ワンネス 969号  2019/11/13発行

鼻ぐり井手を知ろう
菊陽町地域女性の会研修会

 菊陽町地域女性の会(酒井会長)は9月21日(土)、馬場楠にある歴史的農業土木施設「鼻ぐり井手」についての研修会を行いました。
 今回ガイドをしてくれたのは、菊陽町文化財ボランティアガイドの会の岡本昭三さん。鼻ぐり井手は、加藤清正が慶長13年(1608年)に造った特別な構造の用水路で、この構造により、阿蘇方面から流れてくる火山灰が舞い上がり底にたまることなく下流に流れるようになります。壁に開けられた穴が牛の鼻輪に形状が似ているため「鼻ぐり井手」と呼ばれています。
 女性の会のメンバーは、水の流れる「鼻ぐり井手」を見学し、鼻ぐり井手公園管理棟で、DVDの鑑賞や岡本さんの説明を受け、鼻ぐり井手について学習しました。
 参加者は「地元のことなのに知らないことばかりでした。良い研修でした」「先人の知恵と力強さに驚きました。郷土の宝物として誇りに思います。大切にしていきたいです」との感想が聞かれました。

 

 


秋の読書週間
しおりを寄贈

 菊陽町武蔵ヶ丘コミュニティセンターの自主講座「大人の切り絵教室(小島大伍代表)」は10月25日(金)、メンバー13人で作った切り絵のしおり700枚を菊陽町図書館の川端慎一館長へ贈りました。
 寄贈されたしおりは、秋の読書週間である10月27日(日)〜11月9日(土)にかけて図書館で本を借りた利用者へプレゼントされています。

 


にぎやかに9周年感謝祭
ほっとステーション武蔵ヶ丘

 ほっとステーション武蔵ヶ丘の9周年感謝祭「ほっと感謝祭」が10月20日(日)、同施設内で開催されたくさんの来場者でにぎわいました。
 開会式では、菊陽町社会福祉協議会 佐藤副会長のあいさつの後、菊陽マジッククラブのMr.ハナグリックによるマジックショーやほっとステーションで生まれたバンド“ほっとバンド”が「旅姿三人男」や「青い山脈」などを演奏。高森町の演芸一座“道やっこ”も登場し大きな笑いを誘いました。また、焼きそばの販売や集いの場コーナーもあり、来場者は思い思いの時間を過ごしていました。
 来場者の方は「お友達がほっとバンドで演奏しているので応援に来ました。ステキな演奏でした」と話されていました。

 

 


秋風を受けナイスプレー
下津久礼区グラウンドゴルフ大会

 下津久礼区(士野和道区長)のグラウンドゴルフ大会が10月20日(日)、区のグラウンドで行われ、90人が参加しました。
 大会では1組から6組を各組A、Bチームに分け、総合得点で競う組対抗と個人賞で行われました。
 グラウンドでは「あーあ、あっちゃんはってた」や「よしよし!いいとこ」などの声も聞かれ、参加者は良い成績を収めようとがんばりました。
 4組の高山重子さんは「グラウンドゴルフは初めてです。ボールは横に行ったりして難しかったですが、2打で入ったところもありました。楽しかったです」と話してくれました。

 

 


  三里木区  たわらや酒店  宇野功一

(156)酒の神様 野白金一物語 その5

◆「猛烈」…明治の偉人
 明治42年に熊本市川尻の瑞鷹の敷地に酒造研究所が完成しました。野白金一は、冬の時期になると、自宅に戻ることはほとんどなく、ずっと研究所に籠りっきりで酒づくりに没頭しました。
 吉村彦太郎(瑞鷹の当主)より、酒づくりをみっちりと習得しようとする男がいました。彦太郎の弟、吉村和七です。酒造研究所には、当時としては最新鋭のお米を磨く精米機やボイラーも設備され、半仕舞(※1)で1日に5石米を潰す(※2)規模の酒づくりが行われました。研究所で試験醸造をしながら、熊本県下の酒蔵も巡回指導はもちろん、福岡、佐賀、大分まで巡回し、時には、壱岐や対馬にも渡り焼酎の指導を行ったり、球磨にも指導へ赴きました。まさに猛烈という言葉がピッタリのように研究と指導に邁進しました。
 国策とはいえ、健全な酒を造り、殖産興業化を推し進め、近代日本の礎を築くために働くというのは、明治日本人の崇高な精神、生きざまのようにも思えます。

