ワンネス 961号  2019/08/04発行

子どもたちの安全
地域のみんなで守る

北新山見守り隊

 北新山区(上瀧区長)のわこなろクラブ(濱田会長)は、子どもたちの見守り活動を始めて7月1日で丸1年になります。現在のスタッフは、同クラブを中心とした男女6名で、子どもたちの登校時(下校時は新山区と連携)に、4箇所の交差点で「交通安全指導・挨拶・声掛け」を中心に行っています。
 元気にあいさつする子どもたちを見ると安心しますが、最近、登下校中に不審者から声を掛けられたなどの事案も発生しており、地域全体で見守ることの大切さを感じています。
 今後は、上瀧区長から同活動の必要性を呼びかけてもらい、隊員も増える見込みです。
 今後も無理のない身近な活動で“子どもたちの安全は地域のみんなで守る”をコンセプトに隊員一同、健康に留意し、子どもたちと触れ合うことを楽しみながらやっていこうと話しています。
 この取り組みが各地域に広がり、事故のない安心安全な地域づくり、町づくりにつながるように活動していきます。

文・写真提供 廣瀬英二

 

 

 


ご冥福を祈りました
菊陽町戦没者追悼式

 菊陽町戦没者追悼式が6月26日(水)、菊陽町老人福祉センターで行われ、遺族の方たちが参列しました。
 追悼式は2年に1度行われており、黙祷のあと、菊陽町社会福祉協議会後藤三雄会長や、同町遺族会の石原武義会長らが追悼の言葉を述べ、参列者一人ひとりが献花し、417柱の冥福を祈りました。菊陽町遺族会女性部の阪田英子部長が「戦争の記憶が失われていく現代に危機感を感じています。私たちはこれからも平和の尊さを語り継ぎ、次世代につないでいくことを大切にしたいと思います」と謝辞を述べられました。

 

 


2019年度 少林寺拳法 熊本県大会に出場

 熊本東スポーツ少年団(菊陽町少林寺拳法協会)は6月23日(日)、菊池市総合体育館で開かれた「少林寺拳法熊本県大会」にて、以下の成績を収めました。

【単独演武】
《小学生高学年》 白帯の部 1位 堀田羽紗(小4)
《小学生高学年》 黄帯の部 1位 フェデリコ拓海(小4)
《小学生》 緑帯の部 3位 藤川真輝(小5)
《中学生の部》  1位 藤川敬徳(中3※全国中学生大会に熊本県代表として出場決定)

【組演武】
《小学生の部A》 3位 石田あさり(小4)・甲斐泰成(小4)
《高校生男子の部》
1位 庭田朋弥(高3)・庭田直弥(高2※全国大会に熊本県代表として出場決定)

【団体演武】
《小学生高学年の部》 3位
石田あさり(小4)・甲斐泰成(小4)・藤川真輝(小5)・前田愛心(小6)・ 前田悠希(小5)
田原逢乃(小5)・藤川日葵(小5)・フェデリコ拓海(小4)

【論文の部】
1位 庭田孝男(※全国大会に熊本県代表として出場決定)


ささのはさ〜らさら〜♪
菊陽町東部町民センター ふれあいサロン

  菊陽町東部町民センターふれあいサロンの七夕飾り作りが7月5日(金)、14人が参加し、同センターで行われました。
 毎月第1・3金曜日に行われているふれあいサロンは、午前9時半から10時に、参加者はセンターに集まると、血圧測定と健康チェックを受け、全身のストレッチや「おてもやん」の曲に合わせ体操をしました。この後、折り紙を切り、輪をつないで作る飾りや折り紙を半分に折り、切り目を入れてつないでいく「貝つなぎ」を作り、短冊に願い事を書き、笹に飾りました。
 山川さんは「“健康に気を付けよう、いつも若々しくしましょう!”と書きました」と笑顔で話され、荒木さんは「“宝くじが当たりますように!”と書き、当たったら旅行に行きます」と笑顔で話されました。

 

 


  三里木区 たわらや酒店 宇野功一

(153)酒の神様 野白金一物語その2

 世界中で今、静かな日本酒ブームが起こっています。現在でも日本中の日本酒は、熊本市島崎にある熊本県酒造研究所(香露醸造元)で生まれた酵母で仕込まれています。実は、日本酒のメッカ(聖地)は熊本なのです。意外に知らない酒の神様・野白金一博士の生涯を、シリーズでご紹介したいと思います。

◆熊本へ赴任
 初任の松江で2年の後、1903年(明治36年)8月、野白金一は熊本税務監督局に転任することになります。野白は東京高等工業・応用化学科で微生物学と醸造学も学びました。江戸時代より経験的に確立していた清酒造りですが、明治維新後、西洋科学のメスが入り、清酒醸造についても学理的な理論が出来上がりつつありました。卒業後、赴任した松江とその後に赴任した熊本でも、野白は学んだ学理的な清酒醸造とはかけ離れた醸造方法で仕込んでいました。それが伝統的な風味といえばそれまでですが、酒質は味が濃すぎ酸味が多い酒ばかり。味が濃いのであれば、水で割るとよいのですが、アルコール度数が高い玉(たま)のきいた酒ではありませんでした。そんな酒を水で割れば、飲んで物足りなさもあり、保存にも耐えられません。商品たりえない酒になるのです。
 当時、熊本の人々が好んで飲みたがったのは、維新後自由に熊本にやってくる県外の清酒=「旅酒」でした。

