菓子の香梅光の森店で開催致します。今回同様多くの皆さまのご来場をお待ちいたします。
写真・文提供 茄子の会 会長 山部 幸一

 

 


  碓井秀典(東京都港区在住 原水出身)

(10)六尺棒

 江戸では孝太郎、上方では作次郎という名前が半ば固定している大店の若旦那。中には「明烏」のように堅物もいますが、大抵は親の金・店の金を持ち出しては吉原に繰り出し、度が過ぎて勘当されてしまう道楽息子と相場が決まっています。今回の「六尺棒」の若旦那も親父さんを困らせています。「・・・10時限り」とか「俥」とか出てきますが、江戸時代の文化年間からある古い噺だそうです。10分足らずの小品ですっごく面白いというでもないのですが、「この噺ならこの噺家」の伝でいうと、これなんですね。

 笑点メンバーの落語はあまり聴く気がしないのですが、春風亭昇太と三遊亭小遊三はよく聴きます。小遊三はキレのいい江戸弁で語るので、山梨県の大月出身とわかっていても江戸っ子なんだろうなと思ってしまいます
 この小遊三の「六尺棒」、まくらがいいんですね。立川談志の一周忌追悼落語会での一席かと思われますが、談志に稽古してもらった縁を語ってます。落語界や寄席の楽屋の雰囲気、何より談志の人柄のいい面がよく窺えて、たのしいまくらです(題字下の一言も、今回はまくらから引用」。談志の口真似もうまく、稽古付けてもらっただけあって、ちらほら談志っぽいところを聴くことができます。
 落語芸術協会の、便所でおしりを副会長から昇太の会長就任に伴って現在は参事。「箱根駅伝」という全編まくらの噺もなかなか面白いですよ。


  神田みゆき

(8)熊本の世界一はどんなものがあるでしょうか?

 NPO法人 SDGs Association 熊本代表、SDGs教育コーディネーターの神田みゆきです。前回は日本のいいところについて考えました。今回の質問はこちらです。「熊本の世界一はどんなものがあるでしょうか?」
 まずは…そうです!世界一の大きさの柑橘類、晩白柚があります!!他にもたくさん素晴らしいところがあります。世界有数のカルデラであるの阿蘇。大きさは世界三番目だそうですが、カルデラの中に人が住んでいるというのが世界でも稀とのこと。また、世界ジオパークや世界農業遺産にも認定されています。
 また、熊本市はアジア初のフェアトレードシティに認定されており、記念すべき世界1000番目です。来年は10周年を迎えるそうです。さらに熊本市は、2013年に国連の「水管理部門」で最優秀賞を受賞しています。実は、この受賞に菊陽町も大いに貢献していて、菊陽町と地下水には深い関係があるのです。
 大津・菊陽地域の田んぼは、火山灰質の土壌であることもあって、大変水が染み込みやすく、その水が豊かな地下水を育むのに大きく貢献しているのだそうです。大津・菊陽地域で5kgのお米を作れば約100トンの地下水が育まれるのだそう。これは熊本市民一人が使用する水の1.2年分に相当します。そこで、大津・菊陽地域で使っていない田んぼ、さらに冬にも水田に水を張るという事業や、ウォーターオフセットといって、水を育む地域の農作物を守ろうという動きが始まり、そんな活動も功を奏して、国連で最優秀賞を取るに至ったわけです。色々な物事は繋がっているのですね。そんな考え方をシステム思考といいます。
 ちなみに、皆さんは御船町の吉無田水源をご存知ですか。今は豊かな水が湧き出る水源ですが、実は、あの地域は約200年前水がなくて困っていたのです。でも、地域の方が後世のためにと、約30年で240万本もの木を植えました。それらが育ち、水を蓄え、豊かな水がたくさん溢れる水源になったのです。まさにシステム思考!すごいですね。
 直接自分たちに恩恵はないけれど、未来のためにと何かを行うことをぺーフォワード(恩送り)といいます。未来のためにと頑張ってきてくださった、たくさんの人々がいたから今の日本や熊本あるということをふまえ、今の自分たちは未来のために何ができるだろうと考えていくことも必要だなと改めて考えているところです。


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