ワンネス 919号  2018/09/09発行

 

受け継がれる伝承行事

 

かけあんどん

 津留区(阪本区長)では昔ながらの伝承行事「かけあんどん」が8月13日(月)から16日(木)までの4日間、区の地蔵堂で行われました。
 同区のかけあんどんは、小学1年生から中学2年生までの男子が主役の行事で、地蔵堂へお参りに来た人の接待や、かけあんどんの設置などを子頭(こがしら)の孝太くん(中1)を中心に行いました。
 初めて参加した琉成くん(小1)は「爆竹投げが楽しかった。パパとお姉ちゃんの書いたかけあんどんを飾りました」と話してくれ、子頭の孝太くんは「小学1年生からお兄ちゃんたちを見て『かけあんどん』の勉強をしました。主役は子どもなので、何でも自分たちでします。最初は不安でしたがみんなと協力をして行事を行いました。昔ながらの伝統行事なのでこれからも受け継いでいきたいです」と話してくれました。

  

 

川施餓鬼

 菊陽町の無形民俗文化財で、330年以上の歴史がある伝統行事「川施餓鬼」が、8月19日(日)、上津久礼区のグラウンドで行われました。
 今年も区内の6組が、それぞれ趣向を凝らした施餓鬼舟を制作。松村さん宅では、大人6人、子ども4人が制作に当たり、大人たちが骨組み作り・わら巻きを行った馬型の施餓鬼舟に、子どもたちが行燈(あんどん)やススキのしっぽ、青柿の目などを飾り付けました。
 完成した施餓鬼舟は、牛乳パックで作った行灯や、竹灯籠と共にグラウンドに並べられ、準備完了。午後7時半の祭りの開始と同時に、飾り付けられた提灯に火が入り、祭り会場を幻想的に照らしました。

 

 


夏休み 思い出の1ページ
武蔵ヶ丘児童館

 菊陽町西部町民センター内の武蔵ヶ丘児童館で8月8日(水)、九州一円で活動している「人形劇団ぱれっと」の人形劇「かちかち山」が上演され、児童館利用者の未就学児と保護者や今年4月から同館内に併設された「放課後児童にじいろクラブ(武蔵ヶ丘北小学校が対象)」の児童約60人が参加しました。両施設合同でのイベントは今回が初めて。
 観覧した子どもたちからは「とても迫力があって、またこの人形劇をみたいなと思いました」「タヌキは最初は意地悪してたけど、ウサギに助けてもらった後は、反省していてとてもいい話だった」などの感想が聞かれ、夏休みの良い思い出になりました。
 児童館主任の山辺喜美子さんは「子どもたちも楽しんでいたようで、にぎやかなイベントになってよかったです。子どもたちにとってお互いが居心地のいい場所になるよう、職員間の連携を図りながらこれからも頑張っていきたいです」と話されました。

 

 


夏の恒例BBQ
たゆやか

 障がいを持った方々とボランティアさんたちとで毎月一回、一緒に交流している「たゆやか」(南代表)が8月25日(土)、夏の恒例活動となった野外バーベキューと花火を行いました。
 午後5時、約25人が参加したあさひヶ丘区の喫茶店「アベニュー」の駐車場で、交流会スタート。3年前から交流している大津町のNPO法人「風とねむの木の会」のメンバーも参加して、お肉や新鮮な野菜、そして「シメ」の焼きそばまで、楽しく語らいながらバーベキューをいただきました。
 おなかいっぱいで日も暮れて、お楽しみの花火大会では、子どもも大人も、みんなで盛りあがり、今年も楽しい夏の思い出になりました。

 

 


  矢原正治

(137)コガネバナ シソ科

 7月〜8月、今年は大変暑い「炎暑」の毎日で、冷たいものを取り過ぎ、胃が重くなり、食欲が減退し、夏バテしていませんか? 夏バテを秋まで引っ張ると、体力・免疫力が低下し、冬に風邪を引きやすくなります。