◆試行錯誤・妥協なき酒づくり
 江戸時代もそうですが、明治後期のこの時期、野白がみた熊本の酒づくりは次のようなものでした。熊本は冬も割合温暖であるために、暖地向きの短期間で発酵を終えるモロミをこしらえました。短期モロミは乱暴な言い方をすると、いわゆる焼酎のモロミと同じです。素早く発酵させて、アルコールだけを蒸留によって得ます。球磨焼酎、鹿児島の芋焼酎もそのように仕込みました。
 清酒蔵は仕込みの当初は日本酒を仕込むつもりで仕込みを始めます。モロミが発酵の途中でどんどん酸が出てくると、その酒を蒸留して焼酎にしました。酸が少ないモロミの酒は清酒として出し、本気で健全な清酒を仕込もうというものではなかったので、一向に品質が向上しませんでした。
 野白は、モロミに酸を出さないための酒づくりを目指しました。「妥協があるから酒質が向上しない」。酸を出さないための酒づくりを実践する蔵、野白の意向を具現化してくる蔵が必要でした。そこで熊本市川尻の『瑞鷹』醸造元の吉村彦太郎が協力してくれました。吉村は大阪で醸造学を学び、吉村家は熊本でも一、ニの資産家の名家であり、熊本の酒造業界でも雄的存在の酒蔵でした。これは明治42年のことです。(つづく)

 

○野白金一氏が初代社長を務めた酒蔵「香露」。
  その野白流の酒づくりを現在も受け継ぐ酒蔵叶髄驕i川尻)

【墨守 本醸造】
原料米:熊本県産あきげしき / 精米歩合 麹米:60% / 掛米:60%
酒度:+9.0 / 酸度:1.0 / アルコール:15.5% / 酵母/熊本酵母

価格:1800ml 税込1995円 / 720ml 税込 994円


  矢原正治

(148)キキョウ キキョウ科

 今月はキキョウです。7月末から咲き出しています。青紫の花が綺麗で、薬用では根を用います。根の形が薬用人参に似ているので、薬用人参の偽物として用いられた歴史もありますが、効果は大きく違います。しかし、韓国ではキムチに用いられ「キキョウキムチ」として売られています。もし手に入るのでしたら、キュウリ・ニンジン・タマネギ等の野菜と混ぜて食べると美味しいです。
 キキョウの根は、生薬名“桔梗”といい、用途は鎮咳去痰、漢方では強壮、排膿、咽喉痛を目的に配合され、最も簡単な処方は、桔梗湯(桔梗4g、甘草2g/一日分)です。桔梗湯は、咽喉の炎症(急性扁桃炎、扁桃周囲炎、急性咽頭炎、喉頭炎)に伴う咽喉腫痛、咽の痛み、咽の違和感による咳などに用います。
 キキョウは秋の七草に含まれています。

《萩の花尾花葛花なでしこの花おみなえしまた藤袴朝顔の花(山上憶良作)》

 万葉集のこの歌に出てくる朝顔は、キキョウと言われています。秋の七草は鑑賞用の美しさで選ばれています。月見をしながら花を愛で、団子を食べる(月見で団子)のイメージですが、全て薬用植物です。

<秋の七草> 
萩(ハギ) 根:女性のめまい、のぼせに。
オハナ(ススキ) 根茎:利尿薬として。
葛(クズ)花:二日酔いに。
クズの根:葛根湯などの漢方薬に根から取ったデンプンをくず湯として。
撫子(ナデシコ) 種子:むくみ、月経不順に。オ女郎花(オミナエシ)根:利尿薬または腫れ物に。
藤袴(フジバカマ)全草:乾燥させ風呂に入れて皮膚のかゆみ、神経痛に。
桔梗(キキョウ) 根:咽の痛み、咳・痰に。
アサガオの種子:つぶして下剤に用います。

 私たちが、食べる植物は、機能性がありますので、広く考えると全てが薬用です。また身近にある植物もたくさんの薬用植物がありますが、有毒植物もありますので、分からない物は口にしないで下さい。

 先日、私の連載を見ているという方から、ブドウのような房の実がなったのでと「ヨウシュヤマゴボウ」を見せてもらいました。ブドウのような実と電話で言われたので、蔓性のブドウかと勘違いしましたが、実際に見せてもらってよかったです。
 ヨウシュヤマゴボウは、有毒植物で、根を食べると嘔吐・下痢を起こしますので、食べないで下さい。ヨウシュヤマゴボウの暗紫色の果実を使って子供たちが色水を作り遊んでいますが、問題は出ていませんので、たくさんなめなければ大丈夫のようです。有毒成分は、根にたくさん含まれますので、食用にするヤマゴボウ(アザミの根)と間違って食べないで下さい。酷い目にあります。
 暑い毎日が続きます。心身のバランスを普通に保ち、皆さまご自愛下さい。



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 開講してから25年目となる同講座は、毎月第2・4水曜日の午後1時から午後3時に菊陽町三里木町民センターで開講しています。 
 講師は林田恵実先生が務め、「上代かな」を基に優美なかな書道を学習しています。希望者は、漢字や実用ペンなども学習することができます。
 繊細な線質は、集中力を要するため、心穏やかに精神衛生上にも効果があります。皆さまのご参加をお待ちしております。