 
※1=「半仕舞い」とは…仕舞いとは、お酒を仕込むこと。毎日、毎日、タンク1本ずつお酒を仕込むことを「日仕舞い」といいます。「半仕舞い」は、言い換えると「1/2仕舞い」とも言い、二日に1本ずつお酒を仕込むこと。
※2=「5石米を潰す」とは…「白米を5石使う」ということ。1石は現在のお米の量としては150sで、5石ならば750sです。総米750sの仕込みとなります。これは、現在の大吟醸小仕込みの量も概ねこの仕込み量です。仕上がるお酒は一升瓶で800〜1000本出来上がります。8石〜10石の酒になります。

 明治の後半であるから、現在のように60%以下のように吟醸仕込みはできなかった。水車精米、足踏み精米が主流であったこの時代に、動力を使った精米機が設備されていた研究所は近代的な酒蔵でした。試験醸造であったにせよ、設備は贅沢なものでした。吉村家の想いはそれに応えようとする野白の酒づくりの熱意がよく分かります。

 

◇野白流儀の熊本吟醸の最高峰。ワインと同じくコルク栓。発売以来、全国の酒ファンを魅了し、漫画「美味しんぼ」にも登場しています。今年のお歳暮におススメします。



【千代の園 大吟醸 エクセル】

原料米  兵庫県産山田錦
精米歩合 40%   日本酒度 +2.0
酸 度 1.2ml   アミノ酸度 1.3ml
度 数 15.5%  酵  母 熊本酵母
価 格 720ml 3,500円(税別)


  矢原正治

(151)ミツバアケビ アケビ科

  

 花は4月末頃から5月に咲きます。アケビ(葉が5枚)、ミツバアケビ(葉が3枚)、ゴヨウアケビ(アケビとミツバアケビの交配種)、ムベ(果実が割れない、葉に光沢があり、枚数は5〜7枚位の不規則)が身近になります。9月末に割れて、鳥に食べられたアケビの実を見つけました。 
 山口県山陽小野田市の江汐公園内に作っている「薬用植物園」のミツバアケビの実が、10月24日から割れ始め、食べごろになりました。20個ほどなっているムベ実は、食べごろになるのはもう少しです。
(1)ミツバアケビの中身(種の多い果肉)を食べた後の、残った皮の外の硬いところをピーラーで除き、中に肉と野菜を詰めて、蒸すか焼くなどして輪切りにし食べると皮の苦みがあり、美味しいという酒好きな方がいます。
(2)果実の皮の油味噌炒め:皮を熱湯で茹で、一晩水にさらし、細かく切り油で炒め、味噌、味醂、お好みで蜂蜜味付けをする。
 薬用としては、アケビ、ミツバアケビ、ムベ、ゴヨウアケビの蔓を、生薬名「木通(もくつう)」といい、消炎利尿などの尿路疾患、浮腫による疾患の水を尿として出す等に用いられます。漢方処方では、竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)、当帰四逆湯(トウキシギャクトウ)に配合されています。
 民間薬では、種子も用い「木通子(もくつうし)」といい、腎炎、尿道炎、膀胱炎などに良いと言われています。利用の仕方は、木通か木通子(種をつぶして用いる)、それぞれ3〜5g位に水400ml位を加え、弱火で半量位に煎じ、ろ液を3回に分けて利用してみて下さい。
 最近、咳が出る風邪が流行しているようです。気温、湿度の変化が大きいか、火山灰等のホコリのせいでしょうか? 私は咽に違和感を感じたら「プロポリス スプレー」で抗菌、抗炎症を行っています。背中を冷やし風邪(感冒)かな?と思ったら、すぐ葛根湯を飲むことにしています。関節などの節々が痛い等、もしインフルエンザかな?と感じたら、少し発汗力の強い「麻黄湯」をすぐ飲むようにして予防しています。私はまだ体力があるので、ゾクッとしたら葛根湯か麻黄湯、次の一包は2時間後に飲むと効果がきちんとでます。一日三回(6時間位おき)の服用では、漢方薬は効かないと言われる由縁です。その理由は二千年位前の「傷寒論(しょうかんろん)」に書いてあります。昔の方は科学がなかったのに凄いです!!


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立派な柿が実りました


 庭先においしそうな柿が実りました。実が緑色からオレンジ色に変わっていくと、秋が来たんだなって思います。
市内東区 フグ太郎