【解消法】
1)汗を少しかきながら温かい鍋料理を食べる。
2)軽い運動をするなどして汗をかくようにする。
3)冷たい飲食物を取り過ぎない。
4)室温の飲み物を取るように心掛ける。5)暴飲暴食を避ける、など。

 今月の薬草はコガネバナにしました。写真のように花の色が青紫で、アントシアニジン骨格のテルフィニジンという化合物が主成分です。熊本では暑い7月〜8月にかけて開花します。漢方に用いる生薬部位は根で、黄金色をしていることからオウゴン(黄・ゴンは、くさかんむりの下に今の字)と呼ばれます。“黄”の付く生薬はたくさん有りますがその中でも有名な生薬の一つです。この黄色はポリフェノールのフラボノイド類によるものであり、その中のバイカリ・バイカレインはアレルギ−に有効であることが分かっています。しかし、逆にこれらが多すぎるとアレルギ−を引き起こすことも知られています。漢方では三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、小柴胡湯(しょうさいことう)など30種以上の処方に配合され、消炎、解熱などを目的に、充血、胃部のつかえ、下痢、腹痛などに用いられます。

 30年くらい前、小柴胡湯の間違った使用法で多くの死者が出ました。これを「小柴胡湯の副作用」と言った漢方を良く知らない専門家がいたのを思い出します。前記した三黄瀉心湯,黄連解毒湯,小柴胡湯などのオウゴンが入った漢方薬は、ある程度元気のある方に用いる薬です。もし、寝たきり、基礎代謝の下がった人に長く用いると、免疫力の低下などを起こし病気が悪化しますので、長期の飲用は避けて下さい。
 昨今、漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を、身体が成長途上の小中学生が、スポーツをする時に多飲することが増えています。勝負を優先するのではなく、子供たちの身体のことを考えて利用して下さい。芍薬甘草湯は筋肉の痙攣を抑える作用が有り、こむら返り、シャックリ、痛み止め等に用いますが、利用方法を誤ると副作用が出ますのでご注意ください。


そうめん流しと竹とんぼ作り
ほっとステーション武蔵ヶ丘

 菊陽町社会福祉協議会が「食・交流・相談」をテーマに運営し、地域福祉の活動拠点としている「ほっとステーション武蔵ヶ丘」で8月21日(火)、「スーパー竹とんぼ講習会」と「清涼そうめん流し会」が地域の子どもたちを対象に同時開催され、多くの子どもたちが参加しました。
 竹とんぼ作りでは、通常の竹とんぼよりも高く飛ぶ“スーパー竹とんぼ”の制作に挑戦。子どもたちは、用意された工具を手に取り、日頃から同施設にご協力いただいてる飯川修二さんに手ほどきを受け、苦戦しながらも熱心に取り組みました。そして約2時間かけて立派な竹とんぼが完成。また、昼食では、ミニトマトやゼリーも流れてくるそうめん流しでおなかを満たし、大満足の一日となりました。
 子どもたちからは「竹とんぼ作りは難しかったけど、よくできたと思います。そうめんもいっぱい食べておなかいっぱいです」などの感想が聞かれました。

 

 



フウセンカズラ
 ムクロジ科

 つる性の植物で一年草。熱帯・亜熱帯のアジア・アフリカ原産。7月〜9月頃に5oくらいの白い花を咲かせるが、花を楽しむよりむしろ、風船状の果実を見て楽しむ。よく茂った時は、非常に涼しげで壁面の緑化に用いられる。花言葉は「あなたと共に」。
撮影場所 青葉台区 Tさん宅


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編集後記

 今年の夏は記録的な厳しい暑さが続き、地球の温暖化を実感しました。気象庁予測では21世紀末ごろには、九州では猛暑日が8日〜10日程度増加するそうです。未来のためにもエコな生活に取り組まなければと思った夏でした。(T.A)